こんにちは、あなたの心に寄り添う自分軸アドバイザー、ユキーナ ・サントスこと富塚祐子です。

前回から、社長は何のために働くのか?これを考えています。

下記が、経営者の幸福の条件、経営者の働き方ではないかと思います。

 

1 強烈な願望を抱く

2 誰にも負けない努力をする

3 全従業員の物心両面の幸福のために働く

4 無私 の心で働く

5 世のため人のために働く

 

ひとつづつ説明します。今日は3-5を説明します。

 

3 全従業員の物心両面の幸福のために働く

経営者は個人補償などのリスクを背負っています。

しかし公明正大な経営をしていると、決められた給料以外に収入がなく、役得なども一切ありません。つまり、責任は山ほど重いのに、従業員からは社長が自分たちの知らないところで良い思いをしてるのではないか、と勘ぐられ、日々の仕事を行っているわけです。そう考えると、経営者が一番辛い思いしてるのではないか、と思ったことがあります。

 

京セラが大阪証券取引所の二部上場を果たした時、稲盛氏の年俸は数百万円でした。

その時に、「京セラという会社をここまでにしたのは私の技術、才能をもとに利益が出ているのだから、私の経営者としての力量ゆえ、だからもっと年俸をもらっても良いのではないか」という考えが頭をもたげたとおっしゃっています。

 

「偶然、そうした(経営の)才能を私が天から授かっただけです。ですから私は自分自身が授かった才能を私物化してはいけない。自分がそのような役割を担ったのは、運命であったかもしれないけれども、才能を自分のものだとして私物化し、俺は偉いのだという態度をとる事は、非常に不遜な考え方なのではないか。仲間の幸福のために先頭を切って苦労しなければならない、そのような使命感は、やがて私の人生観として形成されていきました。。。。。私を駆り立てて、会社の業績を伸ばそうとする原動力になっているものは、ただ一つ、従業員の未来永劫にわたる生活基盤の安定と幸福を願うという事だけです。そのためには、売り上げを伸ばし、利益を確保しなければならない。売り上げを伸ばそうと思えば、新しい従業員がいる。従業員が増えれば、さらにその従業員の家族も含めて養わなければならなくなり、さらに不安が増してくる。不安だから、さらに売り上げを伸ばすために新製品を開発する。そうするとまた人員がいるということでエンドレスな不安と焦燥の中で、今日まで会社を成長発展させてきたと言っても良いのかもしれません。

 

不安が増すのであれば、もうそこで止まっていれば良いと思うかもしれません。もうここで良いと思った瞬間から、没落が始まるわけです。だから京セラという会社が続く限り、そういうジレンマの中で、従業員の将来にわたる幸福のために、私はエンドレスな努力を続けるしかないのだと思っています。今のこの瞬間・瞬間が未来につながっていき、未来の結果を左右していくわけです。今が良ければなおさら、その立派さを維持していくことが必要だと痛感して、私はさらに努力をしなければならなくなるわけです。」

 

→ 私はこのように考えます。これは、京セラで働くY遺伝子の数の多さ、その質と量だと思っています。従業員のおそらく9割以上は男性ではないかと思います。製造業ということもあり、技術職の方が多いのではないかと思っています。稲盛氏は、全従業員にご自身のエネルギーを流していらっしゃいます。そうすると、全従業員は、稲盛氏の愛で満たされます。Y遺伝子の本質は利他・自己犠牲です。しかし男性をこの自己犠牲の方向に向かわせるには愛で満たされないといけません。この場合、稲盛氏の巨大な愛がすべての従業員を満たし、この人についていこう、と思わせているわけです。

 

Y遺伝子を持つ男性は、自分の命を犠牲にする、崇高な目標や守るべきものを求めます。そしてその目標に向かって、ひたすら我が身を捧げるようになります。これが、男性にとっての究極の幸せなのです。愛する者、守るべきもののために、我が身を犠牲にし、他者の幸せを自分の幸せとする。これが男性性の本質だと思います。そして、これが、ここで説明されている「全従業員の物心両面の幸福のために働く」の、もう一つの解釈ではないかと思います。

 

4 無私 の心で働く

 

稲盛氏はこのようにおっしゃいます。

社長業に必要なもの

第一 社長が公私の区別を峻厳として設けることです。

公私混同してはいけません。

人事についてはいかなる不公平もあってはなりません。

第二 社長が企業に対する無限大の責任を持つ

第三 社長はすべて自分が持っている人格と自分が持っている意思を企業に注入する

 

経営者にはひとかけらも私があってはならないということの重要性が説かれています。

 

→ ここ数週間で、私自身の中で、開いて、腑に落ちて、わかってきたことがあります。自分のこだわりや執着を捨てると、自分自身がフラットで透明になっていきます。

そして、自分自身と深く関わる方たちに、私が持っている純粋なエネルギーだけが流れていくように思います。それは「愛」と表現しても良いかもしれません。

そうすると、他人は他人ですが他人では無いのです。私の愛が流れた他人であり、その人と私は、もはや切り離すことができないのです。

 

2つで1つであり、一つ一つにきっちりもう一度切り離す、これができなくなります。

このような一体感には、いわゆる自分のエゴがあるとできません。執着やこだわり、「自分が!!」という思い、これがあると愛が流れないのです。

 

稲盛氏がおっしゃっている、私があってはならない、というのはこのような意味だと思います。合気道を修行していると、この執着やこだわりがあってはいけない、ということがわかってきます。

フィロソフィーも合気道も、自分のこだわりや執着、我執を解き放つのにとても良い題材だと思います。

 

 

5 世のため人のために働く

 

京セラが母体となって立ち上げたDDIは、他の新規参入者と比べて、経験や技術もなく、一番、不利だと言われていました。そのような逆境をものともせず、営業開始直後から新規参入組の中で常にトップの業績を上げて先頭を走り続けることができました。

その理由を当時も今も、人から尋ねられることが少なくありません。

それに対して私の答えはただ1つ、世のため人のために役立ちたいという私心なき動機がもたらした、という事しかありません。

・・・従業員には株式所有の機会を与えました。

その一方で、創業者である私自身は、最も多くの株式を持つことも可能であったわけですが、実際には一株も持つ事はありませんでした。

もし私がその時、一株でも持っていたら、やはり金儲けのためかと言われても反論できなかったでしょう。また、DDIのその後の足取りも違ったものになったに違いありません。

 

現在のKDDIの成功は、私心を排し、世のため人のためとなるという高邁な事業の目的を掲げて、全員でその目的に向かって進んでいった結果だと思っています。

 

では、なぜそのような無私の姿勢で(JALの)再建に取り組むことができたのか。

それは世のため人のために役立つことを成すことが、人間として最高の行為であるというのが、私の確固たる人生観であるからです。

 

それには自己犠牲が伴います。

家族サービスの時間もないから、奥さんやお子さんがかわいそうじゃないですかと多くの人は私にいます。しかし私は家族を犠牲にしていると思っていません。それは家庭を守る、あるいは自分個人だけを守れば良いという小さな愛ではなく、多くの従業員を幸福にするという大きな愛を私は使命と感じているからです。そういう意味では、むしろどんな人よりもうるおいのある、やりがいのある、幸福な人生だったと今しみじみと感じています。

 

→ ここでおっしゃっている自己犠牲の心、これこそが男性性の本質で、Y遺伝子に流れているものです。そして女性性の本質は、男性のY遺伝子が、究極の自己犠牲に向かえるように、脈々と惜しみなく愛を流すことです。さらに、こうして愛を流すことで、男性性が持つ純粋な利他の心を、何倍にもして社会に還元すること、これが女性性の本質なのです。そのためには、男性性、女性性が、お互い、相手の喜びを自分の至上の喜びとする、という「愛の意識」がプログラムされている必要があります。

 

この愛の意識のプログラムはすでに宇宙に流れています。人間の邪(よこしま)な心、未熟な心が、これを見えなくしているのです。

 

ですから稲盛氏が、繰り返し、繰り返しおっしゃっている事は、心をきれいにすることなのだと思います。

心をきれいにしていけば、宇宙に流れている、「誠(男性性)」と「調和(女性性)」そしてこの2つを結びつける「愛」に自分のチャンネルを合わせることができます。

 

経営者は、このような目的のために自分の心と身体と魂を惜しみなく投入するのだと思います。

 

今回もとても深いお話をお伺いすることができました。

ありがとうございます。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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