こんにちは、あなたの心に寄り添う自分軸アドバイザー、ユキーナ ・サントスこと富塚祐子です。

今回は、稲盛氏が、ご自身が会社を始めた時に、決意されたことをお話しされています。

これは同時に、どうすれば「社長という勤め」がうまくいくのか、ということです。

剣道、柔道のように、社長道というものがあるとします。

この道を極めるためのヒントだと思います。

別の言葉で言えば、成功する社長になるためには、どんなことが大切か、これをお話しされています。

社長道入門のポイントは次になります。

1 覚悟を決める 自分の執着を捨てる

2  嫌われる覚悟

3 ベクトルを合わせる・正しいことを貫く

4 社長の人格を変えるー変性意識の活性化―

5  人のためにたたかう

 

ひとつづつ説明します。

 

1 覚悟を決める 自分の執着を捨てる

 

稲盛氏が京セラ立ち上げの際に、新卒従業員からの直談判があった話をされています。

 

「全従業員の物心両面の幸福を追求する、だけでは、実に虚しい。俺の一生は、採用した学校を卒業したばかりの子たちの一生の経済的面倒を見ることだけで終わるのかと思ったら、はかない思いがしてきました。そこで、同時に『人類社会の進歩発展に貢献する』と加えました。従業員を幸せにしてあげたら、せめてその次は人類社会の進歩発展に貢献しようということです。

ただし、これも心から信じて書いておいた訳ではありません。その時はあくまでも、付け足しであってもいいのです。技術屋としてのロマンをなくし、失意の中で決めた会社経営の目的ではありましたが、自分でそう決めた以上、後は振り向かずに一生懸命、それに向かって努力しました。」

 

→ ここが多くの社長さんと、稲盛氏との違いだと思います。

社長さんの多くは、皆さん、ご自身が幸せではないのです。

社長として認められたい、幸せを追求したい、と思っています。

けれども、「自分の幸せではなく、他人(従業員)の幸せを願え」と言われます。

「私自身が、私の幸せを犠牲にして、あなたの幸せを叶えてやろうとしている、それなのに、私にたてつくとはどういうことだ??」

このような思いを持って、経営者は経営します。

社長の言葉と態度にストレスが入ります。

お前たちのためにやってやっている、と「圧」が加わります。

「圧」が加わるので、従業員が離れます。

 

一方、稲盛氏は「ここで自分の最善を尽くそう」と決意されます。

そもそも人間の幸せとは何だろうか?これを考えます。

自分は幸せなど考えたことがなかったかもしれない。。。このような思いから哲学書を読み始めます。

生きるとはどういうことか、豊かさとは何か?働くとはどういうことか?

これを考え、実際に日々の仕事で行動し、考えていきます。

その結果を従業員に伝えます。まさにご自身のエネルギーを注入されているのです。

そこには、「俺が自分の幸せを犠牲にして、お前たちに尽くしてやっている」

という思いはすこしもありません。

「与えられた役割の中で、一生懸命に頑張ろう」という純粋な思いです。

 

自分にこのような、人の幸せを願う思いがあるのか、改めて考えさせられました。

 

2  嫌われる覚悟

 

「会社の目的を『全従業員の物心両面の幸福を追求する』と決めた途端、厳しく指導することに躊躇することがなくなりました。稲盛和夫の技術を問う場としての京セラだったときは、全従業員にも若干の遠慮ありましたが、今度は『ぼーっとしてるんじゃないぞ、これは俺だけの会社じゃない。みんなの会社だからな。いい加減に働くな』と言えるようになりました。会社を経営するのが楽になったわけです。

 

『みんなの会社じゃないか。お前も頑張れよ』『文句を言う奴はもういらん、なんでそんな奴の一生の面倒を俺が見なければならんのだ』となります。やめてもらうのも、好き嫌いではありません。一生懸命働きたいという人が集まり、そのみんなを幸せにするための会社ですから、辞めたい人は必要ないということです。

先ほど私は、会社の目的を不本意ながら、失意の中で決めた、と言いました。でも全従業員の物心両面の幸福を追求する事は、実は道徳的に言っても、哲学的に言っても、宗教的に言っても、素晴らしいことだったのです。

 

自分に都合の良い、利己的な考え方のときには、みんなが反発します。しかしそれとは逆の、みんなを良くしてあげたいという美しい思いやりの心、利他の心であれば、みんなが賛同してくれるのです。」

 

→ 稲盛氏は、従業員の幸福、に考え方のもとを置いています。だから、このようなことが言えるのです。宗教書・哲学書でも言っています。

「自分の身に起こることは、無駄がなく、早くも遅くもない、ベストなタイミングでやってくる」

これが稲盛氏の腑に落ちています。

だから、自分の目の前に与えられた仕事には、とても大きな意味があるのです。

その意味を考えず、「仕事に文句を言う、辞める」というのは何ごとか?と怒るのです。その従業員の生きる意味を考えているから、相手のために真剣に怒ることができるのだと思います。

 

3 ベクトルを合わせる・正しいことを貫く

(社長は)みんなの力を集めなければなりません。そのために私は、年上だろうが誰だろうが、みんなの前でその人をしっかりと説教しました。朝礼でみんなに集まってもらったときでも、「実は昨日、こういうことがあったけど、これじゃ困るのです。こうしてもらわないといけません」と言う。そして私の父親ほども年齢が違う専務に「立ってください」と言って説教を始める。説教されると、さすがにその専務も辛いわけです。ですから、朝礼がすんでからさらに叱りました。「みんなの手前、あなたがシャンとしてくれなければ困ります「稲盛君のいう通りや」と、かしこまって聞いてください。専務自身がわかったような、わからないような顔をしていたのでは、ただでさえ私を尊敬していない従業員の誰がまともに私の話を聞いてくれますか。専務がかしこまって聞いてくれれば、みんなも「何か良いことを言っているのだろう」と聞く気にもなってくれます。だから、そういう態度をとってもらわないと困るではありませんか。

 

(従業員がわずかしかいない会社のパートさんに対しても)皆さんは常に怠らずに自分の教養を磨き、知性を磨き、人格を磨いていけば、ついてきてくれます。

結局、従業員が惚れ込んでくれなければ、仕事にならないのです。様々なレベルがあるでしょうけど、相当に知的水準が高い人にも、またパートさん達にも惚れてもらわなければならないのです。従業員みんなに、自分というものを惚れさせることが必要なのです。

 

→ 年上の方や、その仕事に精通している方、このような方を注意するのは、難しいです。相手にもプライドがあります。年下のもの、仕事がよくわからないものから注意をされたら、おそらく面白くありません。社長は反発されるでしょう。悪口を言われるかもしれません。

 

それでも、やはり1番最初の社長の覚悟に立ち返ることが大切です。

自分は何のために働いているのか?

自分の従業員を幸せにするためだ。

従業員を幸せにするには、会社に利益が必要だ。

そのためには、全員の力を合わせて、目標に向かわなければならない。

全員の力を合わせるには、まず社長である自分のいうことを聞いてもらわなければいけない。

なるほど、この人の言うことはもっともだ。

この人に従っていくと、自分の人生が幸せになりそうだ、このように思ってもらわないといけない。

 

だから、私は「あなたに変わってもらいたい」と思っている。

 

素直な心で、悪いことは悪いと反省してほしい。

そして、社長の言うことに耳を傾けてもらいたい。

もちろん私は未熟な人間だ。

だからこそ、一生懸命、努力したいと思っている。

 

その思いが、立派な人間になるための努力につながります。

その立派な人間になるための努力は次の4-5に書いてあります。

4-5は次回お伝えします。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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