こんにちは、あなたの心に寄り添う自分軸アドバイザー、ユキーナ ・サントスこと富塚祐子です。

よく、時間を無駄にする、という表現を耳にします。

「私がどこどこで過ごした○年間は本当に無駄でした。」
あるいは、

「どこどこで働いていると、自分の人生を無駄にしているような気がした」

「また、結婚生活・学生生活の〇年は時間を無駄にした。」

「時間が無駄になるから・・・」

等、このような話を聞きます。

今回の、ある社長さん(Nさん)の体験について、稲盛氏がお話しをされています。

そこから、「人生に無駄な事は何一つない」というのがわかってきます。

 

なぜ無駄なことがないのか?
企業経営の観点から、「人生に起こる出来事の意味」を考えてみたいと思います。

すべてのことは、下記の目的で起こっていると思います。

1 経営理念が定まる
2 メンタルブロックの解消に必要な気づきを得る
3 使命に気づく
4 他人にプラスエネルギーを与える
5 他力と天の力を得る

 

1 経営理念が定まる

「京セラ創業当初、約10名の高卒の者たちが反乱を起こして、自分たちの将来の給料の保証、ボーナスの保証をせよと言ってきました。高卒の社員は『経営者というものは働く者から搾取する、とんでもない悪い奴だ』という教育を受けていたものですから、そういう反乱を起こしたのです。ですから、会社を作った瞬間から、学生運動に端を発するような共産主義的な思想に遭遇したのです。しかしながら、これは私にとってみれば大変大事で、幸いだったと思います。・・・そういう頑なな、つまり経営者というのは悪い人だと思っている社員たちをなんとしてもつなぎとめて、会社で一緒に仕事をしてもらうようにするにはどうすればいいか、ということを(私は)必死に考えたわけです。

他の都市であったらこうした苦労はしなくてもよかったのかもしれません。京都という土地であっただけに、そういうことに遭遇し、経営者は悪だと思っている社員たちをなんとしても私についてこさすように、私自身が心を高めて、信頼されるような人間にならなければ会社経営はできないと感じ、一生懸命努力しました。このことが、その後の京セラの発展にもつながっていったのだと思います。

 

→ 稲盛氏はここから、京セラの経営理念、「全従業員の物心両面の幸福を追求する」ことを考えられました。

私は、海外のたくさんの企業の話を聞いたり、経営理念を尋ねたりすることがあります。
けれども「会社はそこで働く従業員のためのものである」という理念に出会ったことがありません。

多くの欧米の大企業は、顧客を満足させる、株主に最大の価値を提供する、ということを公明正大に掲げていらっしゃるかと思います。マイクロソフトにしても、アマゾンにしても創業者が大株主ですから、究極には、創業者・株主の幸せのために会社が存在するのだと思います。一概にはいえませんが、人を支配する人間が偉い、という考えになると、こうした経営理念が当たり前になります。

京セラのように、全従業員の幸せのために、この会社が存在する、といっている大企業は海外ではないように思います。

これが、京セラが驚異的な成長を遂げた一番の理由ではないかと思います。

この従業員の談判事件は、稲盛氏にとっては非常にショッキングなことでした。
けれども、これがなければ、京セラの背骨はできなかったのです。

 

稲盛氏は、ここでも、自分の人生に起こるすべてのことが、非常に大切だという視点をもっていらっしゃいます。無駄なこと、なくてもいい出来事ではなかったわけです。

 

2 メンタルブロックの解消に必要な気づきを得る

Nさん自身は、京都のご出身であり、「企業の経営者は悪の化身である」と思っていました。
「京セラが創業した後、京セラという会社は全社員が狂ったように働く人間ばかりで、狂った輩がやっている会社だと揶揄する人たちがいました。当時は変な狂った集団だと京都の周辺で思われていました。そういう記事を見られて、Nさんは労働運動に興味があったわけですから、狂ったように従業員を働かせる京セラは、ますます、これは悪の権化だ、と思わなければならないのに、社員を真剣に仕事に向かわせていく、その姿を想像して感動すら覚えたとおっしゃいました。ここが、労働運動に興味を持っておられた、つまり私にいわせれば幼稚な社会主義で貫かれていたNさんが変わってくる元だったのだと思います。」と稲盛氏はおっしゃいます。

 

→ N氏にしてみたら、何気なく目に止めた京セラの記事でした。京セラが、「狂セラ」と書かれていたわけです。このような何気ない出来事からも、自分の思い込みを変えていくことができるわけです。自分の身の回りに起こっている何気ない出来事は、すべて何か目的があって自分の身に起こっている、と思うと自分の思い込みや先入観を変えることができます。

3 使命に気づく

N氏は「経営者は悪魔の親戚のような存在だ」と思っていました。そして教師、作家になりたいと思っていたのです。ところが教員の採用試験にあっさり不採用となり、自宅のガレージで仕事をしていた状態から小さな工場を借り、経営を始めていったわけです。
N氏はそこから稲盛氏の言葉や本に触れていきます。「狂った輩という新聞記事を見て、私は強い感動を覚えました。1つの集団が、リーダーを中心に真剣に仕事に向き合う姿を想像して憧れたのです。」

 

N氏にとって経営者になる事は一つの天命だったのかもしれません。このように「自分に与えられた天命や使命に気づく」、このような意味からも、N氏が京セラのビジネス・フィロソフィを読んだ事は大きな意味があったと思います。

「・・・米国企業との特許紛争をきっかけに、特許中心の経営を意識するようになり、今では出願件数は430件、登録特許が100件を上回るようになりました。現在当社の機械は、国内、海外約49カ国で稼働しています。」

このようなことから、エヌ社長は、「天命を信じて、人事を尽くす」これを社是とされているのだと思います。

4-5は次回お話します。

 

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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