人生に起こる無駄なこと　その２

こんにちは、あなたの心に寄り添う自分軸アドバイザー、ユキーナ・サントスこと富塚祐子です。

人生に起こる無駄な時間、無駄な出来事について、お話していました。

今回は、ある社長さん（Nさん）の体験について、稲盛氏がお話しをされています。

そこから、「人生に無駄な事は何一つない」というのがわかってきます。

なぜ無駄なことがないのか?
企業経営の観点から、「人生に起こる出来事の意味」を考えてみたいと思います。

すべてのことは、下記の目的で起こっていると思います。

1 経営理念が定まる
2 メンタルブロックの解消に必要な気づきを得る
3 使命に気づく
4 他人にプラスエネルギーを与える
5 他力と天の力を得る

今日はポイント４－５を説明します。

４他人にプラスエネルギーを与える

「私が盛和塾を始めたのは、中小企業の経営者も大企業の経営者もそうですが、日本には経営というものをまともに教えるところはどこにもないからです。もちろん大学に行っても経営そのものを教えてくれるところはありません。ですからみんな、見よう見まねで経営をやっておられます。つまり自分が「みよう見まね」でやってることが経営だと思っているわけです。（私が）長年の間、苦しんできて自分で気がついたことを経営というものを知らない方々に盛和塾で教えようとしたのです。日本の経営者の中で本当に経営そのものを根本から勉強された人はいないと思うのです。少なくとも辛酸をなめて私が今日まで苦労して、経営してきた中から、経営はこうあるべきだろう、経営というのはこんなものだろうと思ったことを文章にしたり話したりして、皆さんに教えてあげようと思ってやってきたわけです。」

→ 経営問答などで、よく、「自分は今の状態で満足している、これ以上、上（うえ」を目指していくことが必要なのだろうか?」と経営者の方からの質問があったことを思い出します。

おそらくこの方たちは、稲盛氏から次のような一言が欲しかったのではないかと思います。「私は、自分1人で京セラを立ち上げ、ここまで大きくしてきましたが、受け継いだ会社であり、ある程度、利益が出ているのならば、無理に自分や従業員を追い込まなくても良いでしょう。それ相応に努力していけば良いでしょう。」

このような言葉を、天下の大経営者である稲盛氏から言ってもらいたかったのだと思います。だから、経営者の方は、このような質問を稲盛氏にされたのだと思います。

確かに、楽観的に行動することは大切です。

けれども、世の中はすべてあてにならないものです。

10年たてば、それまで当たり前だと思っていたビジネスモデルが機能しなくなるでしょう。それは今回のコロナで明らかです。

自分の代で、会社の業績が大きく傾いてしまうこともあるでしょう。
また、自分よりも下の世代が、今ある企業の規模を維持できるか?

それすらもままならないわけです。

ですから、稲盛氏がこうして経営体験をお話してくださることには、とても大きな意味があるのです。

このような場合、稲盛氏が伝える事は、現状維持をしたい社長さんにとっては、とっても耳が痛いことでしょう。その話を聞きたくない、と嫌悪感を持つかもしれません。

けれども、長い目で見たら、それはその社長さんにとっても、その社長さんの会社にとっても良いことになると思います。社長やその会社の従業員の方から感謝されるでしょう。もちろん稲盛氏は、こうした感謝の言葉や気持ちをあてにしてはいないと思います。けれども、真剣に向き合って伝えた言葉が、後からその人の人生や会社の将来にとってプラスになって返ってくるわけです。

Nさんは意識していなかったと思いますが、Ｎ氏は稲盛氏から、たくさんのプラスエネルギーをもらって、良い経営結果を残してきたのです。そしてそれは、Nさんだけではなく、盛和塾のたくさんの経営者たちが思っていることだと思います。私も、自分の今の人生で、日本のビジネスフィロソフィーに出会えたことが、とても幸せなことだと思います。