こんにちは、あなたの心に寄り添う自分軸アドバイザー、ユキーナ ・サントスこと富塚祐子です。

今回は、稲盛氏が、京セラ創業から20年経って幹部の方にお話をされた内容です。幹部の方があまりにも経営者意識がない、真面目なだけで経営者の視点が抜けているということに大変危機感を抱かれました。

このように表現されています。

「創業から20年を過ぎた京都セラミックの今後20年が、過去の20年と同じように反映しているかどうかは、いつも私が言っているように、ここにいる幹部の皆さんが素晴らしい経営者になるかどうかで決まります。しかし、経営者とは何なのかということについては、皆さんの中で深く論究されていないと思います。中にはしっかりと論究している人がいるかもしれませんが、大半の人はそうではありません。経営者とは何かということをわかっていないと思います。」

そこで、幹部に経営者意識を浸透させるための秘訣について次のようにまとめてみました。これは、大企業でなくても、個人事業主の方にも役立つと思います。

起業家としての自覚をもつことにつながります。

1  自分自身が、取引先会社の社長だと信じる
2  見えてくるまで考え抜く
3  「売れる思い」で戦略を立てる
4  怒られないのが1番悪い
5  個性と人格を磨く
6  これも必ず売れるはず(人を読む)
7 入ってくるチャンスを逃さない
8 商品を愛する

 

ひとつづつ説明します。

1  自分自身が、取引先会社の社長だと信じる。

 

あなたが産業部門の営業の長であるならば自分は産業関係に使われるセラミックスを扱う商事会社の社長だと仮定することが大切です。商事会社はメーカーとの代理店契約を結んで商売をしています。相手のメーカーが売ろうとしている製品のことを知らなければ、どこにも売りにもいけませんので、徹底的に聞いていきます。

それと同時に、相手方の態度も観察します。調子のいいことを言っていると感じる人からは、いい加減な製品を持たされるかもしれません。そんなメーカーとは契約したくないという気になります。逆に、今どこに向けて売っていますかと聞いてみて、相手が相当勉強していて、自信を持っており、このようなところで使われています、うちはどこへでも行ってきますよと答えてくれることもあります。そうした相手は実際にこちらの期待に応えてくれるものです。商事会社の社長であれば、そのように綿密な対応をするはずです。一方、皆さんの営業は、これを売ろうという自信の部分が弱いように思います。・・・突っ込んだ質問をして相手とやりとりをする間に、相手が本物かどうかをかぎつけるのです。理屈が中途半端にわかっていると、かえって本質を見失ってしまいますが、わからなければわからないなりに、と真剣に人間を見抜き、相手が本物かどうかがわかればいいのです。

 

→ これは、私が普段、合気道でやっていること、お稽古していることがとても役に立ちます。合気道には「後手はない」と言われています。すべて先手です。相手の気を読み、呼吸を読み、どのようなところに流していけば、相手がバランスを崩すか、これを察して感じます。相手をとことん読めば、相手の嫌なこと、喜ぶ事がわかるのです。これはすべての人付き合いで言えることです。仕事でも友達付き合いでも夫婦や親子の関係でも同じです。経営者であれば、このような相手を察する力、これを真剣に高めようとしなければいけないのだと思います。

2  見えてくるまで考え抜く

 

「これはいけそうだな」と思うなら、マーケットをど真剣に調べます。どこに行ってどう売るか、常にシミュレーションするのです。その結果、「これは本当にいける」とわかれば、自信が湧いてきます。自信が湧いてくるから、「この性能であれば、こうすれば売れるはずだ」というアイディアが、入道雲がわくように胸の中に生じてきて、「売れるはずだ」という思いがさらに強くなり、○○をいくら売るかという目標が定まってくるのです。これが、いつも私が言っている「見えてくるまで考え抜く」という意味なのです。

(営業先の担当者が)「いや、うちはオートチョークなんていらない」といっても、「もう無理だ」とあきらめず、「オートチョークを使っておられないなら、他に何かヒーターが必要な部分はありませんか」と言って粘ります。その品物に惚れ込んでいるし、売れる自信を持っているから、どこまでも食い下がっていけます。ところが皆さんは、進んで売っているのではなく、扱わされているのです。精魂込めて作った製品の性能に自信があれば、そのようなことではへこたれません。「何としても売ってみせる」という気持ちになります。自分で受注を見積もっていますから、「しまった、オートチョークでは売れない。少し計算が違ったか、せっかくここまで来たからには、なんとしてもここから月に5百万円は売らないことには、会社に戻れない」というガッツが出てきて、粘りも生まれ、戦略が組めていけるのです。そのような経営者意識が足りないのではないかと思います。

 

→ 自分には、顧客のペルソナが見えていないと思いました。顧客のターゲットが決まれば、慎重に考えれば、お客様の心がつかめるはずなのに、それをしていない自分に今、気づいています。

 

3  「売れる思い」で戦略を立てる

京セラのS部門は創立以来の歴史ある事業部で色々と製品を多く扱っているのに、いつまでも売り上げが月に5億円程度なのです。K製品は1つの品種しか持っていないのに、1億円もいくのです。S部門は潜在的に1億円程度の売り上げが認める製品を多く抱えているのに、それだけのポテンシャルがあるという認識を持っていない。だから戦略も組めない。ただ面白いから、ちょっとしたヒット製品だから売りに行けと言われたから売っているという程度の認識でいる。これでは絶対にうまくいきません。自分が扱っている製品を詳しく調べて、その上でマーケットを観察するのです。マーケットをずっと見ていると、売れるかどうか、売れるとすればどのあたりまで持っていけるかがわかってきます。持っていけないとすれば、自分の展開の仕方がおかしいのだと考えて戦略を組んでいけば、もっと売り上げを伸ばせるはずです。

(駄菓子屋のおじさんとグリコの比較をされます。)ハサミで飴を切っているおじさんも飴屋なら、グリコも同じ飴屋です。飴屋のままで終わるのか、グリコのように大きくなるかの違いは、自分の製品の特徴に気がつき、力を入れればどの程度大きくなるかが見えているかどうかです。その製品がどのようなものなのか、自分が製品に惚れ込むほど調べたら、「これはアメリカに持っていけばもっと売れるはずだ」といった思いが湧いてくるはずです。「社長、このようにすれば売れます。私には見えているのです」と言えるようでなければいけません。

 

→ 弊社のスキルや能力の棚卸し、マーケットの分析などが全くできていないことに気づきました。少しずつド真剣にやっていきたいと思います。必ずわかるはずだ、私には人生をかけて守る人たちがいる。彼らの未来をなんとしても守り抜く、という思いがあれば、ここにエネルギーをふんだんに注げるはずです。私にはその覚悟が足りなかったと、改めて反省しました。

4  怒られないのが1番悪い

今一番伸びているのは、商事会社を担当しているE君です。昔、E君は私に一年中徹底的に叱られました。B君のように勝手なことを先にするので、叱られていました。それでも、叱られる理由はポジティブなものです。私に叱られない人もいますが、それは何もしないから叱られないだけです。何もしなければ問題にならないので、何もしないのです。私から与えられた社員を適当に使って、私が「どんな具合や?」と聞くと、「少し厳しいですが、何とかやっています」と言います。「何とかとは、どの程度や」と聞くと、前年とあまり変わらないというだけのことであって、「それだけのために、こんなに会社の金を使ってきたのか!」と叱っているのです。・・・(グループ内の貿易子会社とお客様との間で板挟みになってメッセンジャーに成り下がって苦しんでいる社員に対して、このようにおっしゃっています。) 「(相手の貿易会社の担当者には)あなたはこの事業を見ていないのですか。あなたのように不真面目な人間はいりません。私はこのメーカーの人が好きで、非常に信頼がおけるから、この製品を売っていくのです」と強くいっていいと思うのです。いつまでも板挟みの状態で、貿易の営業に怒られ、お客様であるメーカーにも怒られていては、馬鹿らしくてやっていられないはずです。主体性があれば戦略が組めるはずです。貿易の人たちには主体性がないので、板挟みになってしまってただ東奔西走しているだけなのです。経営者としての見方をして、主体性を持って自分で戦略を組み出したら、営業も製造も貿易も事業部全体が大きく変わると思います。

→ 戦略について改めて考えています。誰しも、この宇宙に存在する生きとし生けるものは、必ず長所と短所があります。弱点というものがあります。長所の裏側は短所(弱点)です。全神経を集中して、自分の能力をフル稼働させれば、それがわからない事はありません。それを知った上で、取引の流れをつくっていけば良いのだ。今日このように閃きました。

 

5-8は次回お話します。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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