こんにちは、あなたの心に寄り添う自分軸アドバイザー、ユキーナ ・サントスこと富塚祐子です。

さて、アメリカの投資グループ・アルケゴスの損失事件から、人生の成功と失敗の法則を考えています。

この韓国系アメリカ人の投資ファンドマネージャーが、成功した要素は次の4つだったと思います。

1 崇高な目標を持つ
2 宗教心を持つ
3 足るを知る
4 努力する

 

このような要素があったから、ビルさんは何兆円もの資産を動かし、数千億の利益を得たのです。そして、そのうちどのくらいの割合を慈善活動に使っているか分かりませんが、たくさんのお金を教育を中心とした慈善活動に注ぎ込んでいたようです。

この成功を見て、ビルさんはこのように思ったでしょう。見てみろ、俺は神の意思に従って行動している。俺には金儲けの才能がある、これは神が俺に与えてくれたものだ。これを利用して、たくさんの金を集め、たくさんの金を見出し、それをとても良いことに使っている。見てみる、神が祝福してくれる、だからこれほどの結果が出せるのだ。。。

このように思っていたのかもしれません。

それならば、この成功が未来永劫続くはずです。けれどもなぜ成功が長続きしなかったのか?どうしてビルさんは一瞬にして資金を失ってしまったのか?

今回は、失敗の原因について考えてみたいと思います。

1 職業倫理がない
2 ハーモニーがない
3 仲間がいない
4 メンター(師匠)がいない
5 神の意思を勘違い

 

順番に説明します。

1 職業倫理がない

この投資ファンドの破綻の仕組みは、極端なレバレッジ(多額の借入金)です。これが違法だったわけではありません。けれども、節度があれば、これは「行き過ぎだ」と控えることもできたわけです。

 

私はかつて、ドイツの銀行で働いていたことがあります。

この時も、貸し出したローンを担保として債権を発行するのですが、この発行額も、鑑定士が査定した額を元にしていました。さらに、債権の一定額までしか発行できない決まりがありました。ですから、過去1度も破綻したことがない、というのがこの商品の強みでした。

これは、金融の仕組みをどう考えるかということです。なかなか一概にどれがよくてどれが悪いとは言えない内容です。

お金を大きく動かすと、大きく周りますが、その分、損するリスクも高くなります。

私が尊敬する稲盛氏の判断基準で考えると、「人間として何が正しいのか」という事に尽きるかと思います。

金融の専門的な知識を得て、それをもとに、専門家ではない方の資金を預かり、運用する。これが投資家のミッションです。それであるならば、投資額が吹っ飛んでしまうようなビジネス、あるいは社会に損害、大きな損失を与えるようなビジネスをしてはいけないのではないかと思います。

そのような可能性があるのであれば、プロとして、そのリスクを事前に十分に考え、リスクをなるべく小さくする方法を考えてその行動をする、これができたように思います。

専門家として、あるいは人間として、やっていいことと悪いこと、この判断がビル氏には、なかったのでは?という気がします。

2 ハーモニー(和)がない

日本人の基本は和のこころです。
聖徳太子が、「和もって貴しとする」とおっしゃっているように、ハーモニーが生まれることが原則です。

 

ビル氏がやった事は、結果的に、欧米の主要な銀行、日本の銀行等に多額の損失を与えました。彼らから恨みを買っているかもしれません。またビル氏を信じてくれた投資家さんにも、騙された、ひどい、など立ち直れないようなダメージを与えたのかもしれません。

本人は、神の使いとして働いたつもりかもしれませんが、結果として、争いと対立、恨みや遺恨などを作っているのです。

このような結果を生じさせる投資は、神の意思に沿っているとは言えないのではないでしょうか?

3 仲間がいない

投資ファンドの仕事は、そんなに大量のスタッフを必要とする仕事ではありません。お金の交渉をするビル氏本人と数人のジュニアと呼ばれる若い人たちで、充分システムを動かしていけます。後は会計士と弁護士がいれば、ビジネス自体が完結します。

ビル氏にもし、信頼できる仲間がいたら、レバレッジが深くなっていく前に、「ここで様子を見よう」とか、
「ポジションを売って軽くしよう」、などという発想があったかもしれません。

また、従業員がたくさんいて、自分がこの人たちの雇用や人生、またこの家族の人生も背負っている、これに気づいたら、ビル氏はもっと経営者としてのリスク管理をしたのかもしれません。このような責任があれば、無謀なバクチのようなことはしなかったかもしれないのです。

4 メンター(師匠)がいない

ビル氏のお父さんは牧師でした。若い頃に亡くなられたそうです。その後も、自分は聖書に興味を持っていながら、どうやって読んだらいいかわからず、何度も挫折したと語っています。

その結果、自分なりに聖書を読んで、その内容を自分なりに解釈してしまったのです。

やはり、相談者(メンター)がいなかったことがネックになっていると思います。私も、企業を経営していますが、税理士の先生や、その他の専門家の意見は謙虚に拝聴したく思っています。

また、自分のメンタルをいつもクリアにするために、複数の専門家に、自分の心の中を素直に打ち明けて、客観的に見てもらう、そういう機会を定期的に作っています。

メンタルのカウンセリングや自分のエネルギーである気のメンテナンスだけでなく、合気道の山口先生とお話をしたり、先生に世界の仕組みを尋ねたりすることも、本当に勉強になっています。

山口先生は、物事の本質が見えている方なので、私が見えなかった角度からお話をしてくださいます。やはり、宇宙の理を体感として理解されている方は、世の中に生じている無理がよく見えているのだと思います。

トップの判断が、間違ってしまうと、大きなロスを生じることになります。この辺も本当に注意したいところです。

5 神の意思を勘違い

世の中の風潮では、ほんの一握りの人が、世界の富の大半を支配している。

これは不公平ではないか?という意見があるようです。

ビル氏も、あるいはこのような考えを持っていたのかもしれません。

今回の事件で大きな損失を出したのは、ヨーロッパが起源となった世界的な銀行でした。この銀行のお得意様はアメリカやヨーロッパを中心とした世界の富裕層です。

このような富裕層が世界の大部分の富を蓄えているのは不公平だ、

この富裕層のお金を何とか引き出して、大きく回し、

その利益で韓国の若者を教育したい、

そうすることこそがお金の正しい使い道だ!!

ビル氏はこのように思ったのかもしれません。

「金持ちが天国に入るのは、ラクダが針の穴を通るより難しい。」(マタイによる福音書19章)
これはイエス・キリストの言葉です。

これを、自分に都合の良いように解釈すると、

金持ちから金を巻き上げ、貧しいものに施すのは、神の意思に沿っている、

俺は神のために動いている、となるかもしれません。

けれどもまた別の聖書の場面で、イエス・キリストは、

「カエサルのものはカエサルに、神のものは神に返しなさい」とも言っているのです。

税金や金利、などは政治家や為政者が考えて決めることです。宗教はこのような俗世界に介入しないと言っているのではないでしょうか?

そして、富の分配も神の領域であるならば、その分配結果について、人間である我々が勝手に神の意思を忖度して、神様ならこういう風に配分するだろう、という配分を、自分の力ずくでやってしまってはならない、このようにも解釈できると思います。

納税や金利など金融の仕組みについては、いわゆる俗の世界です。

俗の世界にはそのルールがあるのだから、まずはそれに従いなさい。

俗を用いて、神の聖なる国を実現しようとしてはならない、聖書では、このようにいっているのではないでしょうか。

俺は神の僕(しもべ)となって、神の働きを体現している、

そうビル氏は信じていたのかもしれません。

けれどもそれは、大きな勘違いであったわけです。

神様にしてみたら、「そんなこと頼んでないよ!」ということをやっていたのかもしれないのです。

ビル氏がこのような社会的な制裁を受けるのは、今回が初めてではありません。

以前もインサイダー取引をやっていたわけです。

そこから反省し、生活にもぜいたくなところがないので、今回の取引を進めた、と日本の証券会社はビル氏について語っていました。

やはり今回の損失事件は、「一生懸命やってるのは認めるけど、勘違いするな」という神様からの、厳しいメッセージであったように思います。

さて、人生の失敗と成功の法則、まとめてみると次のようなことです。

成功の原因は次の4つです。

崇高な目標を持つ
宗教心を持つ
足るを知る
努力する

 

また失敗の原因は、次の5つではないかと思います。

職業倫理がない
ハーモニーがない
仲間がいない
メンター(師匠)がいない
神の意思を勘違い

 

表向きは、ビル氏の運用資産はゼロになりましたが、彼がこれまで行ってきた慈善活動がゼロになる事はないでしょう。そして、彼の命が取られることもないわけです。

このプラスとマイナスが、神様がビルに与えた結果ではないかと思うのです。

慈善活動がしたいと思ったので、慈善活動ができるだけの資金を与えた、それ以外の余分なものは没収されたのだと思います。

ビル氏には、この先、投資家としてまっとうな道を歩んでいただき、社会の中での本当の循環と、人々の幸せをもたらすような人物になっていただきたいと思います。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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