こんにちは、あなたの心に寄り添う自分軸アドバイザー、ユキーナ ・サントスこと富塚祐子です。

今回は、ある投資家の人生観についてお伝えしたいと思います。

皆さんもご存知と思いますが、3月末に、アメリカの大きなファミリーオフィス(個人や一族の超富裕層の資産を管理する会社)が、投資で大きな損失を発生させました。アルケゴスの損失として、ネット等でもでてくると思います。

株式について、売りと買いのポジションで儲けるという仕組みを採用していました。このポジションについて、レバレッジ(借入金)が巨大だったのです。この投資家、ビル氏は、かつてウォールストリートで有名だったヘッジファンドの責任者です。

 

これまでと違ったネットワークや投資のノウハウもあったでしょう。ビル氏のところに、世界の名だたる投資銀行が、資金を融資していました。

例えば自己資本が10であっても、100近い資金の運用が可能だったのです。

100の資金から、5、つまり5%の運用益があったとしましょう。

そうすると自分の自己資金は10ですから、50%近いリターンがあるわけです。

国債を買う、株式に単純に投資する、それよりもこのビル氏に預けると、お金が1.5倍になるわけですから、たくさんの投資家がビル氏にお金を預けていたわけです。

これはもちろん株式や金利、金融環境を取り巻くあらゆるリスクにさらされますので、大きく変動します。

儲かっているうちは良いのですが、一度指標が下のほうに触れると、

その損失も大きいのです。

多額の借り入れをして、ポジションを作っているという形になっていますから、借入金が増えていくと、強制ロスカットとなってしまいます。

ビル氏の資産は、メディアなどで発表になっているところを見ると、ほとんどゼロに近くなったでしょう。

けれども同時に、複数の金融機関に、それぞれ数千億円、累計するとおそらく1兆円を超える損失を出したものと思われます。

私は投資についてそれほど精通しているわけでは無いですが、ある程度の仕組みや流れは理解できました。

この話を聞いて、私は、また同じようなことが起こったなと思いました。サブプライムや、リーマンショックなどのように、お金に駆られて、金の亡者となった人たちが、自ら仕掛けてある罠で自らが滅んでいく、そうした現象がまた起こったのだと思いました。

お金儲けに必死になっているうちに、大切なものを失ってしまう。

こんな縮図なのだなと思っていたのです。

けれども、このビルさんについて、YouTube動画や、メディアの発表などを見て、色々と調べてみると意外な事実が出てきました。

ビル氏は、とても敬虔なクリスチャンであり、慈善活動をたくさん行っているということです。このようなビル氏の慈善家の一面と、ウォールストリートの拝金主義がどうしても結びつかないのです。

こうしたことをいろいろ考えてみると、ビルさんの成功と失敗の法則が出てきます。確かに、ビルさんは心にものすごく大きな願望があったのだと思います。

自分には1のものを100にする力がある。

これは神が与えてくれたものだ。

これを最大限に活用して、神の国を実現したい。

これがビルさんの願望です。

そして慈善団体を通じて、教育などに大きな支援をしているようです。
ここまでは大成功だと思います。

けれども、これがゼロになる、そうなると投資家としては失敗でしょう。

このビル氏の成功と失敗の本当の原因について考えてみたいと思います。

成功の原因は次の4つです。

1崇高な目標を持つ
2宗教心を持つ
3足るを知る
4努力する

また失敗の原因は、次の4つではないかと思います。

1職業倫理がない
2ハーモニー(和)がない
3仲間がいない
4メンター(師匠)がいない

 

まず成功の原因から、お話ししていきます。
1 崇高な目標を持つ
2 宗教心を持つ
3 足るを知る
4 努力する

 

1 崇高な目標を持つ

 

ビル氏の父親はプロテスタントの牧師さんでした。おそらくその親の代か、あるいはこのお父さんの時に、アメリカに移民してきたのでしょう。

もちろん戦争も体験されたのだと思います。アメリカの始まりは、大きなピューリタンの意志ですから、キリスト教やこの教義は、アメリカを動かす1番大きな価値観だったのです。

 

ビルさんのお父さんは、この巨大なものに巻かれていったわけです。
「自分の父親は、聖書の読み方を自分に教えてくれた事はなかった」
とビルさんがいいます。

ですから、幼少期や若いときには、それほど大きな宗教心があったとは思いません。

けれどもそこから、UCLAを出て、MBAを取り、投資銀行に進んでいくわけです。

その中で、自分のやってることについて考える機会があったのではないでしょうか?

そして、おそらく、その当時の銀行家の多くの方がそうであったように、巨大なお金を動かし、儲けることについての大義名分を聖書の中に見出したのだと思います。

巨大なお金を動かし、利益を得て恵まれない人に施す、これが神の喜ぶことだ。

このような倫理を持っていたのではないかと思います。

2. 宗教心を持つ

ビル氏は韓国系のアメリカ人です。韓国の若者に、韓国語でセミナーを行ったりSNSなどを通じて多くのメッセージを発信しているようです。

その中のスピーチで、自分が最初に聖書を読んだとき、夢中で読み進めた、とおっしゃっています。

今回の損失で、ほとんどの財産をロスカットされた投資ファンドの名前は、どうやらギリシャ語で「神の使い」という意味だそうです。

そして少人数で運営していたこの投資ファンドのオフィスの壁には、聖書の文言が書いてあるようです。

従業員や若者を集めて、聖書を読んでディスカッションをする勉強会を毎週開催、このような宗教活動を行っていました。この勉強会には、多くの若者が参加していたようです。

京セラの稲盛氏は、宗教心を持つことがとても大切だとおっしゃっています。

このような部分が、ビルさんが巨額の資金を築き、慈善活動していた源泉だと思います。

 

3 足るを知る

メディアからの情報では、ビル氏はニューヨークの郊外に、時価約3億円程度の家に家族と住んでいるそうです。メディアで流れるご自身の姿も、非常にシンプルで、衣食住にお金をかけているようには見えません。

 

昔、ウォールストリートのヘッジファンドマネージャーであったときには、それなりに豪奢な暮らしをしたのかもしれません。けれどもそこから学ぶものがあったのでしょう。物質では満たされない、自分が頑張って儲けたお金で、誰かの幸せにしてあげたい、こんな欲求が出てきたのかもしれません。

マズローの欲求ピラミッドでいけば、より高いところにビル氏の欲求がシフトしていったわけです。

 

4 努力する

京セラの稲盛氏は、「誰にも負けない努力をする」、これを経営者が実行していくモットーの1つにあげています。

ビルさんは、ウォールストリートのヘッジファンドマネージャーで有名人だったわけですから、おそらくこれまでの人生で努力をしてきたものだと思います。

ちょっと話がそれますが、私がかつて身を置いていた外資系の投資銀行の世界では、ものすごく働いてる人がたくさんいました。何かに取り憑かれたように、朝から晩まで夜中まで、寸暇を惜しんで働く、こんな風潮がありました。

かくいう私も、サブプライムで破綻した銀行に勤めていましたが、いつも夜中の2時3時に自宅に戻り、翌朝7時に起きて出社していました。当時私は、会社から歩いて10分のところに住んでいました。こういう環境でなければ、続けられなかったと思います。

その会社に勤めてた時に、夫と結婚しました。夫はブラジルから初めて日本に来たのですが、私が真夜中まで帰ってこないので、心配して、よく会社のビルのエントランスのところで私が降りてくるのを待っていました。

さて、ビルさんが、何兆円もの資金を動かし、数千億の利益を上げ、その一部(どのくらいの割合か分かりません)を慈善活動に使った。これができた理由は、次のことだったと思います。

1 崇高な目標を持つ
2 宗教心を持つ
3 足るを知る
4 努力する

 

特に、崇高な目標持つ、ということが1番大切だと思います

ビルさんも、かつては自分自身がいかに豊かに生きるか、これを考えていたと思いますが、多くの失敗を繰り返し、教育や人を育て、神の力を皆に知らしめる事は、自分のミッションだと気づいたように思います。

そのビル氏がなぜ、失敗したのか?それは次回、お話します。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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