跡継ぎ、盆暮れの集まり、家業、「家」という言葉に苦しさを感じたら、旅にでてみませんか? グローバルな視点で、家を考えるお手伝いをします、あなたのグローバルビュー・クリエーター、ユキーナ ・サントスです。

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私は、折に触れて色々とイタリアの話をしています。私が、最低1度は皆さんにお話ししたいと思っているのは、イタリアの食べ物についてです。

アジアでは、「食は広州にあり」などと言われますが、ヨーロッパでは、「食はすべてイタリアにあり」と言えるのではないでしょうか?

パスタにしてもリゾットにしても、前菜からメイン料理、そしてデザートに至るまで、本当に美食の数々があります。そしてそれに合わせるワインも本当にバラエティー豊かです。

私は、イタリア料理をイタリア人のシェフとイタリア人の友達のお母さんに習いました。

簡単のように見えるトマトソースの作り方や、シンプルなニンニクと唐辛子のパスタ、(アーリオオーリオペペロンチーノ)、これをいかにうまく作るかなど、色々と勉強させてもらいました。

特にトマトソースは、イタリアのお母さん(マンマ)の数ほどレシピがあると言われています。

日本の料理番組で、イタリアレストランを経営しているイタリア人のシェフが、自分のレシピについて話をしていました。「俺の味の全ての原点はマンマだよ! 小さい時にマンマの味で育った。あのトマトソースはほんとにおいしかった。だからママの味が、世界で1番なんだ!!」大のイタリア男が、堂々と人前でこれを語るのです。

先日、東京のイタリア大使館で、ディナーに招待されましたが、イタリア大使も自分の郷土料理を作れるシェフをイタリアから連れてきているそうです。自分の故郷の味、慣れ親しんだ味はイタリア人にとってはマストアイテムではないでしょうか?

料理や食文化の中にも、こうした家族の絆、ファミリーのつながりの強さが見て取れます。

私がイタリアのMBAをやっていて、ワインクラブの会長だった時、イベントのスポンサー探しをしていました。そして訪れたのが、モデナという街にある老舗のバルサミコ酢の醸造会社さんでした。

こちらがこの会社のウェブサイトです。

https://www.ambrosiabalsamico.it/en/How_is_produced_Traditional_Balsamic_Vinegar.xhtml バルサミコの作り方がイラストで解説してあります!

この家のマンマと思われる、品のある女性が案内してくれました。冬に訪れたのですが、バルサミコ酢の元になるぶどうを絞るところから、発酵させて、一つ一つの樽に移していくところまで、全て見せてくれました。

地中海性気候のイタリアは、春から秋にかけて昼間の気温がものすごく上がります。また1年中空気がとても乾燥しています。この寒暖と乾燥を利用してぶどうの絞り汁を天然濃縮させていくのです。バルサミコは樽で熟成・濃縮されます。この樽も大きな樽から次第に小さな樽に移し変えていきます。この熟成は最低でも12年かかるそうです。 モデナのバルサミコ酢についてこんな記事を見つけました。

http://crea.bunshun.jp/articles/-/6177

この家のマンマは自分の舅や姑のこと、子供達の事、夫のことなど・・家族のことをたくさん話してくれました。そしてこのバルサミコ酢の歴史と伝統を守っていくのが、自分の役目だと言っていました。

天然の酢ではなく、化学的に合成された酢を使って、大量生産をしたバルサミコ酢がスーパーには並んでいます。 そのような商業化されたものに比べて、このバルサミコにどれほどのエネルギーと手間ひまがかかっているのか、これをマンマが熱く語ってくれました。

「バルサミコは世界で一番たくさん手をかけて作る、究極のアートだと思います。」

マンマはそう言って、涙ぐんでいました。

バルサミコの歴史、この醸造会社を守ること、それが自分の人生になっているのでしょう。日本でも、伝統芸能や伝統的な製法で作る食品がどんどん減っています。こうした古き良き正統派のアートを守っていく姿勢、それはイタリアと日本で共有できるものかもしれません。

5月に企画しているイタリアツアーでは、こうした伝統的な食の工房も、見る機会を持ちたいと思っています。なかなか体験できない究極の伝統芸術に触れる旅、皆さんご一緒しませんか?

お申込みはこちらです!

http://fbaa.jp/italy2019.htm

http://abrils.opal.ne.jp/英語・国際ビジネスのヒント/ゴットファザーから学ぶ英語とファミリービジネ-3/

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。