こんにちは、あなたの心に寄り添う不動産・投資アドバイザー、ユキーナ ・サントスこと富塚祐子です。

京セラの名誉会長、稲盛氏が経営者の倫理についてお話をされました。

その内容が、日本企業の強さの秘密を表していると思います。

京セラアメリカ工場の工場長とのエピソードをお話されています。

そのポイントは次の3つです。

1 率先垂範して働く
2 私心なく従業員に接する
3 自分の能力を自分のためだけ使わない

 

1 率先垂範して働く

私はその工場に行くと、現場に出てワーカーの人たちと一緒に仕事をしたりしていました。するとその工場長が飛んできます。「本社の社長が現場のワーカーと机を並べて仕事をするなど、とんでもない話です。あなたの部屋を作っているのですから、あなたはその部屋でどんと構えて、我々を呼びつければ良い。そんなことをされたのでは、本社の社長の権威がなくなります。ワーカーたちも、そんな社長を尊敬しませんよ。アメリカ社会はそうではありません。」

「結構や、それでええねん。それでも俺はやる。その俺の姿を見て、俺を尊敬してくれる従業員たちがいるような会社にしていこうと思っている」私は突っぱねたのですが、5年ほど経ってこの工場は黒字が出るようになりました。

 

→ アメリカは、身分が色濃く残っているヨーロッパからやってきた人たちが建国しました。もともとの原住民、インディアンを追い払いました。大量に黒人を連れてきて奴隷として使いました。支配階級と、支配される階級、これがDNAの記憶の深いところに染み込んでいるのだと思います。

国家や文化の共存共栄がいかに難しいかと思います。稲盛氏のように、日本の経営スタイルを、海外でも貫かれ、現地で受け入れられている、これにはとても勇気をもらいました。

 

2 私心なく従業員に接する

稲盛氏はこのように書いています。

 

お昼に、工場長を連れてレストランで食事をしながら、「みんな、よく頑張ってくれたから、ボーナスを払ってあげようと思う。1人平均1ヵ月分のボーナスを払ってあげようと思っているがどうだ」と私が言いました。「とんでもない話です」とこの工場長が言い出すのです。「あなたは従業員に1ヶ月の臨時ボーナスを払うというが、そんなものを払えば、従業員はその直後から、1、2週間会社に出てこなくなりますよ。余分なお金をもらったと喜んで、家族でどこかに遊びに行ってしまいます。そんなことをしてはいけません。社長がみんなに感謝をしたいと、それほどにおっしゃるのなら、利益が出るようにしたのは私なのですから、あなたが従業員に払おうと思っているボーナスの8割を私にください。」
「馬鹿か、お前は。お前には1銭も払いたくない」

 

→ この工場長は、従業員に働かしてやっていると思っています。そして、お前たちを動かしてこれだけのプラスを上げたのは全て私の手腕だと思っています。このような人は、階級や、能力に関するコンプレックスが人一倍あることが多いです。何を褒められても、満足すること、感謝することがありません。臨時ボーナスをもらって、わけのわからない日本の会社ではなく、別の工場に転職しよう、とこの工場長は思っていたのかもしれません。

3 自分の能力を自分のためだけに使わない

もう腹が立ちました。「君は常に自分だけだ。だから仕事の話をしても、常に自分だけをプロテクトしている」
「いや、そんな事はありません。私は従業員たちの安寧を一生懸命に考えています。ワーカーのことを考えてやっているつもりです」
「しかし、見てみろ。今、俺は君と重要な相談をしようと思ったから、レストランでお昼を取ることにした。君は出てきた料理を全て食べているではない。俺を見てみろ。料理には手もつけないで、君に分かってもらおうとして、一生懸命に話をしている。このことだけでも、君はいかに自分勝手な男かと言うことがわかるやろ。俺は君を工場長として信用しない。もうやめてくれ」結局、その彼にはやめてもらいました。

年俸5億、10億円もらっても、そんなものは、使い切れないのです。使い切れないものをもらおうとは、何を考えているのかと私は思うのです

 

 

稲盛氏は、自分に与えられた能力は、「自分のものだと勘違いしてはいけない」、とおっしゃっています。まさにこのことを表すエピソードです。

アメリカが、神の愛が実現される自由と博愛の国であれば、アメリカ人にも、稲盛氏がおっしゃることの意味がわかるはずです。神様は、人それぞれに能力を与えます。その能力は、神の国、愛を実現するためのものであって、それを自分のエゴを満たすために使ってはいけない、どの宗教であっても、これはわかるはずだと思います。

第二次世界大戦後、日本はある意味宗教心をなくしました。それはある意味、戦勝国の意図だったといわれています。宗教心を奪おうとしたら、自分達も奪われます。これがいい例です。そしてまたアメリカも同じように、自ら宗教心をなくしたことで、自分たちの社会に歪みが生じているのです。

人から何かを奪おうとしたら、必ず自分も奪われるのです。

 

稲盛氏はおっしゃっています。

経営の能力は、誰が持っていてもよかった。それをたまたま私という存在に能力が与えただけである。私が偉いわけではない。だからその能力を自分の欲望を満たすために使ってはならない。人類の進歩発展のために使わなければならない。

 

稲盛氏はこのようにおっしゃっています。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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