こんにちは、
今日は、投資の話です。
株式や金ではなく、ワイナリー投資について考えてみたいと思います。
最近、私の周りでも、ワイナリー投資の話をよく聞きます。
ですので、今一度、投資の価値について考えてみたいと思います。
これを皆さんと共有することで、世界の投資家が何に着目しているのかを探るヒントになるのではないかと思います。
私は、2年前にメキシコに行きました。
メキシコといっても、アメリカのカリフォルニアのすぐ南のバハ・カリフォルニア州の州都、ティファナという街です。
そこで、ワイナリー見学に行きました。
見学したワイナリーや、それ以外のワイン畑も含めて、アメリカやイスラエルの企業が投資をしているというのです。
訪れたワイナリーは、かなり乾燥している砂漠で、ワイン畑をやるには灌漑設備が必要になるなと思いました。
ただそれだけの初期投資をしても、ワインビジネスをする需要があるということです。
また一方で、ルイヴィトンを傘下に持つLVMHグループも、ワイナリーに投資をしているといいます。
今、イタリアの中で注目しているのは、シチリアのエトナ山周辺の地域です。
こちらは、ピエモンテの有名なワイン、Gajaガヤ氏やイータリーのオーナー、オスカー・ファリネッリ氏も大規模に土地を仕入れ、自社のワインビジネスを拡大していると聞きます。
トスカーナやピエモンテなど世界的に有名なワイン生産地に比べて、比較的土地が安かったからでしょう、すぐにこのエトナ山麓地域に不動産バブルが起こったという話です。
さながら、新しい空港ができて、伊良部大橋ができた沖縄の宮古島、伊良部島のようなものではないでしょうか??
さて、世界のラグジュアリーブランドや投資家が、ワイナリーに投資する理由を考えてみました。次の理由が考えられると思います。
ワイナリー投資の理由
1 世界の 富裕層の数が増えてくること
2 消費材であること
3 投資価値があること
4 ブランド力で付加価値をつけることができること
5 キャピタルゲインが大きいこと
6 食に関する投資であること
一つづつ説明しますすね。
1 世界の 富裕層の数が増えてくること
私が、アメリカでMBAをやったのは2005年のことでした。
MBAが終わって上海で就職イベントに参加していた時です。
コーネルのホテルスクールで知り合った、中国人の女性とスターバックスでお茶をしました。当時の上海は、まだまだ「昭和の日本」のような雰囲気を色濃く残している、開発途上の地方都市でした。
彼女は、「ワインについて何も知らないのは恥だ!」と言っていました。
「祐子は、ワインクラブの会長なら、基本的なテイスティングの知識を私に教えて欲しい!」、こんなリクエストがありました。
それが約15年前の中国です。人々の所得も2倍以上にはなっているでしょう。贅沢品への趣味嗜好は広がってくるでしょう。今後、インドや東南アジアの途上国、アフリカなどでも富裕層が増えてくると思います。そうなったときに、世界的にワインの需要が増えるのではないかと思います。
フランスのボルドーやブルゴーニュなどは、地域を限っているため爆発的に供給を増やす事はできません。それならば、今後、新しいワイン生産地を作り投資をしていった方が良いのではないか?ということになります。
メキシコの、バハ・カリフォルニア州の新規ワイナリー投資はそのような背景があるのではないかと思いました。
2 消費材であること
次にやはりこれでしょう。ヴィトンの鞄や、有名な絵画は、使ってなくなる事はありません。けれどもワインはなくなるのです。そうなると、毎年安定した需要が見込めます。ブランドの付加価値を持った消費財というのは、他には、なかなかないのではないでしょうか?
3 投資価値があること
ご存知のように、ワインは、熟成させると価値が出てきます。
良いワインは、10年、20年と寝かせることがあります。
私は、去年、ワシントンD.C.に行きました。
そこで、サントリー山崎の10年ものが、15万円位の価格が付いて売られていました。
早いうちに仕込んで、資産価値を出し、そしてマーケットが良い時に売りきる。
ワイナリーの投資は、このような投資の王道のように思いました。
4 ブランド力で付加価値をつけることができること
ここ数年、いわゆるラグジュアリーブランドの売れ行きが良くない、というのが指摘されています。
ラグジュアリーブランドといってもピンからキリまでいろいろあるでしょう。
今、フォーブスに名前を連ねているような方たちはITやテクノロジー分野のベンチャーなどで成功した方が多いようです。
このような方たちは、いわゆるオタクですから、もともとブランド物に興味がないのです。
世界の富裕層が、ラグジャリーブランドで身を固める、これがなかなかうまくいかなくなるでしょう。
そうなってくると、ラグジュアリーブランドのほうも多角化を目指さないわけにはいきません。
ワインビジネスはそのような試みのうちの1つだといえます。
彼らは、すでに培ったネームバリューがありますから、良いワインを作れば、さらに多くの付加価値をつけることができるのだと思います。
5 キャピタルゲインが大きいこと
このメキシコのワイナリーにしても、エトナ山麓のワイナリーにしても、もともとの土地の値段はとっても安かったと思います。
そこにワイナリーを作り、高級ワインの産地として、いわゆる地域のブランドを高めていきます。そうすると、ワイナリーだけでもかなりの含み益になるのではないかと思います。
一番と安い時に買う、これも投資の王道のように思います。
6 食に関する投資であること
また、最近、騒がれている話題の中に、食糧不足があります。
世界の人口が増えている中で、食料が確実に取れなくなる、とも言われています。
もちろん、本当にそうなのか?は、考えないといけないと思います。
ワインは、数あるアルコール飲料のうちでも、唯一、水を加えないで作るアルコール飲料です。そうすると、飲料水の質にこだわる必要がありません。
たとえ飲料水の質が悪くなる、足りなくなる、という事態になったとしても、ワインだけは供給することができるのです。
その意味で、ワインに着目して勉強する事は、大変意味があるのではないか…
私は、15年前、ロンドンである会社の面接を受けたときに、このように話しました。
それは銀行の面接だったのですが、私の履歴書の中の、ワイン資格に目を止めた試験官が、
「どうしてワインに興味を持ったのですか?」と私に尋ねたのです。
私はその時に上記のように答えました。
確かに、フランスでワインが盛んになったのも、フランスでは飲料水が良くなかったからだと言われています。
このような事情を考えると、ワインビジネスには、充分将来性があるのかもしれません。
エトナワインの品質、ユニークな特徴をしるにはこんな機会がおすすめです。
VIVA! ITALIA! online! #8 イタリアワインファン必見!
シチリア・エトナ山麓の「イ・ヴィニェーリ」社
醸造家サルヴォ・フォーティ氏を訪ねるオンラインワイナリーツアー!
https://vivaitaliaonline1024.peatix.com
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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