こんにちは、あなたの心に寄り添う不動産・投資アドバイザー、ユキーナ ・サントスこと富塚祐子です。

今、ベンチャー企業について考えています。

今回は、稲盛氏の話から、ベンチャービジネスの成功と失敗を分ける条件を考えてみました。

そのポイントは次の通りです

 

1 人間として正しい事に基づいているか?
2 宇宙の法理法則に合っているものか?
3 愛が根本にあるのか
4 懸命に努力しているか?
5 足るを知る、を実践しているか
6 共生前提か?

 

3 愛が根本にあるのか

→人に与えることが基本になっているのか?

 

アメリカの生命倫理学の研究者の方たちが著した本について書かれています。
「英語のラブという単語には、世のため人のために尽くすという意味があるそうです。それはまさに「あらゆるものを与える」ということであり、愛とは何の見返りも求めず、人に与える、世に与えることだ。さらにはその代償を求めず、相手にただ与えるという愛に基づく行為は、大きなパワーを持っている。だからこそ、無償の愛を実践している人には、素晴らしい結果が待ち受けている。。。。良い人には良いことが起こると題した本も出版しています。つまり、「情けは人のためならず」ということが学術的に証明されているのです。」

 

→ 合気道の山口先生は愛についてこのように語られていました。「母親が赤ちゃんにお乳をあげる」この行為と現象は、「愛」以外の何ものでもないと思う。与えようとして与えているのではない。ましてやお乳を飲ましてやったからなどという見返りを期待する気持ちはこれっぽっちもない。ただ与え、与えることに喜びを感じている。これが愛の真髄だと山口先生はおっしゃっていました。

ベンチャーというと、お金を儲ける、有名になる、上場する、などということが究極の目的になりがちです。

けれども、人をつき動かす、その動機付けとなるのはこの愛ではないかと思います。成功したベンチャー企業の根本は、この愛が動機付けになっているのではないかと思いました。

4 懸命に努力しているか?

→誰かを守るための最善の努力をしているか?

「(私が利他の心というと…そんなようなことを言って、本当に経営ができますか?手練手管を尽くし、貪欲なまでに利益を追求することが企業経営の実情です。あなたのいう利他は、あまりにも綺麗事に聞こえてならない。そんなことでは経営にならない)。。。このような質問を受けます。…そうではありません。この経済社会の中で、自分たちが生き抜いていくために、また自分の会社を守っていくために必死になって働いています。しかしそれは、競争相手を潰そうと思って努力しているのではありません。あくまでも自社の従業員の生活を守るために、必死の経営努力を続けているだけなのです。努力を怠った競争会社が、不幸にして潰れてしまうという事はあるでしょう。それは仕方のないことなのです。自然界を見ればよくわかります。厳しい自然界を生き抜いていくためには、一生懸命に努力を重ねることが絶対条件なのです。相手と戦い、相手を食い殺し、自分のみが生き延びていくという弱肉強食が自然界の根本原理となっているのではありません。努力するものは生き残り、努力を放棄するものは淘汰されてしまう「適者生存」こそ自然界の根本原理なのです。自分たちの従業員を守っていくために、またお客様や取引先、さらには株主に対する責任を果たすために一生懸命に働き、ひたむきな努力を日々重ねているのです。相手の会社を潰そうだとか、ダメにしてやろうという意図で競争しているのではありません」

→ここで稲盛氏がおっしゃっている事は日本で、普通にサラリーマン生活を送っている方には理解しがたいかもしれません。日本に限らず、世界のビジネスマンも、この言葉を聞いて、ぴんとこない方が多いと思います。

これは、「意識」、「気」の問題を言っているのです。

言い換えると、「エネルギーの質」の問題を言ってます。どのような質のエネルギーを、自分の中で作り出し、外に向けて出しているのか?ということです。

従業員やお客様、株主を守るために、自分のエネルギーを使おう、これは相手に与える行為です。大きなプラスのエネルギーです。先程の愛のエネルギーと一緒です。

競争相手をつぶしてやろう、ダメにしてやろう、この時に私たちが持つ意識は、相手の経営資源や、顧客、技術やノウハウ、相手のエネルギー、これを奪ってやろうという意識です。相手から何かを奪おう、という意識が元になっていますので、これは大きなマイナスのエネルギーです。

私が、中国経済を信用しない、違和感を感じるのはここです。すでに世の中の、たくさんの会社や人々に「奪われた」という意識を与えているのです。技術やノウハウを奪ってやろうという意識が相手にあるのが、よくわかるのです。中国と言う場所は、何千年も、奪う意識のやりとりが行われている地域だと思います。ここが、私が「中国の成長」と言われて違和感を感じる一番の大きな理由だと思います。

一生懸命働け、という道徳を稲盛氏は説いているのではないと思います。宇宙の気とエネルギーの法則を会社の経営者の方に伝えているのです。

5 「足るを知る」という思想が根本になっているか?

「優しい思いやりに満ちた教えである仏教思想が、資本主義社会の中で利益を追求する企業経営に応用できるだろうかいうことが、長年にわたり、多くの学者の間で議論されてきました。」

。。。(我々経営者は)しっかりとした根を張り、立派な未来を作っていくような経営に努めなければなりません。自然界の変化の前に倒れて朽ち果てていく木々のように、我々の会社も次々と襲ってくる経済変動に翻弄され、中に住む従業員たちを路頭に迷わせることになります。そうしないがために業績を伸ばし、内部留保を蓄積していく。どんな暴風にさらされようがびくともしない強靭な体質を作っていく。だからこそわれわれはなんとしても業績を伸ばしていかなければならないのです。

アフリカの原住民のお話をされています。研究者が現地に赴き、ある部族と話をしました。「食べ物がなくなったのなら、もっとたくさんの焼畑を作ったらどうですか」と長老に話したところ、長老は「それは神様が許してくれない」と答えたそうです。もっと多くの食料が欲しいからと焼畑を広げていけば、森の循環が途絶えてしまい、やがて自分たちが飢えてしまうことになる。必要な分だけを作っていけば森は再生し、部落全体が生きながらえていくことができる。そのような自然の教えの中で、彼らは暮らしているのです。つまり、彼らは足るを知っている。欲望の赴くままに畑をたくさん作れば、森の循環の輪が切れてしまい、やがて全てを失ってしまうということを彼らは知っているのです。

稲盛氏は、京都で開催された地球温暖化防止京都会議に際してこのようにお話をされたそうです。「人類はどのようにして、とどまるところを知らない自己の欲望を抑えていくのか。そこには「足るを知る」という仏教思想以外に解はありません。この仏教思想が環境問題解決のカギになるはずです」

→ 「惜福で生きる」ということも中国の諺で言われています。自分に何か良いことがあったら、その良い思いをとことん味わい尽くしてはいけない、という意味です。

人間の欲望の中には、恐怖の思いもあると思います。独裁政治の根本は、この強い恐怖です。自分がかつて制裁や粛清した相手方は、自分に恨みを持っているに違いない、だから少しでも、自分に恨みを抱いている相手は、その地位・血族を根絶やしにしなければいけない。そうでなければ、恐怖と不安で耐えられない。このような思いだと思います。そしてこれは人類の歴史上、絶える事はなかったように思います。

元はと言えば、足るを知る、これがなかったために、恨みつらみの根本原因を作ってしまったのです。稲盛氏はこれを、「業」とおっしゃっています。

沖縄セルラーを作るときの、稲盛氏の意識は、自分たち先祖の業を落とすというものだったと思います。

我々薩摩が、琉球の方たちを支配したという事実です。

沖縄セルラーは、京セラが出資者となり、地元の企業に株を持っていただき、沖縄セルラーが経営のノウハウを提供し、上場まで導いていったと記憶しています。出来事だけを見ると、沖縄の方たちは経営の資源を何も使わず、果実を得たように見えます。これは、地元の方たちを、心から喜ばせることとなりました。稲盛氏はこうして、ご自身の業を落としたのです。恨みつらみの重なり合いを、消すために与えられたのです。この意識があったので、京セラの経営資源が奪われているとは、これっぽっちも思わなかったでしょう。それどころか、ご自身の業を渡す機会を与えていただいたと喜んでこのプロジェクトに参画されていたはずです。

どんな意識で参画するのか、これもベンチャーを成功させる大切なカギだと思います。

6 共に生きることが前提になっているか?

 

「例えば取引先、協力会社を「いいよいいよ」と甘やかし、少しでも高く買ってあげる。相手は喜ぶに決まっています。しかし、それをしているうちに、自分の会社の方がものを買ってあげられないほどに弱くなってしまったのでは、意味がありません。同時にそれは、取引先、協力外車の経営努力と成長の伸びしろを奪ってしまうことにもなりかねません。これを小善といいます。優しく思いやりに満ちたように見えるけれども、結果としてその事は、相手の会社の力を削いでしまうだけでなく、自分の会社にとっても決して良いことにはならない。結果として、大変な大悪をなしてしまうことになるわけです。

 

→最近の不動産の流れを見てみました。
大きなグループ会社の中で、投資対象となる物件を売ったり、あるいはグループ会社の中の資産を、そのグループ内の投資ファンドが買ったりしています。このような例は、最近増えてきたように思います。値決めは、鑑定評価の価格に基づきます。けれども、鑑定の価格も操作される場合が多いです。損を出さないように、あるいは譲渡益が出ないようにギリギリの範囲で取引する、などというお願いが来る場合もあるかもしれません。

これが、日本の企業をダメにしている原因なのだと思いました。

やはり、時代の流れを見て、その不動産の立地や特性、どのような人が、どのような使い方をすれば、その不動産に宿っている気が生き生きと発揮されるのか?

これを考えて値決めがされるのが順当な方法だと思います。そしてそこを考えていくと、自然と不動産を買って幸せになる人、とそうでない人が淘汰されるように思います。

さて、まとめてみると、成功するベンチャーの秘訣は、以下のようなことだと思います。

1 人間として正しい事に基づいているか?
2 宇宙の法理法則に合っているものか?
3 愛が根本にあるのか
4 懸命に努力しているか?
5 足るを知る、を実践しているか
6 共生前提か?

 

この中でも、特に大切な事は、共に生きる、足るを知る、ということではないでしょうか?

数年前、沖縄に進出したい、とおっしゃっているお豆腐を作っている会社さんの話がありました。沖縄では、お豆腐の需要がものすごくある、けれども大豆が沖縄県ではあまりできない、ほとんどを輸入に頼っている、このようなことから、このビジネスを考えたようでした。

その方たちが、提案されたのは、沖縄の島豆腐の代わりに、彼らのお豆腐を使っていくというものでした。また沖縄には、テビチやラフテーなどもありますが、これはお肉ではなく、お豆腐を原料にして売ってみたらどうか? という提案でした。

この方たちが、
自分たちの技術を世に問いたい、
自分たちが世界から認められたい、
なんとしてもこの事業を成功させなければいけない、

このような思いを持っている事はよくわかりました。

けれども、自分たちの商品だけが売れれば、これまでビジネスをしていた人たちが、どうなっても構わない、という姿勢これも同時に、よく見えてきました。

このような姿勢はどうかなと思うのです。

これが仮に、一時期うまくいったとしても、沖縄の既存のお豆腐業者さんや、精肉業、あるいは乳製品を扱っているところなどから、恨みを買うかもしれません。恨みを買うようなビジネスの仕方は、やはりオススメできないなと思うのです。

 

ビジネスの話をしに行っても、
自分たちのものは最高である、
この最高のものがとにかく売れれば、外はどうなっても構わない、
とにかくこれを買ってくれ!!
という姿勢が見え隠れしてしまうのです。

 

そうすると、どれほど素晴らしい商品であっても、この方たちのために頑張ろう、なんとか力を貸してあげよう、と思う方が少なくなるのではないでしょうか?
他力が得られなくなります。

稲盛氏は決して、このような売り方をしなかったと思います。

アメリカで半導体のパッケージを売った時にも、インテルなど半導体業者に、京セラは半導体にまで手を出す気持ちは一切ありませんとおっしゃったそうです。もちろん、大きな売り上げを逃すことにはなったけれども、これまでのお客様からの恨みを買う事はなく、逆に信頼関係を築くことができた、このようなことをおっしゃっていたように思います。

ベンチャーが成功するかどうかのカギは、すべてここにあるような気がしました。

 

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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