こんにちは、あなたの心に寄り添う自分軸アドバイザー、ユキーナ ・サントスこと富塚祐子です。

今回は、真の勇気を持つ、というタイトルで、稲盛氏が次のようにお話しされています。「」内は稲盛氏のお言葉です。

「真の勇気を持つという事は、闘争心を燃やすという事と合わせて、経営者にとって非常に大事なことだと思います。

仕事を正しく進めていくためには勇気が必要です。普段、私たちは、周囲の人から嫌われまいとして、

言うべきことをはっきり言わなかったり、正しいことを正しく貫けなかったりしてしまいがちです。

仕事を誤りなく進めていくためには、要所要所で正しい決断をしなければなりませんが、

その決断の場面では勇気というものが必要となります。しかし、そこでの勇気とは蛮勇、

つまり粗野で豪傑といわれる人の持っている勇気とは違います。真の勇気とは、

自らの信念を貫きながらも、節度があり、怖さを知った人、つまりビビリを持った人が

場数を踏むことによって身に付けたものでなければなりません。」

このような勇気を持つためには、次の2つのことを気にかけようと思います。

1  執着を手放す

2  氣を練る

 

1  執着を手放す

誰もが勇気を持っているわけではありませんから、脅されたりすれば肝をつぶして、

ガタガタ震えてしまうこともあるでしょう。それでも、いざという場面では度胸を決めて戦わなければなりません。

それは、社長であれば必ず負わなければいけない『責任』なのです。女性の中にも、

『私がここで頑張らなければ』と奮起して、その迫力で相手をひるませてしまう人がいます。

肉体的に頑健だというわけでもなければ、豪胆な気質を持っているわけでもありません。

『自分は社長なのだ』という責任感があるからこそ、それができるのです。

腕に多少自信があるという人は、大体気が荒くて向こう気も強い。

そのために、しなくてもいい喧嘩をし、強引に仕事を進めて、結局失敗するというケースが多いのです。

経営者に必要なのは、そのような蛮勇ではなく『真の勇気』なのです。そう考えていた私は、

最初から度胸が座っていて喧嘩っ早いという人はあまり登用せず、ビビリ屋で怖がりだという人を選び、

その人物に場数を踏ませながら、勇気を身に付けさせてきました。経営者には、

そのようにして身に付けた真の勇気が必要なのです。」

→合気道や柔道など日本の武道には、「捨て身」という技があります。自分の身を捨てて、全身全霊、

命をかけて相手を道連れにするという技です。これをかけられると、相手は太刀打ちができません。

相手が、受け身が取れないと、大怪我にもなりかねません。それほど威力がある技です。

けれどもこれは、しっかりと相手にかけるのが難しいのです。なぜならば、自分の心に、

「未練」や「執着」があるから です。

「何も、全部捨てることは無いのではないか、このぐらいの力で、相手を引きずり込めるのではないか?」

このように中途半端に思っていると、捨て身技はかかりません。そして自分も相手も怪我をしてしまいます。

自分の現在の状況や、今まで築いてきたもの、これに未練や執着があると、この技はできないのです。

この技を稽古するたびに、その瞬間が自分の人生最後の瞬間であると想像してみます。そして、

感謝が出てくるのか、自分自身に聞いてみます。未練は無いのか、執着は無いのか、自分自身を顧みてみます。

このような意識が、真の勇気を持つためには必要なのだと思います。

2  氣を練る

「『従業員のために、また、自分を支えてくれる家族のために、命に代えてもこの会社を守っていくのだ』

という凄まじい気迫、信念ほど、経営者を強くするものはありません。

自分にはそれだけの力があると思えないけれども、たまたま親の後を継いで、会社の経営を任されることになった。

こうなったら、親の作ったこの会社を、また、従業員たちを何が何でも守っていこう、そのような使命感を、

皆さんは持っていただきたいと思います。さもなければ、つい易きに流れ、経営を誤り、

社員を路頭に迷わせかねません。そうならないためにも、社長とはどうあらねばならないのか、

ということを自問自答し、自分の心を定めておくことが大変大事だと思います。」

→ 稲盛氏はここで、凄まじい気迫とおっしゃっています。このような気迫はどうすれば出てくるのかと考えてみました。

普段から自分の思い、気持ち、意識を相手に伝える、このような訓練が必要ではないかと思いました。

自分の見栄や保身に走って、自分を守るための言葉、それだけを相手にぶつけていないか。

思いやりを持って、相手と関わっているのか。

相手に対する深い愛情があるのか。

自分で自分を欺いてはいないか。

自分の気持ちを本当に正直に自分が感じているのか。

 

こうしたことを自分で、絶えずチェックしていきたいと思います。

そして、偽りのない気持ちを、相手に惜しみなく伝える、こうすることで自分の気持ち、

氣を練ることができるのではないかと思います。

まとめますと、真の勇気とは、我が身を捨てて、全身全霊の思いや愛情を他の人に向けることができるか、

ということだと思います。私はまだまだできていません。繰り返し鍛錬をして、毎日毎日、

自分の心を省みて、少しずつ改良していきたいと思います。

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