こんにちは、あなたの心に寄り添う不動産・投資アドバイザー、ユキーナ ・サントスこと富塚祐子です。

この稲盛氏のフィロソフィー発信を続けて、約2年間なります。

そこで思ったことは、稲盛氏は物事の本質を見ておられます。

本質とは人の心の判断軸です。

相手が、何に判断基準を置いて行動しようとしているのか、それはなぜなのか?

それを瞬時に見抜いておられるのです。

判断基準とは、自分か他人か、ということです。

自分軸か、他人軸かということでもあると思います。

それはなぜなのか、という部分は、稲盛氏がおっしゃっている、考え方、意識の部分です。そう思うのはなぜなのか?感謝や、喜び、思いやり、愛という考え方や意識が出ているのか、それとも、利己心(エゴ)、恐れ、不安等から出ているのか、この違いです。

これを稲盛氏は、瞬時に見抜かれているのだと思います。

 

経営者に限らず、人は自分軸をもつことを求められていると思います。

幸せな人生を送るために、これは不可欠だと思います。

自分軸の判断基準の持ち方について、ポイントを書いてみます。

1  人として何が正しいのか?考える (自分がやってきたことを考える)

2 自分で考える(自分の悩みの本質を知る)
3 選んで決めて行動する習慣をつける

4 腹を決める(あきらめる= 明らかに、極める)

 

1つずつ説明してきます。

1  人として何が正しいのか? (自分がやってきたことを考える)

 

稲盛氏がJALの会長として、倒産したJALの再生をされていたときの話です。アメリカの航空会社二社とのアライアンスの話をされています。それまでのJALのアライアンス提携はアメリカン航空でした。JALが倒産してからデルタ航空が新しい提携の話を持ちかけてきたということです。デルタは多額の経済支援を持ちかけてきたので、デルタとの提携の方が、メリットがあるという意見が社内でも圧倒的でした。
「ちょうど私が就任する頃は、そのようなデルタ優勢ということが、新聞各紙でも報道され、もうほとんど決まりかけていたような感さえありました。しかし、私が説明を聞いて、次のようにJALの幹部たちに話しました。『あなたたちが言うように、この提携問題を損得だけで判断すると、確かにデルタ航空を選ぶことが正しいのかもしれない。しかし、果たして15年以上も協力関係を維持し、いわば夫婦と同じように長年連れ添った相手と、そろばん勘定だけで、簡単に分かれて良いものだろうか?』」

 


稲盛氏は、夫婦のように長年連れ添ったとおっしゃっています。夫婦関係の例で考えてみます。夫婦が離婚を決意する時、次のうちの2つのいずれかであると思います。

1 )この結婚生活が自分にとっての人生の学びであり、この先の自分の人生に結婚生活で得た学び(教訓)を生かすため
2 )自分自身の心の欠点(問題)から目をそらすため。

1) であれば、私はこれだけのことを学ばせていただきました、ありがとうございますと相手に感謝を向けて、別れるのが人として正しい態度のように思います。

2)であれば、人は自分の内面と向き合っていません。次の結婚生活でも、同じことが繰り返されます。結婚と離婚を繰り返す方は、このようなパターンが多いように思います。

会社の経営でも同じです。自分の内側をたくさん見ていけば、この結果を招いた原因が必ず見つかるはずです。原因が見つかれば、原因を改めて、元の配偶者と婚姻関係を続けていくのか?それとも、この学びを糧としてこの先の人生を進んでいくのか((1)のパターン)の二つの選択肢のいずれかを選ぶことになります。

どちらを選ぶにしても、自分達でしっかり決めて、人間としてこれが正しい、と思えるものを選びなさい、ということを稲盛氏はおっしゃったのです。

メディアがこういうから、社会がこういうから、国交省・あるいは経産省など役所のガイドラインがこうだから、というのではない。ましてや、会長がこういうから、株主がこうだから、というのではない。人に判断軸を任せるのはやめなさい。自分が人間として、これが正しい、そう思うことを選びなさい。

これはJALの経営陣のそれぞれの方が自分の人生の中で、一度もやってこなかったことかもしれません。だから、稲盛氏は、自分が責任をとります、とおっしゃったのだと思います。

2 自分で考える(自分の悩みの本質を知る)

今回、お菓子製造会社の三代目の方、Aさんの話がありました。

「世代交代の時期をいつにしたらいいのか?」という質問がありました。

この方は3人兄弟の長男として生まれ、東京の大学を出た後、造船会社に入り、海外の土木現場で働いていました。お父さんが倒れ、お母さんも入院したという知らせを受けて、会社を辞めて実家に入る決意をされます。「小さな会社ですので、会社を続けるか、やめるかという選択も頭をよぎりましたが、自分のそれまでの豊かで何の苦労もない生活も、もとを正せば、両親が寝る間も惜しんで働き、また貧乏会社にもかかわらず、一生懸命に働いてくれる社員がいるおかげです。いろいろな方々に支えられて今に至っていることを考えると、もう迷いはなく、退職し故郷に帰る決意を固めました。」

「(父親である)社長は端から見ていると、年々不安感が増してきて、何かせずにはいられないというようにも感じています。一方、息子である私としては、いつまでも社長の重責を背負う必要がないために楽ですが、先々の経営判断のための経験を積み、知恵を培う機会を逃しているようにも感じ、自分自身、少し焦りを感じているのかもしれません。社員の中に主体性を失い、危機感が乏しくなっている意識も感じています。。。。社長である父が納得するまでその社長の地位に在籍してもらい、いざ自分が社長になった際には、おそらく社長、専務の退職と同時に自分も辞めようと考えているベテラン社員もいますので、その方々が抜けた後、多少混乱があったとしてもそこからスタートするというのが自分に与えられた運命と覚悟しているつもりです。このような考え方でよろしいでしょうか?」

 

→Aさんの問題の根本は、他人軸であることです。大学を卒業し、企業に入ったけれど、自分の思うような成果が得られなかったわけです。これは主体的に仕事をしていないことから起こります。これまで育ててもらった。。。とお話ししていますが、これは尤もらしい理由で本音では無いように思います。

海外勤務の中で、思うようにいかなくて挫折した、それであれば、実家に帰れば人から使われることがなくなるので、今よりもマシになるのではと思っていたのではないでしょうか? 人から使われていやだ、その奥にあるのは、自分に対する自信のなさです。自分を信じることができないので、人から使われる立場に自分を置いて、人の批判をして、自分が判断することを避けているのです。お父さんの会社に入った時も、同じような状況だったのではないかと思います。

 

自分の自信のなさは、どうすれば解消できるのでしょうか?

周りの人を素直に見ることから始まります。

お父さんがこれまで何十年も会社を経営し、一定の成果を上げているわけです。そこは素直に、どうしてこのような成果が出てくるのか見てみる必要がある、稲盛氏はこのようにおっしゃっているわけです。

自分で判断する軸ができないのなら、まずはお父さんの判断をじっくり見て、それについて自分で考えてみなさい。このようにおっしゃっているように思いました。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

ユキーナ・サントス(富塚祐子)の自己紹介はこちら

不動産・投資・国際経済情報をお伝えしています、弊社メルマガお申込みはこちら

経営者・管理職・グローバルビジネスパーソンを目指す方に、経営の要諦・日本のビジネスフィロソフィを日英でお伝えしています。フィロソフィメルマガお申込みはこちら

女性のキャリア・恋愛・婚活・潜在意識など女性のお役立ち情報をタイムリーに伝えます。「UMIで幸せに!女性のお悩みスッキリ解決メルマガ」のお申込みはこちら

まずはお気軽にお問い合わせください。 カウンセリング はこちら