こんにちは、あなたの心に寄り添う不動産・投資アドバイザー、ユキーナ ・サントスこと富塚祐子です。

今回の話は、今、コロナ禍でどの産業にも共通することだと思います。

ホテルなどの装置産業は、時間が経つと設備がどんどん古くなります。そうすると、お客さんも入らなくなり、売り上げが落ちていきます。そこで、改修を思い立つわけです。この設備投資には大きな借金が必要になります。それをするべきかどうか、ある経営者のEさんが稲盛氏のアドバイスを聞きました。Eさんのホテルには、すでに19の借金がありました。大規模改修の費用は5です。

 

稲盛氏は熟考され、「もし私があなただったら、5も使いません。。。。私ならパッチワークでとことんやります」と答えられました。

その理由は、以下の通りです。

1 売上は不確実である(目先の妄想には落とし穴がある)
2 先入観を捨てる(パッチワーク上等)
3 全従業員できれいにしていく(従業員の心が変わるのが一番大切)
4 必要以上に業者をたよらない(業者の数字には裏がある)
5 もてなしの心が一番大切(本質がわからないうちは何をしてもダメ)
6 全員で日々の経費を減らしていく(細かいことの積み上げが一番効く)

 

1 売上は不確実である(目先の妄想には落とし穴がある)

「。。。。5で改装すれば、売り上げも今の8から12、13に増えるのではないかと思う、それは「思う」わけです。借金は確実に増えますが売り上げにしても増えるのではないかであって、下手すると現状の8のままかもしれません。…私はいつも、売り上げは保証の限りでは無いのだから、それを見ながら出費のほうも見ていきなさい、というのです。。。。。。もし私があなただったら、5も使いません。」

 

→ 確かに、おっしゃる通り、売り上げは不確定です。それでも、改修するという案を選んでしまうのは、経営者の意識の問題です。真実は、自分の心が、見なければいけない事実を見るのを避けているのです。自分が自分自身に気づいていないのです。そこから目を背けるために、ピカピカになれば、よりよい未来が待っているだろう、このシナリオを自分の意識が作り出すのです。

 

2 先入観を捨てる(パッチワーク上等)

 

「(5を使わないのは)それはあなたと私は育ちが違うからです。あなたは、大学を出て、金融機関にはいられ、審査畑を歩んでこられました。そして、いいホテルのお嬢さんと結婚され、お婿さんで養子縁組をして、ホテルのオーナーになられました。おそらく5で改装するというのも、株主の方とか知り合いの建築業者や設計業者といった人たちが、こうすればいい、ああすればいい、と持ってきた見積もりの値段だと思うのです。私は、もともと貧乏人で、底辺を這いつくばって苦労して上がってきました。また同時に技術屋で、ものづくりについては、今でこそできませんが、若かったらジーパンを履いて何でもできました。ですから、私だったら、お客さんからも不満が出るという老朽化し、陳腐化した今の状態を自分で見て回って、なるべく安い業者を使って直します。あなたはパッチワークで、部分ごとで0.05、0.1と(細かく)お金を使ったのではどうにもならないとおっしゃいましたが、私ならパッチワークでとことんやります。」

「今ある不十分なところを直して、大改装をしません。それでリニューアルしてみせるのです。つまりパッチワークの連続によって、見事に再生してみせるという事しかないのだろうと思います。パッチワークで直しても、どうせやがては大改装をしなければならないから、捨て金になるといわれますが、大改装するという前提があるからおかしいのです。なるべく少ないお金で改装するということでいいと思います。」

 

→ これは、経営者が素直な心を持って、現実を見るということだと思います。

後から述べますが、経営者が、自分自身と向き合うことをしなければ、真実を見ることができません。お客さんが、不満に思っているのはどこなのか?これを顕著に見ていけば、真実がわかったのではないかと思います。「こんなボロのホテルで働いている」、という従業員のひがみ根性だったり、「こんなボロなホテルに泊まる客だから、文句を言うのはしょうがない」、というお客様を見下した態度であるかもしれません。

ここは、1にも2にも、トップの姿勢が大切になります。

 

3 全従業員できれいにしていく(従業員の心が変わるのが一番大切)

「(破綻した京セラミタの工場は、京セラから任命された社長が)全従業員に毎日、話をして、従業員みんなできれいにしてきました。ペンキを買ってきて、外の壁も全部塗ったそうです。工場の道路にもチリ一つ落ちていません。花壇もきれいに整備されて、雑草も生えていません。本当にきれいになっていました。その工場は印字のトナーの原料を作る、煤(すす)を扱っているのに、工場はスリッパを履いて通れるほど綺麗なのです。。。。会社が潰れたときには、足の踏み場もない位に汚れていて、少し歩いただけでも靴から何からいっぺんに真っ黒になってしまう位に汚かったそうです。経費を一銭もかけないで、働く人たちがみんなできれいにしていたのです。そして今では、税引前利益が25%位出る工場になっています。つまり従業員がみんなでボランティアのような心できれいにしたのです。そういう気持ちになって採算を考えだしたら、たちまちに素晴らしい高収益を上げるようになったのです。これだけのことをするには、ペンキは塗装屋さんにお願いし、装置は機械メーカーに頼んで修理するというように、何千万もお金がかかるはずですが、みんなの力で素晴らしい会社にしていきました。それは外観が変わっただけではなく、変えようと思う従業員の心が変わったので、業績まで変わって好展開をしていったのです。」

 

→ すべては心だと思います。従業員の心を変えるには、経営のトップの心が変わるしかありません。この京セラミタ工場の例は、トップが変わったことが、いかに人の心を変えたのかをお話ししています。

 

後半の4-6は次回のブログでお話します。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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