こんにちは、あなたの心に寄り添う自分軸アドバイザー、ユキーナ ・サントスこと富塚祐子です。
今回は、標記のテーマと関連して、
稲盛氏が「京セラフィロソフィ」の中で
次のようにお話をされています。
稲盛氏のお言葉は「」で引用させていただいています。
「人の行いの中で最も美しく尊いものは
人のために何かをしてあげるという行為です。
人は普通、まず自分のことを第一に考えがちですが、
実は誰でも人の役に立ち、喜ばれることを
最高の幸せとする心を持っています。
かつて真冬のアメリカで起きた飛行機事故で
一人の男性が自らが助かるというその瞬間に、
そばで力尽きそうな女性を先に助けさせ、
自分は水の中に消えてしまうという出来事がありました。
人間の本性とはそれほど美しいものなのです。
私たちは仲間のために尽くすという同志としての繋がりを持って
みんなのために努力を惜しまなかったからこそ、
素晴らしい集団を築くことができたのです。」
最近は、個に重きが置かれる傾向があります。
欧米の文化や考え方、価値観などを
日本が取り入れているせいかもしれません。
私も反省するところですが、
自分が人よりも抜きんでていなければいけない、
こう思っていると、なかなか仲間のために尽くすことができません。
そこで、仲間のために自分が一生懸命働く、
こうしたマインドを持つために、必要なことを考えてみました。
1 絡合(らくごう)という考え方
2 心の充足感を考える
3 次世代を育てる
一つずつ説明します。
1 絡合という考え方
「世のため人のために、仲間の為に尽くすということは
美しい心が行うものであり、また、
それを行うことによってその人の心はさらに美しく、
かつ純粋になっていきます。
つまり、人格を向上させていくために、
大変、大事な行為であるわけです。」
→ 絡合とは、生き物は個体で存在するのではなく、
その種、群、仲間全体で子孫を残し、繁栄していく、
このようなメカニズムが生き物には備わっている、
という考え方です。
例えば歳をとった個体が自ら食を断って死んでいく、
自分が犠牲になって群(むれ)全体を助けるなど、
このような行動が生き物には見られるそうです。
生き物にもともと備わっている仕組みだからこそ、
それが行動として表に出たときに、
美しい心を形成すると稲盛氏はおっしゃってるように思います。
私も、仲間のために、そして次世代のために
自分が力を尽くしているのか、これを日々考えていきます。
2 心の充足感を考える
「アメーバ経営で多くの方が不思議に思われるのは、
この成果配分のことであり、
業績の良いアメーバの給料をアップさせるとか、
ボーナスを多くするということをしないということに、
なかなか納得されないようです。
京セラでは、あるアメーバが業績に貢献し、
会社全体の牽引役となって仲間のために貢献したとしても、
給料、ボーナスなど金銭的に報いることはしていません。
その集団に与えられるのは賞賛と賛辞だけなのです。」
→ ここは、人間は究極的には、何に幸せを感じるのか?
という問題と深く関わっているように思います。
業績主義、成果主義を採用して、業績が上がったから、
ボーナスがたくさんもらえる、という方法を取ったとします。
確かに一時的には、優越感や満足感に惹かれるかもしれません。
それでも人間は、その裏側で、必ず不安を抱えるものです。
勝ち組で居続けるためにどうすればいいのか、
この優越感がなくなったらどうしよう、
自分が負け組に落ちたらどうしよう…
このような心配や不安を抱えながら、
一時の優越感に浸るのではないでしょうか。
一方、仲間のために尽くして感謝される、
よく頑張ってくれたと褒められる、
心からの賞賛が与えられる、
これこそが人間の喜びではないでしょうか?
賞賛が与えられなくなったら、
それは自分の心がダメになったと言うことです。
また謙虚な気持ちで頑張れば良い、
謙虚にコツコツと頑張っていけば、必ず光が当たります。
光が当たったとき、人から思いがけない賞賛が得られた時、
本当に生きていて良かったと思うのが人間ではないでしょうか。
3 次世代を育てる
「ある事業がますます活況を呈して行くのに対し、
一方の事業部はそれに反比例して沈滞して行くわけです。
それでは会社全体としてうまくいくはずがありません。
また意気消沈する事業部に
『君らも頑張りなさい、
業績が上がったら必ずボーナスや給料がアップします』
と励ましてみても、なかなかうまくいかないこともあるでしょう。
人間というものは一年や二年頑張ってみて、
うまくいかなければ、だんだんすねて、
ひがんでくるものです。」
→ これは、特に世代間のコミニケーションに言えることではないかと思います。
仲間のためにというのは、特に若い世代のためにという意味でもあります。
社会でも家庭でも、歳を重ねていきますと、経験値が高まります。
その経験から、次世代のためにできる事は限りなくあるように思います。
たとえ若い人たちから感謝されなくても、
人間として大切だと思う事は、次世代に流していきたいと思います。
おそらくこのような大きな意味もあるので、
稲盛氏は次のようにおっしゃっているのだと思います。
「私はことあるごとに
『世のため人のために尽くすことが人間として最高の行為である』
といっています。
この『仲間のため』にということは
世のため人のために尽くすということに比べると
狭い範囲の利他行ではありますが、
大変大事なことなのです。」
さて、まとめますと、
仲間のために尽くす、これができるようになるためには、
生き物は集団で生きている、
人間の本当の幸福を考える、
そして次世代を助ける、
これらを意識することで、
仲間のために尽くすと言う実践が
少しずつできていくのではないかと思います。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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