こんにちは、あなたの心に寄り添う自分軸アドバイザー、ユキーナ ・サントスこと富塚祐子です。

京セラフィロソフィーには、「ガラス張りで経営する」という項目があります。

 

稲盛氏が、どのような意識でこのガラス張り経営を掲げているのか、稲盛氏自身の言葉で説明されています。その内容を、考えてみたいと思います。

「京セラでは、信頼関係をベースとして経営が行われています。そこでは、経理面を始め、すべてのことがオープンになっており、何の疑いを挟む余地のないシステムが構築されています。

その1つの例として、(時間当たり採算制度)では全部門の経営成績が全社員に公開されています。自分たちのアメーバの利益がいくらで、その内容はどうなのかが誰にでも容易に理解できるようになっています。一方、私たち一人一人も同じように心を開き、オープンに仕事をすることを求められています。

このように社内がガラス張りであることによって、私たちは全力で仕事に取り組むことができるのです。」

 

また、盛和塾の経営者に向けてこのようにも話しています。

「世の経営者の中には、ガラス張りで社員に経営数字を開示する事は、競合他社に情報を漏らすことにもつながるではないかと危惧される方が多くいらっしゃいます。

そうではありません。会社の情報が競合他社に漏れるというリスクを冒してでも、社員に包み隠さず説明をして、社員が本当に安心して、信頼してくれることこそが、1番大事だと私は思っています。

そのような信頼関係があれば、リスクを補って余るほどのパワーを発揮して、社員が会社をさらなる成長発展へと導く、推進力となってくれるはずです。

 

儲かっている中小企業の経営者は、会社の経営状況を社員に知られると、『もっと給料を上げろ!』、『もっとボーナスを出せ!』と要求が出ることを恐れて、むしろ会社の経営数字を隠すようにしがちです。一方、利益が出ていない経営者は、社員に不安を与えないために、経営実態を隠しがちです。しかし、経営者一人の力だけでは、たかが知れています。

本当に立派な会社にしたいと思うならば、好況の時はもちろん、不況時など苦難の時こそ、献身的に支えてくれるような、社員との信頼関係を構築していかなければなりません。」

 

→私は、今、人を雇い、スタッフを増やすことを考えています。

そう考えると、とても胸がざわざわします。何が不安か、何が嫌なのか、そこを自分で見てみました。

1 裏切り

2 思いが伝わらない悲しさ虚しさ

3 自分の力への不安

 

1 裏切り

弊社の仕事には、特殊な能力や技能を必要とします。

私が心、エネルギー、思いをたくさんかけて、裏切られるのではないかと思うと嫌なのです。技術を身に着けて、独立する、他に移ってしまうのではないかと思うと不安になります。

 

2 思いが伝わらない悲しさ・虚しさ

相手の人生をよくしよう、素晴らしいものにしよう、と思って頑張っても、相手が自分から離れていく、これが悲しいです。思いが伝わらない、自分が悲しい思いをする、その辛さ、むなしさを味わうのかと思うと苦しくなります。

 

3 自分の力への不安

自分に能力・熱意があるのか?孤独に駆られ、おかしな方向にならないか?

こう考えて不安になります。

思うような結果が出せず、私を頼ってくれる人を不幸にしてしまうのが嫌なのです。

ブラック企業と言われてしまうのも嫌なのです。

このように具体化してみると、これらはすべて「できない言い訳」だと思いました。

自分の中の「裏切られた悲しさ」という潜在意識が必死で抵抗しているのです。

悲しみ、不安、苦しみ、不信、こうした感情が自分の意識の深くに渦巻いています。

これが、私の行動を阻害しているのです。

 

人間の意識の中には、潜在意識、深層意識を見ていくと、自分の過去の様々な感情が重なっています。自分の過去には、魂も含みます。稲盛氏もおっしゃる業にあたる部分です。何層にも重なり、自分の行動に影響を及ぼしています。

そして、重要なことは、人間はつながっている、ということです。

裏切られる存在も私、そして、また同時に裏切る存在も自分なのです。

人から裏切られる、人を裏切る、これはどちらも、自分の中にあるものだと気づきました。

相反するように見えますが、どちらも根本は同じで、自分の中にあるのです。

だから強い敵意が湧いて、抵抗するのです。

裏切る人、裏切られる人、これはどちらも本質では同じなのだと気づきました。

具体例で説明します。

今、弊社は、ある大きなお仕事をパートナー企業様とさせていただいてます。

このお仕事を始めて、しばらくしてから、このパートナー企業様のトップの方と私の考え方が、根本的に違うと気づきました。

このトップの方、Aさんとは、過去、何回か一緒にお仕事をさせていただいてます。

その時には、これほどの違和感を感じませんでした。

けれども今回は、強い違和感を感じています。

この方は、高学歴で、素晴らしいキャリアを持っており、いわゆるエリートです。

稲盛氏がおっしゃる、「えせエリート」なので、自分の価値を世の中に問う(認めさせる)ためにお仕事をされています。

京セラは、設立頭初「稲盛和夫の技術を世に問うため」に設立されたということです。ところが、従業員の反乱があり、稲盛氏は「全従業員の物心両面の幸福を追求するため」と、事業の目的と意義を変更されました。

これと同じです。

Aさんは、自分がいかに優秀か、これを世の中に問いたい、認めさせたいというのが強いのです。仕事のあらゆる場面にそれが見えます。だから結果としてお客様のためにならなくても、「自分の存在を認めさせる行動」を無意識的に選ぶのです。

Aさんは、お客様のため、という視点で物事を素直に見ることができなくなっているのです。

(これを書いている時も、これは自分自身にも当てはまることだなと強く思っています。)

 

Aさんのような方は、お客様のためにという視点がなくなります。お客様に迷惑をかけても、自分が正しければ良い、お客様が困っても、自分の正しいことがなんとしてでも証明されれば良い、このような判断でお仕事をしてしまいます。

Aさんの考え方を、根本的に変えるのは難しい、私はそう思っています。

そして同時に、お客様に迷惑をかけてしまうので、Aさんを切らざるを得ないのです。

Aさんは、当然、私に裏切られた。

自分があれほど仕事を持ってきて、助けてやったにもかかわらず、祐子は自分を裏切った、と思うでしょう。

私はAさんとの関係性を断ちます。

私もまた、Aさんに対して、自分がかけていた期待が裏切られた。このような思いがあります。

お互いに、「裏切られて悲しい」このような思いがあるのです。

そして、Aさんはかつての自分です。

自分がいかに優秀であるか、これを相手に認めさせたい、この利己的な心、エゴイズムでドロドロしている自分です。

このエゴを相手の中に見るから、Aさんの言動に、とても腹がたつのです。

相手は同時にかつての自分で、今の自分でもあるのです。

私は謙虚さをもっているだろうか?と自分に問いかけます。

私心がなく、お客様のために良かれと思ってやっているだろうか?

さらに自分に問いかけます。

信頼してほしい、自分をほめてほしい、と思っているのではないか?

自分の利益を捨てることができているのか?

 

こう問いかけます。この姿勢がいつも大切ではないかと思います。

裏切るのも自分で、裏切られるのも自分なのです。

このように、宇宙の法則では、出したものが返ってきます。

ばれたら大変なことになる、隠さなければ!!このように思って行動すると、

実際、そのようなことが起こります。

隠していたことがばれて、信頼を得られなくなり、人が離れていきます。

人は離れていくかもしれない、けれども正直でいよう、何も隠さず、全てをさらけ出して、自分のできることを一生懸命やろう。

このような姿勢でいると、実際、揉め事は起こらないのです。

私は、過去3年位、人様の身分に関するもめ事を解決するお仕事を、お手伝いさせていただきました。おそらく案件数にすると、だいたい100件近くになっていると思います。

この100件近い案件に、実際に携わってきてきて思います。

隠し事をすると、必ずそれがばれて、よけいに対立が激しくなる。

自分が至らない人間だと反省して、間違いや過ちを素直に認め、常に反省する、

それが解決策としては一番早い。反省と改善を積み重ねて行けば良い。

 

こういう姿勢が、信頼関係を作っていきます。

自分の中に、もともと不信感、不安感、恐怖感があります。

だから、会計数字をオープンにできない理由をいろいろ探していくのです。

さて、数字をオープンにすると同時に、自分の中の不安・苦しさ・悲しさを自分でいつも見つめる、みつける、これが大切だと思いました。

今回も、この先の仕事を考える上で、とても大切なヒントをいただきました。

ありがとうございました。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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