大善をなすためにー優しさと厳しさ － フィロソフィ「大善の功徳と小善の罪・両極端を併せ持つ」

こんにちは、あなたの心に寄り添う自分軸アドバイザー、ユキーナ ・サントスこと富塚祐子です。

今回は、標記のテーマと関連して、

稲盛氏が「京セラフィロソフィ」の中で

次のようにお話をされています。

稲盛氏のお言葉は「」で引用させていただいています。

 

「親にとって子供が可愛いのは当然です。

しかし、かわいいからといってただ甘やかせばいい

というものではありません。

五体不満足の著者を育ててこられたご両親は、

子供が両手両足がなくて、

いくら苦しんでいようとも、

それを温かく見守りながら、

やがて子供が自活できるように、

全てのことを自分ひとりでやらせました。

周囲の人の目には、それは鬼かと思うような

残酷な仕打ちに映ったかもしれません。

しかし、そのおかげで、子供は

一人の素晴らしい人間として成長しました。

つまり、これが大善なのです。

『大善は非情に似たり』ということがあります。

まだ年端もいかない、しかも手も足もない子供に、

なぜそのような冷たい仕打ちをするのか、

血も涙もないと一見思われる行為の中にこそ、

素晴らしい人間を育てていくという

大善があるのです。」

 

最近、私もこの大善をなすことの

難しさを学びました。

自分の実体験も含めて、

大善を実行するプロセス（ 段階 ）を

次のように考えてみました。

 

 

 

一つづつ説明します。

 

1. 相手の立場にたって相手の欠点を見極める

「ただ魚を恵むだけでは、食べてしまえば何も残らない。

相手にもらい癖をつけてしまうだけです。

今、食べるものを与えるというのではなく、

どうすれば食べていけるかという方法を教える。

お腹が空いて困ることがあっても、

川に入り海に入り、教わったやり方で魚を取ればいい。

方法さえ身につければあとは

自分たちで生きていけるはずだという考え方です。

これが『大善』です。

魚を恵む、お金を恵むというのは小善でしかなく、

結局は自活できない人たちを育てることになります。」

→ 弊社のスタッフさんには、大きな欠点がありました。

それは、指示された内容を十分に理解せず、

上司に聞いて確認するということをしないで、

自分で勝手に判断し、指示された内容と

全く違う作業をしてしまうことでした。

このような、コミニケーション能力と

処理能力のなさが彼女の欠点でした。

このスタッフの欠点は、

最初から、ある程度はわかっていました。

おそらく、この欠点のために、これまでの職場でも、

簡単なデータの入力やチェック作業しか

任せてもらえなかったのではないかと思いました。

これはこの先の、本人の仕事面での成長、

そして他の方との関わり方に

大きく影響する大切な問題です。

この大切な問題を判断するのに

2年以上もかかってしまったというのが

私の大きな反省点だと思います。

 

2. 妥協せず徹底的に直す

「小さなことかもしれないが、

これをこのまま放っておいたのでは

組織全体が死んでしまうと断罪する非情な私」

→ 最初の1年ほどは、この方の処理能力の問題点は、

ご自身の思い込みや思い癖

（ いわゆるメンタルブロック ）にあるのだと思い、

メンタルブロックの解消を会社で費用を出して

コツコツやっていただきました。

けれども、本人が問題の中心

( 問題は自分の中にあること ) を

見ることをしなかったのです。そして私は、

彼女のミスを正面から徹底的に直すことをせず、

そこには時間と大きな私のエネルギーを消耗するので、

私の方で、彼女に合わせることをしました。

彼女が理解しやすいような形で、極力、噛み砕いて、

写真などを使って指示を出すようにしたのです。

これにも、それなりの労力を要しました。

これをやってしまったところが、

自分の大きな反省点です。

彼女は、これまで自分の欠点を直さず、

周りの人たちに自分のやり方に合わせることを

させてきました。ですので、

私の方で合わせてしまっては、本当の意味で、

彼女の欠点を直すことにはならなかったわけです。

 

3. 冷静に即決即断する

「皆さんにも、温情的な一面と、

冷酷な一面とがあるはずです。

日ごろ従業員を大事に思っていながらも、

一方で、怠け者でいい加減な社員に

首を言い渡したりすることがあるでしょう。

そして『いつも従業員を大事にすると

言っているのに、その社員を急に首にするなど、

なんと自分とはわけのわからない人間なのか』

と思うかもしれません。」

→ 躊躇することなく、毎日毎日、

「これがあなたの欠点だよ、このような行動をして、

あなたは自分の間違いを隠そうとしている、

それがあなたの欠点なのだよ。

これを直さない限りは、

あなたの人生は幸せにはなれないよ」

ということを、繰り返し繰り返し

伝えるようにしました。

 

本人にしてみれば、これまで自分を

十分に甘やかしてくれた社長が、

何か悪い考えにかぶれて、

人が変わってしまったと思ったのかもしれません。

それでも、私は、会社のために、

自分の使命を全うするために、冷静に、

悪縁は切らなければいけないと思いました。

本人が今回の件で変わってくれれば良いのですが、

おそらく、事実を突きつけられてから、

1週間もしないで、本人は弊社から

逃げていく決断をしました。

ですから、彼女は、この先も永遠に

変わらないのではないかと思います。

ですが、今回の事は、私に、

大善を成すための重要なポイントを

教えてくれました。

 

まとめますと、

大善をなすには、

だと思います。

それに際しては、

一瞬で相手の欠点を見抜けるような観察眼と

相手を思う深い利他の心が

必要なのだと思います。

さらに学びと実践を重ねます。

 

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

 

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