こんにちは、あなたの心に寄り添う自分軸アドバイザー、ユキーナ ・サントスこと富塚祐子です。
今回は、標記のテーマと関連して、
稲盛氏が「京セラフィロソフィ」の中で
次のようにお話をされています。
稲盛氏のお言葉は「」で引用させていただいています。
「そのとき、自分で勝ち取ったものを独占するのではなく、
それを他人にもおすそ分けするという彼の行為に
私はガツンと頭を殴られたような衝撃を受けました。
毎日学校と図書館しか行き来していない同級生を誘い、
自分のお金を出して社会見聞をさせ、
つまらなそうにしている私に、
自分がパチンコで勝ったお金でごちそうまでしてくれる。
今まで軽蔑さえしていた人間が、
みるみる大きな人物に見えて来たのです。
それに比べて自分は、『お前も楽しめ』と
お金までもらって遊ばせてもらっているのに、
それを楽しもうとせず、負けた途端にさっさと帰る。
なんと自分は器が小さいのかと、
人間が出来ていないことをつくづく思い知らされました。」
これは、「土俵の真ん中で相撲を取る」という箇所で、
「脱線しますが」、と前置きをされて、
稲盛氏がお話をされた内容です。
事前に着々と準備をすることは大切だけれども、
優等生になりすぎて、
周囲の人との距離を置いてはいけない、
このようなことをお話されているのだと思います。
その理由を考えてみます。
1 他人を見下す姿勢を改めるため
2 人間を学ぶため
3 自分の先入観をとり視野を広げるため
一つづつ説明します。
1 他人を見下す姿勢を改める
「正直なところ、私は、本当は(パチンコに)
行きたくありませんでした。
毎日図書館で勉強しているようなガリ勉でしたから、
遊び人である彼を
『こんな風にだらしないから
勉強もできないし落第もするのだ』
と若干見下していました。
ところが、誘われて断り切れず、
ついて行く羽目になってしまったのです。」
→ 世の中には努力ができる人もいれば、
努力ができない人もいます。
知識がある人もいれば、知識がない人もいて、
また成績が優秀な人も、ここで稲盛氏がいっている
落第をした人もいるわけです。
人間として、どちらが良くてどちらが悪い
ということではありません。
人間の良し悪しという大切なことは、
人間が簡単に判断できることではありません。
しっかりする、きっちりする、
これは大切ですが、だからといって、
しっかり、きっちりできない人を
下にみていい訳がありません。
稲盛氏はこれを指摘して、
戒めているのだなと思いました。
2 人間を学ぶため
「(大学四年生のとき)研究でわからないことがあると
私が彼に教えたりしていましたが、
社会の中での人間的な付き合い、遊び方については、
そのとき彼から教わりました。
彼はたいへん大人びていて、
社会人とも対等にお付き合いができたので、
私は彼の後ろをオドオドしながらついて歩いては、
「なるほど。こういうときはこういう挨拶をするのか」
などと学ばせてもらったものです。
そんな思い出話を、同窓会の席で彼としていたら、
『そんなことあったかな』といっていましたが、
『こんにち私は様々な場で-人間とはいかにあるべきか-
ということを説いているけれども、
あの時あなたから教わった事も血となり肉となって、
そこに生かされているのです』
と言ったら、彼も喜んでくれていました。」
→ 経験と実体験はとても大切です。
自分が知らない世界に足を踏み入れ、
そこで実体験を積む、こうしたことをさせてくれる人は、
友達であれ、先輩であれ、親であれ
自分にとって、とても貴重な存在です。
特にこうして人、人間を学ぶ機会や経験をくれる方達は
自分にとって神様と思って接していこうと思います。
よく、人間で失敗する人々がいます。
このように経験・実体験をもつことで、
人間で失敗することを少なくすることができるように思います。
3 自分の先入観をとり視野を広げるため
「早く帰って勉強したいと思いながら打っていると、
あれよあれよと負けていく。
片や友人の方は調子が良くて、
箱が玉でいっぱいになっています。
しばらく見ていましたが、うるさいし、雰囲気も悪いので、
『負けたからもう帰る』と言って、その日は帰りました。
ところが何日かするとまた『パチンコにいこう』
と彼が誘ってきたのです。。。。
彼は(自分が勝ったお金で)
それ(うどん)を鉄五郎と私に
ごちそうしてくれたのです。」
→ 勉強ができない、遊び人と自分が下にみていた人が、
遊びという社会勉強をさせてくれて、
「わかちあい」を教えてくれる。
おそらくここで稲盛氏がおっしゃっていたショックは
本当のことだったと思います。
勉強、仕事、スポーツができる人は、
できない人を下にみてしまいがちです。
けれども、自分は人に勉強を教えるでもない、
また勉強して何かを稼げるわけではない、
ましてや自分が獲得したお金で人におごる、
これはできない、
と稲盛氏はお考えになったのだと思います。
やはり人と人の間に和をもたらすことができる人は、
それだけで素晴らしい、
このようなことを稲盛氏は
この体験で学ばれたのだと思います。
「土俵の真ん中で相撲をとる」これは大切なことだが、
これができるからといって、特別な人間ではない。
落第しても、仲間と一緒に実りを分かち合い、
和をもたらす人間の方が尊い、
このように稲盛氏はおっしゃっているように思います。
さて、まとめますと、
しっかり準備をすることは大切ですが、
仲間と楽しみ、実りを分かち合う、
こうした人間性を備えることも大切です。
土俵の真ん中で相撲が取れる人は、
同時に仲間と一緒に発展することを
望んでいる方々だと思います。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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