こんにちは、あなたの心に寄り添う自分軸アドバイザー、ユキーナ ・サントスこと富塚祐子です。
今回は、「真面目に一生懸命仕事に打込む」というタイトルで稲盛氏がお話されています。
「一生懸命に働くという事は、勤勉であるということであり、仕事に対する態度が常に誠実であるということです。
私たちが本当に心から味わえる喜びというのは、仕事の中にこそあるものです。
仕事をおろそかにして、遊びや趣味の世界で喜びを見出そうとしても、
一時的には楽しいかもしれませんが、決して真の喜びを得ることができません。
人の一生の中で最も大きなウェイトを占める仕事において充実感が得られなければ、
結局は物足りなさを感じることになるはずです。真面目に一生懸命仕事に打ち込み、
何かを成し遂げたときにこそ、他には変えがたい喜びが得られるのです。
また、私は『誰にも負けない努力をする』ということを説いていますが、
その誰にも負けない努力を重ねる上で、『真面目に一生懸命』に勤めるということが、
非常に大きな意味を持っているのです。
禅宗では、お寺の雲水は食事の用意から庭掃除、御堂の掃除に至るまで、あらゆる作業をします。
それらの作業はそれぞれが修行であるとして、禅宗では重きを置いているのです。
それは、一心不乱に仕事をする、真面目に一生懸命仕事に打ち込むことが、禅定、
つまり座禅を組んで精神統一を図り、精神を高揚させていくことと同じだという考えに基づいているからなのです。
真面目に一生懸命に、というのは、あることに打ち込んで必死に努力するということであり、
そのような努力が人間というものを大変立派にするのだということで、
お釈迦様は修行の一番目に『精進』をあげておられるのです。」
また、名人・達人についても次のようにお話されています。
「つまり、名人、達人とは、仕事ができるだけではなく、その人の心、
精神状態が非常に崇高なところにまで高まっている人たちなのです。
良いものが作れるというだけでは、持っている技能が高いということができても、
名人とまでは言えません。技能ももちろん優れているが、その人が持つ心の状態がその作品にも反映し、
人を感動させ、感銘を与えるような素晴らしいものを作る。それが、名人・達人です。
それはまさに、真面目に一生懸命仕事に打込んでいなければ作れないものなのです。
『仕事だけが人生ではない。趣味や娯楽も必要だ』と言う人がいます。
しかし、私に言わせると、それは本業である仕事に打ち込むことのできない人が、
その代替として、趣味などに自分の喜びを見出そうとしているだけなのです。」
さらに、稲盛氏は人格と仕事についてもお話をされています。
稲盛氏は、「立派な人格者をリーダーにしていかなければなりません」とおっしゃっています。
「私たちはリーダーをどのようにして選んでいけばいいのでしょうか。それにはまず、
人格とはいかに形成されていくのか、そして、どのように向上させていくことができるのかを考えることが必要です。
私は、人格とは多くの知識を詰め込むことではなく、日々の労働を通じて向上させることができると考えています。
つまり、私たちは一生懸命に働くことにより、生活の糧を得ることができるだけではなく、
人格を高めることができると考えているのです。」
稲盛氏はこのようにおっしゃいました。
ここで、「趣味や娯楽」と「仕事」との関連を考えてみたいと思います。
多くの方は、仕事と趣味は相容れないものと考えています。
けれども、私は、この2つは明確に区別ができず、趣味や娯楽の中にも、
仕事と重なる部分が多く含まれているように思います。
仕事と趣味、そして真面目に働くことを考えてみると、次のような整理ができるのではないかと思います。
1 人にはそれぞれ天職がある
2 天職は、自分の魂が喜ぶことであり、趣味と重なることもある
3 目の前の仕事に丁寧に取り組むことが天職につながる
もう少し具体的に説明します。
1 人にはそれぞれ天職がある
天職を辞書で調べると、「その人の性質、能力にふさわしい職業」とあります。
どんな人も、仕事を見つけることができます。
自分が人のために何ができるのか?
人は何に困っているのか?
この二つを考えるだけで、仕事を見つけていくことができると思います。
Twitterで有名になっている方で「レンタル何もしない人」という方がいます。
・男一人では入りにくい、ケーキの食べ放題に一緒に入って欲しい。
・自分が自殺未遂をした現場に一緒に行ってもらいたい。
など、自分1人ではできないけれど、誰かにそこにいて欲しい、
こんな時にお金をもらって、お客様と一緒にいる、というビジネスです。
それをこの方は仕事にしています。
勤めた会社が何か違う、
仕事に喜びを見出せない、
等で転職を繰り返す方が多いと聞きます。
そのような方にも、もう一度、天職の意味や、
人の役に立つことが仕事の原点だということ、
これを考えていただきたいと思います。
2 天職は、自分の魂が喜ぶことであり、趣味と重なることもある
その仕事や、作業をしているとついつい没頭してしまう。
自分が心の底から楽しんでいるのがわかる
充実感、達成感、この世に生まれてよかったと思う喜びが味わえる。
天職に巡り会うと、人はこのような体験ができるといわれています。
そこで、自分が趣味だと思って行動していること、継続していることを考えてみます。
その趣味や娯楽に、このような喜びがあるのであれば、その趣味こそが、あるいは天職ではないか、と思います。
それが収入や報酬に結びつかないのであれば、
自分が何か制限をかけて、その活動が仕事にならないようにしているのです。
考えようによっては、自分の魂が喜ぶことを、仕事にする事は、それほど難しいことではないと思います。
3 目の前の仕事に丁寧に取り組むことが天職につながる
それほど没頭する対象がない。
充実感を味わったことがない。
このように考える方もいらっしゃるのではないでしょうか?
おそらくたくさんの方にとって、天職は簡単に見つかるものではないかもしれません。
私は不動産の仕事を33年やっています。
けれどもこの仕事が、「自分の天職だ」と腑に落ちたことはありません。
不動産が大好きで、不動産の仕事をしている人もたくさんいます。
このような方には、大きなお金を動かすことに高揚感や快感を感じる方が多いです。
私にはこのような性質は全くありません。
だからこそ、不動産の仕事ができるのだと思います。
1000億の物件も、30万円の賃貸物件も、同じエネルギーを注ぎ、
同じように冷静に、客観的に見ているのだと思います。
だからこそ、これまで、固い仕事を続けることができたのではないか、と考えます。
稲盛氏がこの項目でおっしゃっている事は次のようなことだと思います。
目の前にある仕事を丁寧に一生懸命に取り組む、それが自分の天職だと思って、
全身全霊をかけて取り組んでいく、その中で自分の天職がおぼろげながらわかってくるのではないか、
そういうことをおっしゃっていると思います。
天職を探して歩く前に、
目の前にある仕事に真剣に取り組み、
自分が没頭して行えることで人の役に立てることを考え、
自分の天職を作っていく、
このような考え方も必要ではないかと思います。
趣味・娯楽と天職、真面目に一生懸命に働くこと、これについて考えるヒントをいただきました。
ありがとうございました。
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