こんにちは、
業態の転換や新規事業への切り替えについて、考えています。
下記、チェックリストを作ってみました、業態の転換ができる状態になっているか、チェックしてみるといいとおもいます。
1 「できない条件」を考えていないか?
2 考える前から諦めていないか?
3 誰のためか?結局、自分を満たすために動いていないか?
4 流行っている業界の、流行っている理由を考えたか?
5 常識を疑っているか?
6 情熱がある人と仕事をしているか?
今日は理由の4-6を説明します。
4 流行っている理由を考える
元京都銀行の頭取の方の言葉を引用させていただきます。
「これも行内でよく言うのですが、『鵜の真似するカラス、水に溺れる』という言葉があります。鵜もカラスも同じ黒い鳥ですが、鵜は、水の中で魚を取れるけれども、カラスは魚を取ろうと思ったら溺れてしまうのです。」
日本の企業を見ると、いまだにこの傾向が強いように思います。外がやっているからと言って自分の会社も、社内で早々に部署を立ち上げます。そして、その新規分野に参入する。
分かりませんが、最初に参入した会社が、自分が鵜でないことに気づいて、早々に退散する場合もあります。鵜のような機能を持っていなくても、その後の創意工夫や努力で鵜と同じ機能を備える場合もあります。
ある財やサービスが流行っている場合、その背景に理由があるのです。
これをしっかり見極めることが大切だと思います。
5常識を疑う
稲盛氏がある経営者にアドバイスをされます。
私が、『若干不便かもしれないが、現状のままで合理化することを考えた方が良い』と答えたことを聞き、○○さんは、新規の設備投資を控えられました。建屋を1つにすれば、人件費も運搬費も安くなるし、数字的には確かに良くなるように見えます。しかし、設備投資として相当な金額がかかってきます。そこには減価償却もありますし、借入れて設備投資した場合には金利もかかります。確かに合理的で良いように見えますが、よく見れば決して良いことではありません。現場では不便であっても、その不便をどう克服し、経費を安く抑えて経営をしていくことを一生懸命に考え、創意工夫していくことが大事なのです。せっかく内部留保に勤めてきた資金を、全部使うことになってしまう、だからこれをやめるという判断はその通りです。
→常識ではこのように思えるけれども、果たしてそうなのだろうか?
と疑うことが大切ではないかと思います。
今のままで本当に困っているのか?
何が困っているのか?
それは本当に、経営の効率に、関連するのか?
その問題を解決するのに、どのような解決法が考えられるのか?
他の解決策を考えてみたか?
なぜ他の解決策ではダメなのか?
これは人の意見も聞きながら、じっくり検討してみる必要があると思います。
6 情熱がある人と仕事をする
新しい分野にシェアを拡大したいと思っている、新たに人を採用して増員した方が良いのかどうか?
ある社長さんが稲盛氏にこのような質問をしました。
稲盛氏が、アメリカに進出してファインセラミックスの販売を始めたときのお話をされました。
「製品をよく理解し、業界のこともよく知っているような人を雇おうと思っても、給料が高いために雇えません。そのために、経験のない人を雇って、レンタカーを借りて一緒にアメリカの中西部の地図を頼りにまわりました。そうした中で、『ミスター稲盛、あなたがそれほど熱心に売り込みたいと思うなら、私も一生懸命やろう』と私と同じ気持ちになってやってくれる人が出てくるようになりました。誰も見ていないところでも頑張ってくれるセールスマンが、1人、2人と出てきたわけです。そしてその人たちが一生懸命にマーケットを調査してくれました。そこから急に京セラは伸び始めました。・・・情熱のある人を雇うしかないのです。優秀な人やキャリアを積んだ人は、それなりに給料も高くなります。そうではなく、全くのど素人でも情熱を持った人を雇うべきだと思います。」
→ 稲盛氏も、科学者の方も集団の意識ということをおっしゃいます。
この分野は将来必ず伸びる、人々の需要がある、ニーズがある、マーケットがある、と思うものについては、そこに人々の意識が集まってくると思います。ですから、その将来性について話をしてみれば、思いが伝わり、知識や経験がなくても一生懸命努力してくれる方がいるかもしれません。
ところが斜陽産業となると難しいです。
人々の意識がそこからも離れているのです。
ですから斜陽産業になるのです。
斜陽産業にいつまでもしがみついていると、そこに関わる方たちも巻き込んでしまうことになります。早い時点の業態の転換が望まれると思います。
さて、斜陽産業の転換準備ができているかどうか、このチェックリストは下記です。
1 「できない条件」を考えていないか?
2 考える前から諦めていないか?
3 誰のためか?結局、自分を満たすために動いていないか?
4 流行っている業界の、流行っている理由を考えたか?
5 常識を疑っているか?
6 情熱がある人と仕事をしているか?
このうち根本的なものは、1の「できない条件」を考えていないか、すなわち困っているかどうか、だと思います。
本当に困って生き残れない、となると、真剣に生き延びる道を考えます。
つぶれても、仕事がなくなっても何とかなる、という方には、このチェックリストは役に立たないと思います。そしてこれからの世の中、確かに仕事がなくなってもなんとかなると思うのです。
そうであれば、苦労して新しい方向を模索する必要も何もないかもしれません。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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