こんにちは、あなたの心に寄り添う自分軸アドバイザー、ユキーナ ・サントスこと富塚祐子です。

今回は、「私心のない判断を行う」というテーマについて、稲盛氏が次のようにお話しされています。

以下、「」内は稲盛氏のお言葉です。

「何かを決めようとするときに、少しでも私心が入れば判断は曇り、その結果は間違った方向へ行ってしまいます。

人はとかく、自分の利益となる方に偏った考え方をしてしまいがちです。皆が互いに相手への思いやりを忘れ、

「私」というものを真っ先に出していくと、周囲の協力も得られず、仕事がスムーズに進んでいきません。

また、そうした考え方は集団のモラルを低下させ、活動能力を鈍らせることにもなります。

私たちは日常の仕事に当たって、自分さえよければという利己心を抑え、人間として正しいか、

私心を挟んでいないかと、常に自問自答をしながら物事を判断していかなければなりません。」

弊社は、不動産の投資アドバイザーとコンサルティングをしています。不動産の鑑定や投資分析も、

こうしたアドバイザーやコンサルティング業の1つです。

今回のお話は、こうしたコンサル業をするにあたっての気づきをたくさん含んでいます。

コンサル業者は、えてして、「自分たちの存在意義」を示そうとします。

お客様の為に最善となる行動しなければいけないのに、

自分たちがいることでお客様の役にたつ、お客様が問題を解決できる、

お客様に、これだけメリットがある、等、こうした、この自分たちの「存在意義」を示そうとしてしまうのです。

自分たちの存在意義を示す解決策が、必ずしもいつも、お客様にとって最善となるとは限りません。

わかりやすい例ですと、弁護士は訴訟をしたがります。

当事者の不満に油を注ぎ、相手への敵意を高めて訴訟に持っていく、このような弁護士さんも、

残念ながらいらっしゃいます。円満に話し合いで解決することができるなら、それに越したことはありません。

専門家が私利を求め、自分達の存在意義を示そうとするため、争いが広がっていくのです。

これは他のコンサル・アドバイザー業でも同じです。

問題はシンプルなのに、コンサルが入ることで問題が複雑化してしまい、

収拾がつかなくなってしまうことがあります。

コンサルタントには、複雑な問題、難解な仕事であればあるほど、自分の存在意義を証明できる、

このように思っている人も少なくありません。

それなので、あえて波風が立っていないところに、自分から波風を立ててしまうこともあるようです。

そうならないように、常に私心のない判断を行わなければならないと思います。

そのために気を付けるのは次のことです。

1 自己承認(他に承認を求めない)

2 心を高める(鍛錬する)

 

ひとつづつ説明します。

1 自己承認(他に承認を求めない)

1)自分の子供と福利厚生

 

稲盛氏が、京セラの社長であった時に、部下の方が、福利厚生の制度を提案しに来たそうです。

提案された案を見て、稲盛氏がこうおっしゃいました。「お前の子供の成長に合わせて、

会社からの福利厚生が大きくなるようになっている。」 この担当者の方は、

「いやそんな事はありません、そんな事は思いませんでした」という意味のことをおっしゃいました。

けれども、潜在意識とはこのようなものです。

「うちの子供の成長に応じて、このような福利厚生の仕組みがあればいいな・・・」

と心の底で思っていると、知らず知らずのうちに、それが自分の行動に現れてしまいます。

そして潜在意識に染み込んでいきます。そうなると、なかなか変えるのが難しいのです。

無意識に、人はこのように自分の都合の良いような判断をしてしまいます。

 

2)自分で自分を満たすこと

 

こうした、自分の存在意義を満たすために仕事の方向を誘導してしまう、

この現象を避けるために我々ができる事は何でしょうか?

それは、私たちリーダーや専門家が、「自分で自分を満たす」ということです。

「自分で自分を満たす」とは、自分のエゴに自分が気づく、ということです。

一見エゴイズムのように聞こえますが、実はこれが、中立に振る舞うためには必要不可欠です。

自分で自分を満たすことができると、自己承認を他の人に求める必要がありません。

「あぁ、そうか、自分は他から認められたかったのだな・・・」

こう自覚するだけで、自分の行動がかわってきます。

なぜならば自分が自分のことを一番認めているからです。他に承認を求めなくなると、

私心がなくなりますので、仕事に対して正しい判断ができるようになります。

2 心を高める(鍛錬する)

稲盛氏はこのようにおっしゃいます。

「端的に言うと、『自分というものを無にして物事を考える』、もっと端的に言えば、

『自分を犠牲にして物事を考える』ということ、これが私のいう『指針のない判断を行う』という意味です。」

「物事を判断するときには、自分の事は一旦置いて考えるようにしなければなりません。

もちろん経営者であれば、自分の会社の利益を一番に考えるのは当然です。

しかし、判断をするときには、自分の会社の事は一旦置いて考えてみるのです。。。。

自分というものを除いて考えたときに、相手も喜び、自分も喜ぶという最良の解決法が

すっと見つかることがあります。結論を出す前に、『ちょっと待て』といちど深呼吸をしてみるのです。

そして、問題を第三者の立場で考えてみる。そうすれば、必ず最良の解が見つかるはずです。」

合気道や座禅は、このように自分の心を無にする鍛錬になります。

自分の心がマニュアルに縛られている

雑念・心配ごとでいっぱいである

自分、我執がとれない

こうしたことを気づくきっかけになります。

忙しくても、折に触れて、このような鍛錬の機会をもちたいと思います。

私心のない判断をするために、自分で自分の心に気づくこと、心を鍛錬することが大切だと思います。

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今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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