こんにちは、あなたの心に寄り添う自分軸アドバイザー、ユキーナ ・サントスこと富塚祐子です。
今回は、「渦の中心になる」というタイトルで、稲盛氏がこのようにお話されています。
「」の中は稲盛氏のお言葉です。
「仕事は自分一人ではできません。上司、部下をはじめ、周囲にいる人々と一緒に協力しあって行うのが仕事です。
その場合には、必ず自分から積極的に仕事を求めて働きかけ、
周囲にいる人々が自然に協力してくれるような状態にしていかなければなりません。
これが『渦の中心で仕事をする』ということです。
会社にはあちらこちらで仕事の渦が巻いています。気がつくと他の人が中心にいて、
自分はその周りを回るだけで、本当の仕事の喜びを味わうことができない時があります。
自分が渦の中心になり、積極的に周囲を巻き込んで仕事をしていかなければなりません。」
「会社の中では、様々なテーマが持ち上がってきます。なかには、それが総務の仕事なのか、
人事の仕事なのか、担当がはっきりしない類のものもあります。特に会社が小さいうちは、
経理や総務、営業という境界も明確ではなく、おのおの責務であらゆる仕事をしているというケースが多いと思います。
そのような場合、ある問題が持ち上がってくると『みんな、終業後にちょっと集まってくれ。
社長がこの前から社員教育をして社員の質を高めようといっているので、
そのことについて話をしようと思う』という、言い出しっぺが必ずいます。
それは年齢の高いベテラン社員とは限りません。若くても、自分の先輩を集めて、
そう切り出す者もいます。そのようなものの周りにみんなが集まってきて渦を作る。
一つのテーマが一つの渦をつくります。そして同じような渦があちらこちらでいくつも動いている。
こういう会社が活力、活気のある会社だと思います。
『ボケッとしていると、部下や後輩にとってかわられ、周囲をぐるぐると走らされることになるぞ。
自分が中心となって、周囲の人間を使いなさい』
渦を起こせないベテラン社員には、そう言って、よくハッパをかけたものです。
命令でもって人を動かすのではありません。問題意識を提示すれば、自然に人がそこに集まり、
周りに渦を作っていきます。そのような社風が必要なのです。」
『渦を作っていく人になってほしい。そういう人が数多くいる企業でなければ、発展していかないのです。』
と、私はことあるごとに社員に呼びかけていました。」
稲盛氏はこのようにお話されます。
実際に渦の中心になれといっても、なかなかそれを実践するのは難しいかもしれません。
なぜしり込みするのか?
やはり、大きな理由は、我々は、失敗を恐れるからだと思います。
どうすればスタッフが、失敗を恐れずに、自ら渦の中心となるのか、
そのヒントを考えてみたいと思います。
スタッフの「恐れ」を取り除くためのヒントは次の通りです。
1 小さな渦を経験する
2 失敗を経験する(受け入れ)
3 バックアップ体制がある
1 小さな渦を経験する
失敗を恐れる人は、必ず過去に失敗経験があります。
我々の中で、失敗を経験したことが無い人はいないと思います。
その失敗が、もう一度繰り返される、と思うと怖くて実践できないのです。
その不安を取り除くには、小さなことから成功体験を持つことが効果的です。
例えば、ごく小さな仕事でもいいので、中心になって取り組み、成功させる、
そのような体験が必要だと思います。
2 失敗を経験する(受け入れ)
人はなぜ、失敗することを恐れるのでしょうか?
それは「失う恐怖」があるからです。
失敗すると、それまで自分が築いた地位、財産、人脈、信用、
いろいろなものを失います。
では、なぜ、これらを失うことが、嫌なのでしょうか?
それは、有形のものを失うことによって、
人から受け入れられなくなるからです。
家族から愛されない、
受け入れられない、
自分の存在意義がない、
このような思いがあると、失うことの恐怖が潜在意識に浸透します。
そして、失わないようにします。
それは、チャレンジしないことです。
自分が行動をしなければ、失うものはないわけです。
それであれば、人間が持つ大元(おおもと)の恐怖から、緩めていけばいいと思います。
大元の恐怖を緩めれば、チャレンジができるようになります。
それは、どんなことがあっても、自分は受け入れられる、ということです。
ちなみに、子供は、自分が生まれ育った環境で、
いわゆるメンタルブロックを作ります。
優秀でなければ受け入れられない
従順でなければ愛されない
病弱でなければ、親の関心が自分に向かない
これらは、子供がその先の人生を生きていく上で、必要になる思い込みです。
ですから、こうした恐怖や恐れは必要です。
けれども、我々一人一人の、物心両面の幸せを追求しようとした場合、
こうしたブロックが成長の妨げになることがあります。
そうであれば、必要に応じて、我々のこうした思い込みを緩めること、
これも大切だと思います。
「緩める」とは、実体験をもって、「安心していくこと」です。
失敗しても大丈夫、
失敗しても自分は受け入れられる。
失敗しても愛される。
失敗しても、嫌われない。
失敗しても、人から好かれる。
また、京セラでは、仲間のために努力をした結果が失敗に終わっても、
決して責められなかった、といいます。
努力やチャレンジをする人間が賞賛される。
努力しない、チャレンジしない人間は、認められない、
このような社風を作っていくことも、大切ではないかと思います。
そのためには、リーダー自らが、チャレンジする、
自ら渦の中心になる、
という気質を、仕事を通じてスタッフに伝えなければいけないと思います。
私自身、すべてのことに果敢にチャレンジできているかというと、
それができていない時もあります。
しかし、自分という一人の人間の中で、
楽観的に構想し、悲観的に批判し、そして楽観的に行動する性質がなければいけないと思いました。
3 バックアップ体制がある
失敗しても、トップがフォローしてくれる。
仲間がフォローしてくれる。
このような体制がある。
それを、スタッフ一人一人が体験を通じて知っている。
このような社風や環境を作ることも必要だと思います。
渦の中心になって、自ら動くには、恐れを少なくし、失敗を受け入れ、
フォローが当たり前の社風を作ることが大切だと思いました。
考えるヒントをいただきました。
ありがとうございました。
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