こんにちは、あなたの心に寄り添う不動産・投資アドバイザー、ユキーナ ・サントスこと富塚祐子です。

この一週間は、同族経営、ファミリービジネスについて、とても深く考えさせられる一週間でした。

中でも、後継ぎに生まれて、その家業を継ぐのか、継がないのか、の決断について考えさせられました。これは同族経営の商売を営む家庭に生まれた方の、とても大きな決断だと思います。

家業を継ぐか継がないか、判断するためのチェックリストを考えてみました。
チェックリストは下記です。

1  継がねばならないと思っている
2 冠婚葬祭は面倒だ
3 家業が所有する財産を数えた
4家業以外にやりたかったことが最低3つある
5 自分の代で商売は終りにしたいと思っている
6 自分1人で、なんとかしなければならないと思っている
7 自分の人生は、これまで馬鹿な人に振り回されてきた

 

上のチェックリストに、1つでも当てはまったら、承継について一歩引いて考えてみるといいと思います。その理由は下記です。

1  継がねばならないと思っている
→義務感を感じての承継は苦労多し
2 冠婚葬祭は面倒だ
→先祖に畏敬の念が持てなければやめたほうがいい。
3 家業が所有する財産を数えた
→自分のものだと思った途端に失敗する
4家業以外にやりたかったことが最低3つある
→家業を自分の人生を生きられなかった理由にしてしまう
5 自分の代で商売は終りにしたいと思っている
→オーナー業に徹することも考えた方が良い
6 自分1人で、なんとかしなければならないと思っている
→人を動かす、他力をもらうことに苦労すると思います。
7 自分の人生は、これまで馬鹿な人に振り回されてきた
→ 頭脳明晰弁が立つと家業のリーダーで苦労します

 

ひとつづつ説明しますね。

1  継がねばならないと思っている→義務感を感じての承継は苦労多し

様々な方のお話を聞いていると、このパターンがとても多いように思われます。
本当は嫌だけれども、自分が継ぐ以外に選択肢がない。
これは、ご両親や祖父母など周りの方からの影響も多いようです。

ご自身が無意識のうちに、他の選択肢を頭の中で全て消してしまうのですね。
どなたか社長をやってくれる方を雇って、

社長業をやっていただくのも「あり」だと思います。

どちらかに事業を売却して、持ち株会社の社長になるのもありです。

信頼のおける社員に社長をやってもらう、これも、もちろんありです。

考え方はたくさんあると思います。

たくさんのオプションがある中で、それでも、なんとなく自分がやらねばならない、

そう思っている場合は、私はどうぞ承継をされたら良いとお勧めします。
それは、ご自身の潜在意識が、家業を引き継ぐという事実を望んでいるからです。

2 冠婚葬祭は面倒だ →先祖に畏敬の念が持てなければやめたほうがいい。


家業を引き継いで、幸せな人生を送られている後継者の方を見てみますと共通点があります。

それは、自分の親や祖父母、先祖に感謝をしているということです。
それも義務感からではなく、自然に感謝をしている方が多いです。

自分が家業を継いでやっていく中で、たくさんの方から助けてもらっている。

それはどうやら、自分の先祖が、良い行いをしてきたためらしい。
このような思いから、先祖の方々に自然と敬意を持って、接していられる方が多いです。
このような方は、冠婚葬祭にも当然ながら熱心です。

感謝や尊敬は、自然に心の中からふつふつと湧いてくるもので、

やはり、意識して無理矢理、心の中に起こすものではないのかなと思います。

このような思いがもともとあるのであれば、家業を引き継いでいくことに何の違和感もないと思います。
けれども、今、感謝の気持ちがないのであれば、家業を継いでいく、

さらに次の世代に残していこうという行動をしていくのが、難しいのかなと思います。

3 財産を数えた→ 会社の資産が自分のものだと思った途端に失敗する

これも、2代目、3代目の方のお話を聞いていて思うことです。

この会社の財産は全て自分のものだ、

他の誰にも渡さない、

奪われてはならない、

このような思いを持った途端に、自分がすでに「もっているもの」が見えなくなります。

そうすると、自分の意識が外から奪うことに向けられます。

人から奪うことに気をとられるので、人に与えることができなくなります。

与えることができない人は、家庭でも、仕事でもうまくいかなくなります。
「自分のものになる」と意識して、会社の財産を見てしまうと、

その先、自分のものの見方や意識を変えていくのが難しくなると思います。
無意識に、自分のもの、と考えてしまった場合、承継を考え直したほうがいいかもしれません。

4 家業以外にやりたかったことが最低3つある→家業を「自分の人生を生きられなかった」言い訳にしてしまう

家業以外に、本当にやりたいことがある、それでも家業を選んでしまう、それはなぜでしょうか?なぜ、素直に本当にやりたいことを選べないのでしょうか?

継がねばならぬ、と思っている場合、1のパターンを考えてみてください。

本当にやりたいことがあるけれど、失敗するに決まっている。
私がそれをやっても認められるわけがない。
私が好きな事は、いつもやらせてもらえない。

このような思いが、後継者の方の潜在意識に深く入り込んでいると、無意識のうちに家業を選ぶことになります。

そして、家業を選んだから、自分の本当に好きなことができなかった、という自分を実現します。

そして、やはり私は自分の自由には生きられない。
私は必ず失敗する。
私は決して認められない。

このような現実を実現します。
家業が、「自分の人生を生きられないこと」の言い訳になっているのです。
「自分の人生を生きること」を避けているのです。

これだと、当然のことながら家業に身が入りません。
引き継いでいく覚悟ができません。

このような方は、大変厳しい言い方かもしれませんが、

引き継ぐ前に、「自分の人生を生きること」を考えた方がいいかもしれませんね。

5 自分の代で終りにしたいと思っている→オーナー業に徹することも考えた方が良い

 

(家業が従事している)産業自体がもう斜陽産業になっている。
特定のクライアントに頼っており、次の展開が見出せないでいる。
従業員も皆、高齢化している、続けることへの意欲がない。

何を引き継いで、何を引き継がないのか、

何を変えていくのか、

 

こうした問題を考え、業態や業種を変えながら、ビジネスを引き継いでいったファミリーはたくさんあると思います。

引き継いだ事業をそのまま続けなければいけない、と硬直的に考える必要はないと思います。

それでも、後継者さんが、もう自分の代で、このビジネスを終りにしよう、と思っていらっしゃるなら、ビジネスに入っていかれる前に他の選択肢を考えてもいいと思います。

例えば、自分は株主に専念して、オーナー業はアウトソースする、

これも1つの考え方だと思います。
自分たちの業態を変えていく、この選択肢もあって良いのではないでしょうか?

6 自分1人で、なんとかしなければならないと思っている
→責任感が強く、他者を頼ることができない方

人に弱みを見せられない方、こんな方は、あるいは家業を継ぐことに向かないかもしれません。

このような方が、「自分がつかなければいけない」と思って事業を承継したとします。

そうすると、経営の中で様々な壁にぶち当たり、相談相手がいなくなり、

ご本人が辛くなるように思います。

人は、自分自身で見えない敵を作り出します。

「他の人に頼ってはいけない」というルールや、

「周りの誰も助けてくれない」という思い込みです。

このようなルールや思い込みは、自分の心の中にあるものです。

客観的に事実を見てみると、助けようとしてくれる体制や、

助けてくれる人が周りにたくさんいるのです。

ビジネスは、トップの人の能力や力量だけでは、成長に限界があります。

その先は、いかに他力を得られるか、他の人の助けを借りて生かしていかなければいけません。これがビジネス成功のカギになると思います。

人を頼れる体質であること(頼れる雰囲気があること)が、

家業を継ぐときに必要になるのかもしれません

これができないと、人を動かす、他力をもらうことに苦労すると思います。

7 自分の人生は、これまで馬鹿な人に振り回されてきた

→頭脳明晰で、弁舌爽やかで、優秀なタイプは、ビジネスのトップに向かないと言われています。

同族経営の多くは中小零細企業です。
会社に、学歴が素晴らしく、華々しいキャリアを持った従業員がいる可能性は少ないでしょう。

「これまでに自分の身の周りには、馬鹿な人がやたらと目につく」、こう思う方は「バカ」ということにコンプレックスがあるのです。

人から馬鹿にされないように、

人一倍努力する方も多いでしょう。

学歴やキャリアなどでご自身をしっかり武装する方もいらっしゃるでしょう。

このような方は、従業員や同僚の「馬鹿さ加減」が許せなくなります。
仲間を尊敬することができないので、仲間の心が自分から離れていきます。

そして経営がうまくいかず、自分が自ら作った原因で、自分が苦しむということになります。
カウンセリングなどして、馬鹿に対するブロックを緩める、コンプレックスを解消していく、これも効果があります。

 

さて、まとめると、家業を継がない方がいい方のチェックリスト、こちらです。

1  継がねばならないと思っている
2 冠婚葬祭は面倒だ
3 家業が所有する財産を数えた
4家業以外にやりたかったことが最低3つある
5 自分の代で商売は終りにしたいと思っている
6 自分1人で、なんとかしなければならないと思っている
7 自分の人生は、これまで馬鹿な人に振り回されてきた

 

一番大切なのは、1番でしょうか?

継がなければいけない、

これは本当にそうなのか?

継ぐと自分がどうなれると思っているのか?

継がないとどんな不都合が自分に起こるのか?

継がないとどうなるのか?

考えてみると、ご自身の本心がわかってくるかもしれません。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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