こんにちは、あなたの心に寄り添う自分軸アドバイザー、ユキーナ ・サントスこと富塚祐子です。

 

8月の末から9月の最初にかけて、

私は、わりと頻繁に海でシュノーケリングしました。

まだまだ観光客が多いですが、

トップシーズンから少し落ち着いて、

綺麗な海をじっくり見ることができました。

8月の一番暑い時と比べると、水の濁りがなく、

今まで見たことがなかった色の魚や、

間近で泳ぐ大きな魚 ( たぶん60-70cm? ) などを

じっくり観察することができました。

日常とは全く違う世界に浸れるし

テンションが上がって、リフレッシュできるので、

シュノーケルは息抜きにお勧めです。

水が濁っていると言っても、内地の海に比べると、

沖縄の海ははるかに透明で澄んでいます。

遅めの夏休み、金曜日の夕方から、

週末の弾丸旅行で沖縄にくるのもいいかもしれません。

 

 

さて、前回は、

IT企業がアメリカから学んではいけないこと、

アメリカ人の服装のセンスやダサさ、

についてお話ししました。

今日は、もう少しビジネスの観点から、

「欧米から学ばなくても良いのではないか?」

と思えることをお話しします。

それは、専門性です。

 

会社やグループ全体として、

ある分野の知識や能力が欠けていたとします。

欧米の考え方では、その分野の専門の人を入れる、

その専門の人に徹底的にそのことをやらせる、

というアプローチをとることになります。

会社の社長であっても同じです。

社長が、会社のことを、

その沿革や歴史、社風も含めて、

すべて熟知している必要は無い。

株主が喜ぶように、金を儲ければ良い。

あるいは株価を上げれば良い。

これが社長の仕事になります。

ですから、欧米では、頻繁に、社長のヘッドハンター、

首の付け替えなどがよくあります。

かなり前の事例になりますが、

カルロス・ゴーンなどが良い例ですね。

 

今から10年以上前ですが、私が外資系で働いていた時は、

この考え方ややり方は当たり前だと思っていました。

知識と経験があるものが、

その分野のサービスを提供し仕事をする。

これが一番効率が良い、と思っていました。

 

私の例で話をしますと、

私の専門分野は、不動産の価値を分析把握して、

それを相手にわかりやすく説明することです。

これには、不動産の将来の予測も含みます。

私は外資系の金融機関にいましたが、

「お金を貸すこと」の仕組みを

熟知している必要はなかったのです。

 

オリジネーション

( 銀行では、融資案件を取りに行って、組成する人 )

の方たちが持ってくる物件について、

淡々と、その価値を分析して査定する、

これが私の仕事でした。

これは、ある意味、客観的にものの価値を

皆さんに伝えるという意味で、

効率的なやり方だったのだなと思います。

ですので、専門的な知見を持った人が、

その部分だけをやる、このやり方には

意味も効果もあるのです。

 

けれども、自分が経営者になって考えてみると、

全部のスタッフさんに考えてもらいたいことがあります。

それは会計です。

会計といっても、細かな帳簿付けや、

会計処理ではないです。

もちろんそこも覚えていただければいいですが、

それよりも先に理解していただきたいことが

2つあります。

 

1. 自分たちがお客様に提供している

    財やサービスの価格の妥当性

     ( 高すぎないか、安すぎないか )

2. 経費の使い方

     ( 本当に必要な部分に、

        必要なだけお金を使っているか )

 

この2つです。

特に2の経費の使い方については、

誰でもその日から考えることができるので、

一人一人が考える内容だと思います。

 

例えば、会社の業務で使っているボールペン1つにしても、

CHECK!

本当にそのボールペンが必要なのか?

なぜそれが必要なのか?

自分は、同じ機能を持つボールペンの中で、

最も安いものを使っているのか?

これは、いつも考える必要があります。

これを、スタッフさんの一人ひとりが

いつも真剣に考えている、

このような企業はとても強いと思います。

私の知る限り、これを徹底してやっているところは、

本当に少ないと思います。

従業員がまずできる会社の利益への貢献は、

経費の見直しです。

これが徹底してできるようになれば、

1パーセントであっても、

経常利益が変わってくると思います。

 

欧米式経営 ( 専門家を連れてきて、その人にやらせる )

では、なかなかここは実現できません。

経費の見直しは、漢方薬のように

「じわじわ効いてくる」ものです。

ですから企業のトップ(社長)にとっては、

自分の優秀さを示すためには、

この「全員で経費を見直す」作戦を実行することは、

まどろっこしいのです。

 

それよりも、売り上げを上げるとか、

大きな契約を取るとか、株価を上げるとか、その方が、

経営トップの「演舞ーパフォーマンスー」

としてはかっこいいわけです。

もちろん、こうした派手なパフォーマンスは、

社長の報酬 ( 給料やボーナス ) をぐんと上げるのに役立ちます。

 

従業員一人一人が、経費の使い方を真剣に見直している、

これは地味な「筋トレ」のようなものです。

会社を、中長期的に見て、

筋肉質で、足腰の強い会社にしようと思えば、

派手な演舞( パフォーマンス )よりも、

このような地味な筋トレが、本当に必要なのですが。。。

これも、究極的には、会社が何のために存在するのか、

というところに行き着くのだと思います。

会社の存在理由は大きく分けて

つぎの3つではないか、と思います。

 

  会社の存在理由  

 1) いわゆる自己実現のため

 (自分が心から充足感を味わい、

 他から評価され、活躍する場所が必要なのか)

 

 2) そこで、働く人の一人ひとりが、

 最小のインプット ( 時間とエネルギー ) で

 最大のアウトプット

 ( 給料・ボーナスなどの金銭的対価+スキルや経験 )

 を得るための場所なのか

 

 3) 人間という生き物が、

 集団として ( 仲間と一体となって )

 一人ひとりの幸福を追求していく場所なのか

 

私はずっとこれを考えています。

 

私が日本の企業で働いてた時には、

会社の存在意義は1番だと思っていました。

というか、2番・3番という考えは

全く理解できませんでした。

 

外資で働いていたときには、

私は2番が当たり前だと思っていました。

 

ですが、ここ10年位、

特に世界中がコロナ禍を経験している時から、

生き物の本来あるべき姿は、

3番ではないかなと思っています。

 

3番の意味がわかると、

自分の貴重な時間とエネルギーを使って、

何が全体のパフォーマンスに一番効果的なのか、

これを真剣に考えることができます。

 

会社という有機体 ( 生き物 ) は、

一部の経営者のものでも、株主のものでもなく、

おそらくそこに働く、

すべての従業員の物心両面の幸福を追求するために、

存在するのだろうなと思うわけです。

それが、生き物の本能 (「絡合」というそうです )

を考えたときに、一番腑に落ちるのかなと思います。

 

最近は、「パーパス経営」という言葉が流行っているようです。

これはおそらく欧米から言われてきた言葉でしょう。

ですが、実は、日本の社会は、もう何十年も前から、

これを取り入れていたように思います。

 

これに対して、欧米の会社のパーパスは、

極めて単純でわかりやすいです。

それは、一部の株主と一部の経営者の

経済的利益を最大にするため、です。

もちろん私が間違っているかもしれません。

実際そうでないところもたくさんあるでしょう。

ですが、言葉や表現方法を変えても、究極のところ、

欧米・中華系・中東の民族の方々が求める会社の意義は、

この目的 ( 一部の株主と経営者の

経済的利益を最大にするため ) だと思います。

 

次回は、このような事業の目的と意義 ( パーパス )

を理解した上で、私たちはどう働くのか、

どのようにパフォーム ( 行動・活動 )したら良いのか、

これを考えてみたいと思います。

 

今日も最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

 

 

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