こんにちは、あなたの心に寄り添う自分軸アドバイザー、ユキーナ ・サントスこと富塚祐子です。

 

沖縄では、ここ最近豪雨となっています。

先日、沖縄本島の南の方にいきましたが、

途中、雨があまりにも激しく、冠水の恐れがあったので、

北谷(弊社の事務所があるところ、沖縄の中部)

まで引き返してきました。

川のような状態になった、道路に、

車が乗り入れてしまって、一歩も動けない!!

こうなる前になんとか引き返せてよかったです。

今年の梅雨は特に雨が多くて、

ありがたいではありますが・・・

家の中の洗濯物が乾かず、

これはこれで、どうしたものか、と思っています。

この梅雨空もあと10日くらいでしょう。

梅雨があけたら、雨が降らない、

「ザ・沖縄の夏」がやってきます。

畑の作物のためにも、

今のうちにたくさん雨が降ってくれればと思います。

 

引き続き、震災での復興支援の関連のお話です。

住家被害認定制度は、内閣府等で、

きっちりと内容が定められています。

写真から、実際の家の損害の程度を

判定していくわけですが、どの鑑定士がやっても、

ほとんど差が出ないような仕組みになっています。

ですから、この先、こうした各部材の被害の判定は、

ドローンなどを飛ばし、

また精巧な査定、映像技術などを使い、

AIを駆使していけば、ほとんどコンピューターで

できるのではないかと思います。

 

けれども、ただ1点、ここは難しいなぁと思うのは、

いわゆる「情け」の判断です。

襖や障子、ドア、サッシ、窓枠などは、

「建具」といって、壁の中に作られていることが多いです。

大きなドアですと、壁一面が、こうしたドア(建具)で

占められているということがあります。

このような場合は、壁ではないので、

建具として損害を判定します。

基本的な考え方は、その面について、

壁の部分が大きければ壁としてみて、

建具の部分の面積が大きければ、

建具としてみます。

 

ですが、すべて、この考え方に従って、

損害が判定されるかというと、実はそうではありません。

例えば、ある一面を取ったときに、

襖が大部分を占めていたとします。

この襖をチェックしてみると、

開閉はスムーズにできます。

そうすると、この部分は損害がゼロとなるわけです。

けれども、この襖の上の部分の壁にヒビが入っていたり、

仕上げ材が剥がれかけていたりしたら、

壁に損傷があるとして、損傷を見ます。

損傷の程度を数字で残すわけです。

 

これは言うまでもなく、

家の持ち主の方(被災者の方)にとって、

少しでも有利になるように、

という判断です。

これは、逆でも言えることです。

壁はそれほどダメージがない、

その場合、その面を壁とみると、損害はゼロとなります。

ですが、そこの襖が、開きにくくなっている、

あるいは、閉めたときに隙間ができるようでしたら、

その面は壁ではなくて、建具として見て、

損害を計算します。

 

ルール通り、四角四面でやると、

損害がゼロになってしまうのですが、

臨機応変にルールを適用して、少しでも、

被災者の側に立った判断ができないか、

我々、不動産鑑定士は現場で細かく検討しているのです。

これはいわば、上から目線に聞こえたら申し訳ないのですが、

「情け」「温情的な判断」になります。

 

家の中の内側の壁を見るときは、

必ず、このように内側の「壁」で見るのか、

それとも「建具」で見るのか、という判断をして、

少しでも被災者の方に寄り添った判断ができないか

我々はいつも検討しています。

 

このような「情け」に基づく判断は、

なかなかAIに教えていくことが難しいのではないかな、

と思います。

そうすると、AIやテクノロジーを使って、

損害の状況を瞬時に、正確に判断する事は

ある程度はできると思います。

ですが、最後の一歩、

この、情(なさけ)の判断をどうするか、

こうしたところが、機械化していく場合の

課題になるのではないかと思います。

 

これは、被害認定制度だけではなくて、

他のすべての財やサービスを提供するときにも

言えるのではないかなと思います。

ほとんどの事は、AIでできたとしても、

最後の一歩、情(なさけ)の判断だけは、

人間が被災者によりそう心を持って、

対応していかなければいけないのではないかなと思いました。

住家被害認定のお手伝いから考えた、

AIの限界と人間が作業することの意義について、

共有させていただきました。

皆様が、生成AIをとりいれる、DXを進める、

など考えていかれる上でヒントになれば幸いです。

 

 

今日も最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

 

 

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