こんにちは、あなたの心に寄り添う自分軸アドバイザー、ユキーナ ・サントスこと富塚祐子です。

今回は、標記のテーマと関連して、

稲盛氏が「京セラフィロソフィ」の中で

次のようにお話をされています。

稲盛氏のお言葉は「」で引用させていただいています。

 

「いかに高邁な経営哲学を掲げ、

精緻な経営システムを構築したとしても、

それが正しく運用されるかどうかは、

ひとえにリーダーにかかっています。

そこで、本日の私の講演では、

「リーダーの資質」と題し、

企業活動の先頭に立って奮闘するリーダーは

いかにあるべきか、ということについて、

お話しをさせていただきたいと思います。

私が、理想のリーダーとは

どのような存在なのかと考えたときに、

すぐに脳裏に浮かんできますのは、

米国の西部開拓時代に登場する

幌馬車隊の隊長の姿です。

たとえば、ジョン・ウェイン演じる

西部劇の映画に出てくるような幌馬車隊の隊長が、

リーダーのあるべき姿を

端的に示しているように思うのです。

皆さんご存知のように、

幌馬車隊は北アメリカ大陸の東部を出発して、

未踏の西部の大地をめざし、

数カ月、ときには1年以上にわたり、

隊列を組んで、大移動を続けていきました。

その途上では、

あらゆる困難と障害が幌馬車隊を襲い、

道半ばで挫折してしまった隊も

数多くあったといいます。

その幌馬車隊の運命を握っていたのが、

リーダーである隊長でありました。

そして、卓越したリーダーシップを発揮した

隊長に率いられた幌馬車隊のみが、

目的地である西部へ到達することができたのです。」

 

これは2012年、稲盛氏が80歳の時のお話です。

2012年と言えば、

東北大震災の影響が随所で見られ、

経済の不安も多く、

2012年の12月に安倍政権の元、

デフレ脱却の政策が検討されます。

このような時代背景の中で、

稲盛氏が、理想とされるリーダーシップを考える時、

この幌馬車隊の隊長の話をしたのです。

現在、ネットで日経新聞等から調べてみたリーダーの条件は次の5つです。

 

 リーダーの条件 
 1 : 仕事の中に楽しめるテーマを持っており、
   のめり込んでいる。

 2 : 周囲に感謝し、チームで動いている。
   結果、巻き込み、任せることがうまい。

 3 : ビジョンや中期(10年)テーマだけでなく、
   1~3年のクリア目標で動いている

 4 : まず「いかに自分の能力や経験を発揮し成果に
   結びつけられるか」を考え行動しており、
   それにプラスして「成長できるか」
   の視点も持っている

 5 : 自分の評判がこれまでもこれからもずっと、
   ついて回るのだということを
   強く認識して、行動している。

 

こちらとの対比を考えながら、

なぜ稲盛氏がこの時に幌馬車隊の隊長を選んだのか?

これを考えてみたいと思います。

主な理由は次の3つではないかと思います。

 

1. 新天地を目指している

2. 老若男女のすべての仲間の命がかかっている

3. 新時代の礎となる

 

 

一つずつ、さらに深く説明します。

 

1. 新天地を目指している

稲盛氏の言葉

「つまり、富の獲得を通じ、

幸福を実現してくれるであろう豊かな新天地、

いわば『楽園』を希求した移住者たち、

またその系譜を受け継ぐ末裔たちが、

強烈な願望を抱き、夢と希望を描いて、

幌馬車に乗り込み、隊列を組んで、

続々とニュー・フロンティアを

めざしたのであります。

そして、その陣頭に立ったのが、

幌馬車隊の隊長でありました。

つまり、米国の西部開拓には、

もともとその根底に、

豊かになりたいという願望があり、

そのような強烈な願望の頂点に、

幌馬車隊の隊長は位置していたのです。」

(「稲盛デジタルライブラリー」から引用しました。)

→ 当方のコメント

経済の先行きが不透明な中では、このように、

「豊かになりたい」という願望が

一番強かったのだと思います。

けれども、今は、震災の後の不況から脱却し、

コロナもありましたが、

日本には再びインフレ、人手不足、

少子高齢化の経済的背景があります。

このような中では、人々は、

たとえ働かなくても、ある程度の社会保障があり、

親と同居するなどして、

一定水準の生活を送ることができます。

豊かになるというよりも、

今現在、必要とされるのは、

「働く意欲」「動機付け」

ではないでしょうか?

その根底にあるのは、

「損はしたくない」

「効率よく働きたい」

「楽にお金を儲けたい」

そして何よりも、ここで掲げている

「楽しそうである、ワクワクする」

このようなことが日本人を労働に向ける

動機付けになるのだと思います。

日本人を目標に向かって動かしていくには、

豊かになるということだけではなく、

不安をなくす、

横並びの中からほんの少し秀でている、

そして精神的な高揚や楽しみ、

このようなものが、

より注目されているのだと思います。

 

2. 老若男女のすべての仲間の命がかかっている 

稲盛氏の言葉

「幌馬車隊は、米国西部の大地に、

それぞれ目標を定め、東部を出発しました。

隊長には、その地まで、

全員を安全に導くことが求められました。

しかし、そこは地図もない未踏の土地であり、

さらに幌馬車隊の前には

過酷な自然が立ちはだかっていました。

峻険な山岳や砂漠が行く手をさえぎったり、

またオオカミやピューマなど、猛獣の襲撃に

遭遇したりすることもあったはずです。

さらには先住民族である、

インディアンとの戦いもありました。。。。

いくつものグループや家族が隊列を組んで

何カ月にもわたって旅をしました。

その中には、「豊かになりたい」という

強烈な願望のもと、西部をめざす

荒くれ者たちに加え、かよわい女性や

年端もいかない子供たちも交じっていたようです。

幌馬車隊の隊長には、

そのような様々な人々をひとつにとりまとめ、

目的地まで導いていく求心力が要求されました。」

(「稲盛デジタルライブラリー」から引用しました。)

→ 当方のコメント

ここには、命がけ、なんとしても、

目的地にたどり着かなければいけない、

みんなの命を守らなければいけない、

という死に物狂いの思いがあります。

けれども、昨今は、アメリカに見られるように、

人々が収める税金が多くなり、

この税収をあてにするビジネス

( 補助金ビジネス ) が多くなっています。

人々が社会保障を求めるようになり、

日本においては、

飢えや貧困で生活が立ち行かなくなる方は、

ほとんどいないのではないかと思います。

(私の理解が間違ってるのかもしれませんが・・・)

そうすると、命を守る ( 雇用を確保する )

という責任感よりも、

「楽しく働けるよう導いて欲しい」

という「労働意欲高揚」への思いの方が

強いと感じました。

これが、現在の理想のリーダーの1番2番、3番に

現れているのではないかと思います。

 

3. 新時代の礎となる

稲盛氏の言葉

「また、今日のマイクロソフトやアップルなど、

米国西海岸に位置し、

世界を席巻するIT産業の今日の隆盛も、

そんな幌馬車隊の功績の

延長線上に位置するものであり、

その意味では、まさに幌馬車隊が、

米国の発展の礎(いしずえ)を築いた

と言って過言ではないものと思います。」

(「稲盛デジタルライブラリー」から引用しました。)

→ 当方のコメント

今回、稲盛氏が理想のリーダーとして、

幌馬車隊の隊長の例を掲げた理由の一つは

これではないかと思います。

今の時代を牽引している、

時代の最先端をいっている

企業のスピリット ( 進取の気質 ) はここにある。

だからこの流れについてきて欲しい。

それが、今のリーダー像の四番に現れています。

このリーダーに従っていれば、自分も成長できる、

他の人と違って、自分が一歩先へ行くことができる、

このような思いがあるのではないかと考えます。

 

そして興味深いのは五番です。

昨今はSNSも浸透し、リーダーの

一挙手一投足が全て公の目にさらされ、

批判を受けるような時代になりました。

そうすると、リーダーは、

「世間からどう見られるのか」という

「世間軸」を中心に判断をして

行動することになります。

「人として、何が正しいのか」

「人民のことを第一に考える独裁者とは何なのか?」

こうした「自分軸」

抜けてしまうような気がします。

日本で、このようなリーダーが

現れるか分かりませんが、

今世界で広く「異端」とされているリーダーは、

このように、世間からどう見られるかではなく

自分が何を正義と信じるか

これをもとに行動している

人たちのような気がします。

 

日本では、日経で掲げたような理想のリーダーが、

少なくとも、この先5から10年位の

世間が認めるリーダーと自分のあり方の

模範になるのと思います。

日本人は和を尊び、

他と同じであることに美徳を見出す民族

だと言われています。

これがこの先の日本の発展にとって

吉と出るか凶と出るか、

それは世界がどのような方向に動いていくかに

かかっている、ということなのかもしれません。

 

 

今日は、理想のリーダーについて、

稲盛氏が示した幌馬車隊の隊長の例について、

日経新聞が掲げる今の日本のリーダー像と

比較しながら考えてみました。

幌馬車隊では使命感、

サバイバルの必要性、

時代の最先端、

というのがキーワードですが、

これが現在のリーダー像と必ずしも一致しない、

現在においては若干の修正が必要である、

ということをお伝えいたしました。

次回以降、リーダーの条件について、

さらに考えたいと思います。

 

 

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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