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今日は、日本と海外のとても大きな生活習慣の違い、これをお話ししてみたいと思います。

今日お伝えするのは、海外で本当に欲しくなるもの、ズバリお風呂」についてです。

いつも、数週間海外にいて日本に戻る、日本についてまず最初にすることは湯船にお湯を張ってお風呂に入ること、これです。東京に住んでいた時も、沖縄に移り住んでからも、ずっとこの習慣は変わりません。海外にいて1番欲しくなるもの、それはやっぱり日本風のお風呂なのです。

10年以上前に、イタリアに住んでいたときのことです。シチリア人の友達が、私にこのように尋ねました。
ユキーナさん、イタリアにいて、何が足りないと思いますか?日本にあるもので、イタリアで足りないもの、あなたが1番これが欲しい、必要だと思っているものはなんですか? こんな質問されました。
間髪を入れずに、私はこう答えました。
「テルメ(温泉)」
テルメならここシチリアにもあるよ、とこの友人はいいます。
「いやでも違うよ、日本の温泉はイタリアの温泉とは全然違うんだよ!!
プールみたいなところにお湯がなみなみと張っている。そこにのんびりと、みぞおちぐらいまでつかって、ぼーっとする。これが日本の温泉なのよ!!」

 

私は強く主張しました。
イタリアにも温泉があります。けれどもどちらかというと岩盤浴のようなイメージでしょうか?水着やバスローブを着て、洞窟のようなところに入ります。そこには蒸気と湯気がじんわり上がっていて、そこで皆さんデッキチェアに寝そべったりしています。
こうして汗をかいて、温泉のミネラル成分を体の中に取り入れていくのでしょうか?

イタリア人が思い描く温泉はこれです。
だから、お湯につかって、あーさっぱりした、気持ちいい、体が温まる!という体験は何とも説明のしようがないのです。

私にはこれがよくわかりました。それなので、テルマエ・ロマエを書いた山崎まりさんの気持ちが、とってもよくわかるのです。

「あー、日本の温泉、あんなに気持ちいいもの、どうしてわからないかなぁ…イタリア人だって、古代ローマの時代には、公共浴場だってあっただろうに…」そこから思いを馳せて、イメージを膨らませ、あのような壮大な物語を作っていたのだと思います。

そして、古代ローマ人が日本の露天風呂や銭湯を体験したら…おそらくこんな風になるに違いない、というネタを漫画にしていたのだと思います。

私が特に面白いなと思うのは、ウォシュレットのシーンです。

この国の奴隷たちはなんと素晴らしいのか。。。?」と主人公の古代ローマ人が驚くシーンがあります。マドンナも日本のウォシュレット付のトイレに入って、とっても驚いたといいます。こんな素晴らしいものがあるのか!と感動したという話です。確かに確かに、公衆トイレまでしっかりウォシュレットが入っているのは、日本ぐらいかもしれません。

アジアの国であっても、新しいオフィスビルやホテルで、トイレがウォシュレットで助かったなぁ、という話はあまり聞きません。私もそれほど体験したことはありません。そうしてみると、日本人のお風呂やトイレに対する文化意識は相当高いと思うのです

だからひとたび日本に戻ってきて、日本のお風呂にゆっくり浸かると、ヘチマスポンジなどを持ち出し、アカスリをたっくさんしてしまうのです。文字通り、旅の垢を落としてしまうのですね。

どうして日本でこんなにお風呂文化が発達したのか、それはまた別の機会に考えてみたいと思います。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。