まったくあの外国人の上司は、何を考えているかわからない…そう思って明日から会社に行くのが憂鬱になったあなた、あなたの憂鬱の原因を解消しましょう、あなたのカルチャーカウンセラー、ユキーナ ・サントスです。

本当に鬱な原因は、別のところ、あなたの心のブロックにあるかもしれません。

相談してみませんか?

カウンセリングやってます!

今日はちょっと国際的な話をしてみたいと思います。

このゴッドファーザーの特にパート1と2では、ユダヤ人との関わりが多く語られています。私自身も、ドイツ系の金融機関・ニューヨークベースの金融機関にいましたので、ヨーロッパや他の国で、ユダヤ人というのがどのような扱いを受けているのか、どういう人たちで、どういう評判があるのか、これは少なからずわかっているつもりです。

この映画ゴッドファーザーでは実物のニューヨークのユダヤ系のギャングがモデルになっていることもあり、悪役の扱い方が絶妙でした。

まずマイケルの兄のフレッドは、ラスベガスのカジノを任されるのですが、ユダヤ人の共同経営者、モー・グリーンの手にかかって、あまり利益を得ることができないでいます。マイケルはこれに非常に腹を立てるわけです。そしてユダヤ人のモー・グリーンを、我々ファミリーを陥れた悪人と扱うわけです。実物のニューヨークのユダヤ系のギャングがモデルになっていることもあり、この描き方は絶妙でした。

前にも書きましたが、家族を陥れるような奴と二度と付き合うな、二度とだ、と言ったときのマイケルのeverの使い方は背筋にヒヤリとするものが走るような、ぞくっとする感じがあります。

モー・グリーンは、コルレオーネ一家から、ゴッドファーザーpar1の最後で暗殺されます。

Part2には、ハイマン・ロスというユダヤ人のマフィアのボスが出てくるわけです。ロスはヴィト・コルレオーネと仕事をしていたという設定ですが、パート2の裏の悪役はすべてこのハイマンロスという老人なのです。

マイケルの自宅の寝室で、妻と子供が狙われて、銃撃戦になったという事件があった時、マイケルはこのことをハイマン・ロスにほのめかしました。それに対してロスが淡々と答えるわけです。

As much as anyone, I loved him and trusted him. Later on he had an idea to build a city out of a desert stop-over for GI’s on the way to the West Coast. That kid’s name was Moe Greene, and the city he invented was Las Vegas. This was a great man, a man of vision and guts. And there isn’t even a plaque, or a signpost or a statue of him in that town! Someone put a bullet through his eye. No one knows who gave the order. When I heard it, I wasn’t angry; I knew Moe, I knew he was head-strong, talking loud, saying stupid things. So when he turned up dead, I let it go. And I said to myself, this is the business we’ve chosen; I didn’t ask who gave the order, because it had nothing to do with business!

いいか、モー・グリーンという男がいた、この男は砂漠の中にラスベガスという都市を立てるとほど頭が良くて、ガッツがあるやつだった。けれどもこいつはメガネに弾丸を落ち込まれて死んだ。でもその時に俺は誰がやったかなんてこれっぽっちも聞かなかった。俺は淡々と自分に聞かせたよ。それが俺たちが選んだ世界なんだ。これはビジネスには全く何の関係もない。

このセリフはユダヤ人というものを語っているかのようです。

ロスは実際、この時に健康状態がかなり悪く、残りの人生を、少しでも美しく、有終の美を飾りたいと思ってもいいような状況なのですが、それでも執拗にマイケルを追い詰めるのです。

これがこの映画のうまいところで、やはり人種や文化、ユダヤ人、イタリア人ということを考えると、これが当たり前なのかもしれません。そしてこれがニューヨークという巨大な都市を作り、アメリカを作ってきたカルチャーなのです。もちろんこれが全てではありませんが、世界のほんの1部分ででもビジネスをしてみると、彼らの、イタリア人やユダヤ人の、マインドセットや、その価値観、生きることと富と権力への執着などが肌で感じるようにわかるのです。

これらのカルチャーと思惑とを巧みにフィクションとして打ち出しているところが、この映画は本当にすぐれているのです。

今、ハワイの方とビジネスをしていますが、ハワイ生まれでハワイ育ちのアメリカ人の方も、中国人は中国人と話し、ユダヤ人はユダヤ人と話す、イスラム教はイスラム教徒と話し、黒人は黒人と話す、と言っていました。同じ人種でないとビジネスのやり方がわからない、信用も気づけない、ということです。

その道の人にまかせるのが、一番うまくいく、ということです。

日本にいて日本の中でビジネスをしていると、全くぴんとこない内容ですが、こうしてゴッドファーザーをよくよく注意して見てみると、日本が世界の中のマイノリティーであるということに気づくわけです。

今日は文化の面から、このゴットファーザーに描かれた人種とカルチャーを取り上げてみました。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。