なんだか、人と違うおしゃれな格好してみたいけど、思い切ったことができない…鬱々と悩むあなた、頭のてっぺんから足の先までイタリアーナになりましょう!あなたの総合コーディネートアドバイザー, ユキーナ ・サントスです。

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私は5月にイタリアのファミリービジネス研修ツアーを企画して、皆さんと一緒にイタリアに行ってきました。

ここで参加者の方から聞かれたのは、イタリア人の経営理念、価値観はどのようなものですかという質問です。

これについて、よく考えてました。
この質問をされる方は、当然ながら日本人です。そこで日本人の経営理念、価値観というのは、例えば「人の役に立たなければいけない」、「三方よしの精神を守る」「伝統を守り続ける」など、こうした日本人が昔から持っている倫理観や美意識、価値観などではないかと思うのです。

この観点から考えると、イタリア人ならば誰でも持っているもの、イタリア人にとってこれはなくてはならないでしょうと思うもの、これを今日は考えてみたいと思います。

イタリア人にとってとても大切な価値観、それは「美観」です。美意識、美しいという事、とでもいいましょうか?センスの良さや美しさにかけては、彼らは世界の中でも右に出るものがいないほどプライドと誇りを持っているわけです。

私も15年以上前にイタリアに住んでいたときには、これを嫌というほど肌で感じました。そしてだんだんと自分のセンスを磨いていったのです。なのでイタリアにいて、とてつもなくダサイ服を着ていると恥ずかしくなります。いてもたってもいられなくなるのです。

彼らは子供の時から、いや赤ん坊の時から、美しいこと、美とは何か、そのセンスの良さに自分の身を置いて育ってきています。こうした美観が自分の肌の中に、DNAの中に深く刻み込まれているとしかいいようがないのです。

例えば、今回の企業訪問で訪れたダミアーニ さんを例に取ってみましょう。これは、メディアなどでよく使われている、ダミアーニの今の3人の後継者の写真です。長女のSilviaさん、長男のグイドさん、次男のジョルジョさんが現在の経営陣となっています。CEOは長男のグイドさんですが、買い付けや製造などは三男のジョルジョさん、デザインや広報活動は長女のSilviaさんの担当となっています。
普通、日本で経営陣の写真を撮る、となると会社のエントランスなどに並んでいわゆる記念写真を撮ってしまうのではないでしょうか? 1番えらいCEOを真ん中にして後の2人がCEOの横に立つ。そして正面から三人の集合写真を撮る。その背景には会社のロゴが入っている、などこのような写真を撮ってしまうのではないでしょうか? けれどもこれですよこれ、ここがイタリアです。プロフィール、横顔で撮っているのです。しかも白黒で。
このお三方とも、超美形ではありません。おそらくご両親によく似ているのだと思います。けれどもこうして横顔を撮る、そうすると本当に美しくおしゃれな写真になりませんか?そしてこれを白黒でとっているわけです。こうすることによって、品や格調が出てきます。そしてさらにカラーで取るよりもより美しい写真になっていると私は思うのです。

Source: Tharawat-Magazine

これがイタリア人の美観なのです。日本の会社のホームページを見て、経営陣の写真などを探して見比べてみてください。そしてこの「美しい」ということに関しての格の違いを、皆さん肌で実感してください。

これがイタリア人が命に代えても守っている価値ではないかと私は思うのです。美しいということ、エレガントであるという事、おしゃれであるという事、ファッショナブルであるという事、そして何よりも品があるという事、これにかけて彼らの右に出るものはいないのです。それを守っているのがいわゆるラグジュアリーブランドであり、イタリアの世界企業なのではないでしょうか?

映画、紅の豚の「ポルコロッソ」も言います。「飛ばねえ豚は、ただの豚だ」このポルコも、豚なんですが、かっこいいわけです。それは美というもの、おしゃれというものを骨の髄までよくわかっているからではないでしょうか?

豚の格好私していても、立居振る舞いが二枚目なのです。おしゃれなのです。おしゃれに関しては、細かいところまで、イタリアと日本の違いを語ることができます。

でもつまるところ、なぜイタリア人がこんなにおしゃれで、日本人がダメなのか、というとそれは血の中に埋め込まれたDNAの違いとしか言いようがないのです。

このDNAの違いが、代々受け継がれて、1つの経営理念になっていたりするわけです。

イタリアに学ぶ価値観、1つはこの美の感覚、美しいという事、これについてフォーカスしてみました。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。