こんにちは、あなたの心に寄り添う不動産・投資アドバイザー、ユキーナ ・サントスこと富塚祐子です。

Fさんは、出資者になってくれた人(A)がいたので、会社を立ち上げた。会社も順調に成長した。上場を考えた。けれども最初の出資者の信用力が弱い。銀行が二の足を踏んでいる。さて、どうするか?これを話しています。

 

京セラの名誉会長、稲盛氏はこのようにおっしゃいました。

会社をAさんに渡しなさい。差し上げなさい。
F社長と稲盛氏は、このような会話をされたようです。
「人として、あなたはAさんにその時、出会って、助かったと思いましたか?」
「はい、思いました」
「だったら、もう会社はお渡ししなさい。株は最も安く原価で買い取っていただいて、それからあなたは退職金をいただきなさい。辞めるときには、従業員は1人も連れて出てはいけません。あなた1人が徒手空拳で出て行きなさい」

F社長は、迷われたようですが、最終的にはこのアドバイスに従ったようです。

 

そのココロは?これが気になりますね。

これにはいくつかの理由があると思います。
1  奪う人間ではなく、与える人間になるということ。
2 奪う意識の人から離れること
3 自分の心に目を向けることができること

4 動機を無にすること

 

 前回は1-2について説明しました。

今回は3-4について説明します。

 

3 自分の心に目を向けることができること

稲盛氏はこのようにおっしゃっています。

 

「そして、そういう人に取り付かれてしまったのは、やはりFさんの心が呼び込んでしまったものなのです。Fさんは自分を救って助けてくれた、良い人に出会ったと思って組んだけれども、それはFさん自身の中に、そのような人がまとわりついてくるような心を持っていたからなのです。ですから、早くそのようなものから逃れるためには、全部置いて辞めたほうがいいのです。
心はとても大事だと、私はいつも言っています。心によって経営も人生も決まると言っていい位です。

人生の方向を決めるのが心の仕事ですから、えげつない人間性で利己心が強く、俺が俺がと他人より自分のことだけを考えればいいという人だと、えげつない方向へと進んでいきます。人間の行動と言うのは心に動機が起こり、頭で具体的なことを考え実行するわけです。そして実行した結果が我々の人生です。ですから「思う」ということが大変重要になるわけです。」

 

4 動機を無にすること

F社長と私は女性で、ともに不動産を本業にしています。

ですが、とても大きな違いがあると今回の記事を読んで思いました。

それは動機の部分です。

F社長は、ニューヨークマンハッタンの摩天楼の開発、これをイメージして不動産に強烈な思いを抱きます。

これを英語ではアンビションといいます。日本人は、ボーイズビーアンビシャスからアンビションをとても好意的な意味で捉えています。

ですが、実際ビジネスの世界ではアンビションはそれほどポジティブな意味では使われません。野望のような意味合いです。

できるかどうかもわからないのに、あれをやってやろう、これをしてみよう、と大風呂敷を広げる、的なニュアンスです。

不動産をやる方々は、私の独断と偏見ですが、このアンビションを強烈に持っている方が多いような気がします。

巨大なもの、金額が大きいもの(取引・計画)に携わることに恍惚とした快感を覚える方達です。

これは麻薬と一緒で、1つのものを仕上げたからといって満足しません。より額の大きいもの、より目立つもの、ここに向かってお金と経営資源を注ぎ込むようになります。そしてさらに大きな満足を得ようとします。

F社長にも、F社長の共同経営者の方たちにも、このアンビションがあったのではないかと思います。もちろんあっていけないことありません。これが原動力になって不動産開発が進んでいくわけですから、ある意味必要なことだと思います。

私が不動産を始めたのは、父親が詐欺事件にあったからです。その結果、うちの家が持っていた不動産の半分を売ることになった、このような事件があったからです。

私にとって、不動産の知識や経験を積む事は、1つの安全や安心です。恍惚とした快感を得るものではありませんでした。

数千万円の戸建住宅を評価しても、1000億を超える物件を評価しても、私自身が出すエネルギーや感情はほぼ同じです。

 

今になって考えると、私の、この性質はとても大切なものではないかと思うのです。

サイズや大きさは、自己顕示欲の表れでもあります。そのような大きな物件を使うと、当然ながら手数料や相談料も大きくなります。自分自身は大した事はないのに、何やら自分がすごい人間だ、高いレベルの人間だと思うようになってしまうのです。

F社長の言葉にこのようなものがありました。「稲盛氏は…今日は雨まで降り、またこんな寒い天気ですが、煮上がった芋と一緒に一杯の安酒を飲み、今の私の話を聞いて、みんな心が温かくなっているのではないですか・・・と稲盛氏がおっしゃっていました。それを聞いた時は、私は涙が止まりませんでした。」

それまで、自己顕示欲と物欲に駆られて、もので自分を満たす人生だったのではないかと思います。初めて心が満たされる空気に触れた安堵感ではないかと思います。

不動産について、これだけエネルギーを使いながら、私はこのような自己顕示欲や物欲に満たされなかったのは、とてもありがたいことだと思います。そのすべては、私がこの業界に入ったきっかけだと思います。アンビションではなく、安心を求めるために入ったからだと思います。

今回のことで改めて、自分が子供の時に体験した詐欺事件に心から感謝できるようになりました。ありがとうございました。

 

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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