こんにちは、あなたの心に寄り添う自分軸アドバイザー、ユキーナ ・サントスこと富塚祐子です。

今日は、元京セラの役員の方、Yさんの話です。

Yさんは京セラの関連会社の社長になり、その会社は赤字から黒字転換しました。Y氏は京セラ創業期から稲盛氏の直接の指導を受けて経営者として成長していかれた方です。

今回の話で、赤字を黒字に変えるための秘訣を学びました。その秘訣は以下のようなものです。

1 集中力: 目の前の事、目の前の人に心を込める

2 現状維持は絶対しない

3 短時間で本質を見抜き、解決策を指示する

4 相手の求めることを肌で感じる

5 インプットとアウトプットを見極める

6 人間として生きることを忘れない

7 エネルギーを伝える

8 常に明るく前向きに

9 誰よりも、従業員の無限の可能性を信じる

10 「チャレンジして失敗」は上等

11 予測よりもさらに高い目標

12 並々ならぬ努力

 

Y氏の話を交えながら、1つずつ、説明していきます。

 

1 集中:目の前の事、目の前の人に心を込める

Y氏が、最初に稲盛氏に面接をしてもらった時のことを語りました。

「名誉会長は大変お忙しい様子で立ち話だけでしたが、『卒業までの残った時間、しっかり勉強するように』と声をかけてくださいました。ご本人からすれば何気ない一言だったのかもしれませんが、その真摯な姿勢に、思わず背筋がぴんと伸びるような思いがしたのを、今でもよく覚えています。」

何気ない出来事ですが、実はここにリーダーになる資質のとても重要なことが含まれていると思います。「目の前にあることに全神経を集中する」ということです。私はこれができていません。何かやりながら別のことを考えたり、別の情報を頭の中に入れてしまいます。それではエネルギーや「気」、あるいは「意識」が伝わりません。

合気道では、自分の中でエネルギーを練って、それを1点に向けて集中させ、解放するように流すことがあります。この目の前のことに誠心誠意集中する、これを訓練してやってきたいと思います。

3. 現状維持は絶対しない

「仕事においては、現状維持をするだけでも大変な努力が必要だ。本人が現状維持しているという時は、本人がそのつもりでいるだけで、客観的に見れば確実に現状から後退している。また現状より向上していると思う時ですら、客観的には現状維持の状態である。並々ならぬ努力があって初めて継続的な向上が可能になる」

 

Y氏は、稲盛氏のこの言葉を人づてに聞きました。そして強烈な印象があったとおっしゃいます。

リーダー自らこの「現状維持をしない」という姿勢を見せるから、部下が一丸となってついていくのではないかと思います。

 

3 短時間で本質を見抜き、解決策を指示する

ある製品の不良品事件があったそうです。

「当時から京セラは、名誉会長の指導のもと、物づくりに対して非常に真摯に取り組んでおり、履歴管理が徹底されていました。製品がいつどんな状況で生産されたのかを追跡できるように、その過去履歴を管理することです。(発生した不良について各部門が詳細なデータを持ち寄って検討し) 稲盛氏は次のような結論を出されました。

『』応急策として、採寸して絶対に大丈夫と思われる製品のみを選別し、全数の(機能的)テストを行う。それで問題がないことを確認した製品を品質保証して出荷する。また抜本策として一定の条件に適合した新たな塗装薬を早急に開発する。まさに的確なご指示でした。」

全神経を集中して考える、お客様の立場に立って、何が最善かを瞬時に考えて行動する。このような判断能力を培わなければいけないと思いました。

4 相手の求めることを肌で感じる

 

「(納入した商品の)不良で迷惑をかけたことをお詫びするため、名誉会長とともにお客様を回った時も、名誉会長を中心に業界の動きや技術動向などの情報交換が始まり、ますますお客様とのつながりが強固になりました。大変な問題を引き起こしたはずなのに、かえってお客様との信頼関係が強くなっていったのです。一見、不思議な話ですが、他社ができない難しいテーマに挑戦しながらも、問題への対応が非常に速く的確であり、何より誠意と責任を持って完璧なまでにやってくれる。そのことに対するお客様からの評価が、非常に高かったということだと思います。」

 

これは、相手が本当に困っていることを瞬時に肌で察するということだと思います。

私自身はまだまだですが、合気道の稽古などを通じて、そして実際の仕事、人間としての生き方を通じて、こうしたことができるようになってくるのではないかと思います。

 

5 インプットとアウトプットを見極める

 

 

歩留まりについて、稲盛氏はこのようにおっしゃったそうです。「君たちは、歩留まりという言葉をどのような意味で使っているのか?受注生産の場合の歩留まりの本質は、生産においてどれだけ不良品が少ないかということではない。出荷量に対して資材の投入がいくらだったかということだ。」Y氏はこのようにおっしゃいます。「採算を考えるなら、投入量、つまり材料を抑えないといくら良品率が高くても銭勘定は合わないという結果になってしまうのです。」

 

→ これは徹底的にインプットとアウトプットを考えるということです。インプットをいかに効率よくし、そしてアウトプットをいかに充実させるか?私のようなコンサルタント業でも、ここを強烈に考えないといけないと思います。

 

6 人間として生きることを忘れない

(Y氏は、赤字の会社を任されたので、)「採算改善は重要な問題として、詳細にわたって厳しい追及と指導を受けました。その内容は、数字の追求ではあるものの、根本的には人としての基本的な考え方についてのご指導でした。この数字がなぜ下がったのかというような原因の追求に始まるものの、それにとどまらず、その数字を作り上げるリーダーの心がいかなるものであるかが問われるのです。またそのために、リーダーはどのような生き方をして、どのように判断をするべきかということを具体的にご指導いただきました。」

 

有名な日本の科学者の武田邦彦先生が、人間の不幸は「人生に目的がある」と思うところから始まるとおっしゃっていました。

上場するため

良い会社に入るため、

人よりも金持ちになるため、

人並みの家族を作るため、

長生きするため、

試合などで優勝するため、

などなど、

それが人生の目標だと思うと、そこに対して固執(こだわり)が出てきます。

 

合気道の山口先生は、人間が人間らしく生きる、人間として生きること、これより他に人生の目的は無いとおっしゃっています。

稲盛氏がその場で部下であるY氏にお話されたことも同じことではないかと思います。

 

「人でなし、それでも人間か、お前は?」と言われるようであってはならない。

人間として何が正しいのか?

これを常に考えないといけない、これが稲盛氏の教えであるように思います。

7-12は次回お伝えします。

 

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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