こんにちは、あなたの心に寄り添う不動産・投資アドバイザー、ユキーナ ・サントスこと富塚祐子です。

以前、信頼できる弁護士の探し方というタイトルで弁護士選びのチェックポイントをお伝えしました。

今回は、相続や不動産がらみの揉め事、どのようにスムーズに解決するのか?これを考えてみたいと思います。

スムーズに解決するために、当事者は何ができるのか?これを整理したいと思います。

弁護士さんや税理士さん、会計士、不動産鑑定士など、専門家に相談する前に、ご自身でこのようなことをやっていただければ、解決までの流れがスムーズになる、そのためのヒントをお伝えします。

まず次のことをやっていただきたいです。

1 事実関係を確かめる
2 資料リストを作る
3 質問を書き出す
4 5W1Hを意識して質問を具体化する。
5 議事録作り
6 質問表をもとに専門家をあたる

 

1つずつ説明しますね。

 

1 事実関係を確かめる

とても基本的なところですが、揉め事の当事者には、重要性が分かりにくいところです。

1) 家族や親族がどのような関係にあるのか、
2) 借金や、贈与、遺言状などがあるのかないのか、
3) その内容はどうなっているのか、
それは本当なのか、
なぜそれが本当だと言えるのか?
4) どのような財産があるのか?把握できていない財産があるのか?

 

これをご自身で確かめていく必要があります。

例えば、1番の家族親族関係を確かめる、この場合は、簡単な家系図を書いてみると良いでしょう。

当事者の両親、兄弟は必ず入れましょう。必要であれば、おじさん・おばさん、自分たちの子供、おじいさん・おばあさんなども入れておけばよいでしょう。

このような家系図があると、専門家がそれを見て、事実関係が把握しやすくなります。

家系図についてはこちらをご参照ください。

家系図を作ったら不安解消?1

 

2 資料リストを作る

次に、事実関係を確かめる資料を集めます。

例えば、家族関係、親族関係であれば、主要な人物の戸籍謄本があればわかりやすいです。相続関係でもめている、あるいはもうすぐ相続が起こる、ということであれば、亡くなった方、あるいは亡くなる可能性がとても高い方の戸籍等は取り寄せておきましょう。

不動産について揉めている、というのであれば、土地、建物の登記簿謄本、公図、公租公課証明、住宅地図、写真があると良いでしょう。私は不動産鑑定士ですが、目の前に、不動産で悩んでいるという方がいらっしゃって、上記の資料を持ってきていただければ、その場である程度のコメントができます。

逆に、このような資料がなくて、とにかく困っているので助けてくださいと言われても、その場でお答えができない場合があります。謄本や公図などは、こちらで取り寄せることもできるのですが、専門家の側で、時間とエネルギーとコストがかかるので、当事者の方で持って置かれると良いでしょう。そして何部かコピーをとっておいて、弁護士や税理士など、専門家と相談するときに渡せるようにしておくと良いでしょう。

借金について相談したいのであれば、金銭消費貸借契約、相続であれば、遺言状や公正証書、土地や建物を貸しているのであれば、賃貸借契約書、借金や税金の支払いが滞っているのであれば督促状、など、関連する書類をきちんと揃えます。

そしてその書類をまとめて、資料リストを作っておきます。このようにすると、弁護士や税理士、不動産鑑定士などが見て適切なアドバイスをすることができます。

例えば、この契約書の中に「0年0月0日締結の覚書」と書いてありますがこの書類はありますか? など、問題の核心に触れていくことができます。

素人の方が、このような書類のリストを作るのは、慣れていないと思います。けれども、紛争をスムーズに解決するためには、必要になりますので、何とか時間を作ってこのような資料を作ってください。ほとんどの弁護士さんは、時間によって弁護士費用がかかってきますから、自分たちでできるところをやるだけで、専門家にかかる費用を下げることができます。

 

また、自分たちでこのような資料を作っておくと、当事者が、どのようなことが問題なのかが、理解しやすくなります。この先、弁護士等が説明してくれる内容をすんなり理解することができます。

ぜひ、このような資料作りに取り組んでみてください。

 

3 質問を書き出す

 

ここまで来て、当事者が心に抱いている質問を書き出します。

「私は、相続で自宅を取ることができないのでしょうか?」
「夫の借金をこの先も払い続けなければいけないのでしょうか?」
「マンションを借りてる人に出て行ってもらうことができるのでしょうか?」

テレビで、法律に関する紛争を専門家に聞くという番組がありました。そこでは、漫才師が紛争の内容を面白おかしくコントにします。あるいは、再現ビデオのようなもので、紛争の内容が分かるようにしてあります。

ここまで細かくする必要はありません。けれども、自分が聞きたいことを、明らかにしておくと良いでしょう。例えば、何が心配なのか?どこに不安を感じているのか?何が納得できないのか?これは明らかにすると良いでしょう

 

4  5W1Hを意識して質問を具体化する。

上記3で明らかにした質問を、さらにもう少し具体的にします。

その時に、5W1Hを意識すると良いでしょう。

What 何が、何を,
Who 誰が、誰に,
Where どこで,
When いつ,
Why なぜ,
How どうやって

 

例えば、私は相続で自宅をもらうことができないのでしょうか? という質問を考えたとします。

これを具体的にするには、誰に、いつ、どのように、何を、に着目します。

自宅をもらいたい、これを誰に伝えれば良いでしょうか?
父親にでしょうか、
それとも既に自宅を渡すと言われている兄に対してでしょうか?

それはいつ伝えれば良いでしょうか?
どのように伝えれば良いでしょうか?
自宅がもらえない場合、私は他に何をもらうことができますか?

このように、より具体的にしていくと、専門家に聞くときにスムーズです。

 

5 議事録作り

 

争いがある内容について、契約書等の書面が残っている場合は、まずその書面をもとに判断します。

けれども、書面が残っていない場合があります。

例えば、去年、法事があったときに、父親は自分に、会社の株を全てお前にやると言っていた、けれども、おじさんが、それは違うと言っている、このような紛争があった時です。

これについては、覚えている限りで良いので、どのような会話があったのかと言うメモをつくります。

このメモをここでは議事録と呼びます。

 

議事録には次のことを書いておきます。

日時、場所、参加者、議事録作成者、議事内容

○月○日、
於: 山田太郎自宅応接間
参加者: 山田太郎、山田太郎長男 山田小太郎
作成者: 山田小太郎

議事内容
太郎「自宅は花子にやろうと思っているから、会社の株はお前にやろうと考えている」
小太郎「次郎おじさんが文句を言うと思う」
太郎「次郎には、時期を見て話そうと思っている」
以上

 

例えばこのような内容を、メモ書きでいいので作っておきます。

もし音声等が残っていれば、その音声データもしっかり取っておきましょう。

LINEやメールのやり取りなどでも構いません。このようなものから、議事録や、やりとり内容がわかるものを作っておくと、専門家の仕事がやりやすくなります。

 

6 質問表をもとに専門家をあたる

ここまで作ってから、専門家を探すようにするとスムーズでしょう。

ここまで作っておくと、専門家には、何が問題なのかがすぐわかります。

このような資料を持って、相談されれば、私もその場で、ある程度のアドバイスができます。またさらに、ここがネックになってるなら、弁護士ならこの人を紹介しよう、税理士ならこの人に頼もう、と紹介する専門家に、ある程度あたりをつけることができます。

私は、もちろん弁護士や税理士ではありません。けれども、仮に訴訟になったときに、このような人がいいかな、とアドバイスをする事はできるような気がします。

さて、まとめますと、紛争や揉め事を早期にスムーズに解決するには、当事者が事前の準備をすることが大切になります。

当事者が自分でやっていただきたい内容は下記です。

もちろん、これらの全部を完璧にやる必要はありません。できるところまでで結構ですので、ある程度揃えて、相談にいかれると良いでしょう。

ここまでやって、専門家に相談にくる方は、「紛争を解決したいという気持ちがとても強い」と私は思います。解決したい、まずこの気持ちを持っていることが大切です。私は解決したいと思っている方をサポートさせていただきたいと思っています。ですので、自分たちが解決したいという思い、これを形にする上でも、このようなプロセスを踏んでいただけるとありがたいです。

 

時間がなくてこんなにやってられないよ!!という方、最低限やっていただきたいのは、3、質問の書き出しです。これをやっていただくだけでも、専門家とのやりとりがスムーズになります。

 

そんなことか、と思うかもしれませんが、皆さん以外にここができていないのです。

自分がいかに大変か?
自分がいかに被害者か?
ここを説明するのにクライアントさんは莫大なエネルギーと時間をさきます。 その部分が、紛争の解決に直接つながっているとは限らない場合があります。

自分が本当に何が気になってるのか、何が心配なのか、ここは1番最初に当事者の側で明らかにしておくと良いでしょう。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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