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今日は、日本の立派なビジネスマンの海よりも深い愛情についてお話をしたいと思います。
例えば、このようなことをおっしゃっています。
私は5月15日から6月7日まで海外に行ってきました。イタリアとロンドン、ドイツを回り、シンガポールで会議に参加した後、日本に帰ってきました。行く先々で様々な方に会いました。その地域の経済にとても影響を及ぼすであろう方、優秀なビジネスマン、CEOの方ともお会いしました。このような方に、日本の経済や日本の企業について話すとき、稲盛氏と京セラの話をします。そうすると皆さん、そんな話を知らなかった、聞いたことがなかったとおっしゃいます。
この私の経験を考えて、今回の箇所を読んでみると、今あることが奇跡のように思えるのです。どういうことかというと、こうして稲盛氏から経営哲学を学ぶこと、これは奇跡のようだと思うのです。
今回、イタリアのファミリービジネス研修ツアーをしました。あるファミリー企業は、グループの一つの会社経営を、優秀な人材に任せています。世界的に有名なヘッドハンター企業を使って、世界から12人の候補を集めてきているそうです。その中から最終的に1人を選別していくそうです。
稲盛氏は、これだけの大きな事業をした方ですから、カルロスゴーンの何倍もの年俸で、世界の有名企業に引き抜かれても良かったはずです。日本の国営企業とも言えるJALを3年間で見事なV字回復をさせたのです。昨今は、コンプライアンスやガバナンスが強化されています。CEO候補の人たちのプライベートの生活もチェックするでしょう。けれども稲盛氏に限っては、ホコリも何も出てこないはずです。そんなわけはない、いくら役員の年俸が低いといっても、何十年も経営者をやっているのだから、隠し財産位はあるはずだ、このように思って調査をしたとします。そうすると、個人の財産をなげうって、京都賞を作っているということがわかるわけです。コンプライアンス上も全く問題がないので、余計にプレミアが上がり、なんとしてでも経営者としてスカウトしたいと世界中から声が上がるはずです。
余談ですが、もちろんこんな事はありえないのですが、私が中国の国家主席であったら、どんな手を使ってでも稲盛氏を呼び寄せ、中核となる国営企業の会長になっていただき、規模を拡大し、収益率を大いに改善させていくと思います。
このような背景があっても、稲盛氏は日本のためにその能力を使ってくださったのです。京セラを退いた後は、盛和塾に尽力されているというのは、日本への大きな愛情を感じます。もちろん、今の京セラがあるのは、日本と日本人が従業員になってくれて顧客になってくれたからだ、このような思いがあるでしょう。そして経営者としてのアイデンティティもあるでしょう。けれども、もっともっと大きな仕事ができたかもしれないのです。そして世界中に影響及ぼすことができたのかもしれないのです。それでも日本の経済を支えるのは中小企業だということを認識され、ボトムアップに尽力していただいたのです。
本当に凄い方だなと思います。私の役割は、この方から学ぶことを自分のビジネスや人生の実践で活かしていくことだと思います。そしてここで学んだ内容を、いかに世界に伝えられるかだと思います。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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