こんにちは、あなたの心に寄り添う不動産・投資アドバイザー、ユキーナ ・サントスこと富塚祐子です。

今日は不動産投資の話をします。

投資を始めるなら不動産投資をやってみたい、と興味をお持ちの方にご参考になれば幸いです。

もういくつも物件を持って、投資をされてる方にとっては、当たり前の事かもしれません。

私のように、不動産の収支分析をなりわいとしてやっている人間からしても、当たり前のことです。

それでも先日テレビを見ていて、おやっと驚いたので、これを共有することで何かお役に立てるのではないかと思いました。

それは賃貸物件の空室の考え方です。

私のブログでも何度も言っていますが、普通に定期預金などに入れていても、それほど資産は増えません。下手に定期預金などを解約すると、解約料の方が金利よりも高くついてしまう場合もあります。

そうならないように、不動産投資などを考える方もいらっしゃると思います。

テレビの番組で特集をしていました。

普通のサラリーマンであっても一千万円以下の自己資金で、始められる不動産投資がある。このような特集でした。

その特集では、あるオーナーさんの話をされていました。

この方は賃貸用のマンションを買って、テナントさんが入っていて利回りもよく回っていたました。

この方は、毎月一定の安定した収益が入るので、とてもいいと思っていた。

 

けれども思いがけないリスクがやってきた。

更新時期にテナントさんが出て行ってしまって、物件が空室になってしまった。

 

どうしよう!ととても苦労している。

このような話でした。

その番組では、不動産の投資といううまい話にのせられたけれども、こんな思わぬ落とし穴があった、というテンションのストーリーだったのです。

投資用住宅の大家様、これどう思いますか?
銀行の融資担当の方なども含め、プロとして不動産の賃貸をされている方は、よくおわかりだと思います。

空室になってしまった=それがとんでもない投資物件をつかまされた

ということにはならないわけです。

なぜならば、我々は収支をはじくときには、もちろんこうした空室を織り込み済みだからです。

会計学においても、空室が発生するかもしれない、そのリスクは費用として引当金を計上することがあります。このように将来起こるリスクを費用として見積もっておく、これは当たり前のことなのです。

銀行も、こうした空室による損失を見込んで融資を行っています。

ですから、これは想定外の事でも何でもありません。

それをあたかも、隠れた瑕疵があった、とんでもない投資物件だった、うまい話に乗って騙された、的な報道するのはいかがなものか?とその時思ったのです。

まぁこれはこの番組に限らず、近年のメディアの風潮なのでしょうね。

さて、ではプロはどのように見るのか?ということです。

もちろん空室の見方については、その物件が存する市場、物件の状態、時期にもよります。

収支計算をするときには、1年間単位で計算します。

住宅のワンルームが、ひと部屋、そうですね60,000円で貸していたとしましょう。その時に、平均回転期間というものを考えます。

これはどういうことかというと、1人のテナントさんが、平均して、どのくらいの期間その物件に入ってくれているのか、という考え方です。

ワンルームの場合、学生さんも多いですから、大体、卒業したら退去すると考えてみましょう。そうすると2年間の契約期間ですと1回更新して出ていく2回目の更新時になると出ていく、このような想定をしてみます。そうすると平均回転期間は4年です。

そして次に考えたいのは、一旦空室が出たときに、どのくらいの空き期間があって次のテナントが埋まるのか?

次のテナントが埋まるまでに、賃料が取れない期間がどのくらいあるのか?ということです。

今のテナントさんが入居している間に、次のテナントを募集することができます。

ですので今のテナントさんの契約期間が終わらない間に、次のテナントが決まったとします。その場合であっても内部のクリーニングなどを行いますので最低でも1から2週間、半月は賃料が入らない期間があるわけです。

これに加えて、通常のマーケティング期間、そうですね、1ヵ月ぐらい必要になったとします。そうすると4年間いてくれるテナントさんですが、次のテナントさんを入れるまでの間に、1.5ヶ月は賃料が取れない時があるわけです。

話を簡単にするために、1年間のうちに1.5ヶ月、空室になってしまう時期があると想定してみましょう。まず100%を12で割ると8%です。すなわち1ヵ月の空室は8%のマイナスと同じだということです。これが1.5ヶ月ですから8% × 1.5倍になります。そうすると12%になるわけですね。

この12%のロス、これが4年に一回発生するわけです。

そうするとこの12%を4でわります。

そこで出てくる値が3% 、年間に直すとこれは3%のロスと同じということになります。

4年ごとに1.5か月空室がある、という想定は、一年間では3%の賃料減と同じ、ということになります。

ですから、仮に今テナントが埋まっていても埋まってなくても機械的に1年3%、毎年の賃料収入から控除しておくのです。

仮に60,000円の賃料が12か月ですから1年間で720,000円です。そこから3%空室として見込んでおきます。そうすると21600円です。 いくら入って、いくら出ていて、いくら儲かったのか、これを計算する場合に、いくら入っての実入りの部分(総収益)からこの空室分を引いておくのです。

 

そうすることによって、収支計算に余裕が生まれます。

銀行でお金を借りる時も、このような計算に基づいた収支計算でないと、通常はお金が借りられないと思います。というか、私が融資の審査係だったら、このような計算をしない限りは、絶対に融資の申し込みを受け付けません。

ですから、ここで空室損失をしっかり織り込んでそれに基づいた収支計算をしておくのです。そうであれば、仮に現在空室が出ようとそうでなかろうと、それはある意味、実際のお金の流れと切り離すことができるのです。

もちろん実際は、1.5ヶ月の空室を見ていても、実際は開くと同時にすぐ埋まる場合もありますし、2ヶ月あるいは3ヶ月空室である場合もあります。

それは、その時のマーケットの状況もあります。その理由は、だしている賃料が市場の値段に比べて明らかに高いのです。不動産投資の落とし穴、まんまと騙されたと言うことではなくて、最初の分析が甘いだけの話です。

このようなことにならないようにするためにも、事前に賃料水準、空室の程度などは十分調査しましょう。ネット情報だけではなく、実際に不動産屋さんにあたって聞いてみるのも大切です。場合によっては、適度に専門家の意見を参考にする、ということもあります。

 

投資では投機ではないので、リスクを正しく査定します。

査定したリスクに応じた行動をする、これが大切ですね。

 

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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